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百合、微かに揺れて  作者: ぺりぺり
1/7

手を振る

感想などもらえると凄くうれしいです。

登校中。

「かなちゃーん」

家を出て少し歩いたところで、同じく登校するために家から出てきた恵と合流。すぐそこにいるのにすっごい手を振っている。

「おっはよーう」

「うん、おはよ」

挨拶を適当にしてから歩きだす。そうしたら、横を歩く恵が自分の手を見つめる。

「どした?」

「ん、んーーーー」

軽く自分の手を振る恵。

「なんかさーー、なんで女子ってそこまで遠くもない距離で友達とかに手を振っちゃうんだろ」

さっきあんたがしてたろうに。

「うーん……」

唸ってるから、適当に考え付いたことを言ってみる。

「会えて嬉しいからとか」

「でも私とかなちゃん、毎日会ってるよ?」

「じゃあ、自分に気付いてもらうため……ああ、遠くないから気付くか普通。ん……あ、手を振ったらさ……」

「振ったら?」

「なんかこう、近づいて来てくれそうじゃん?」

「そうかな?」

「どうだろ」

「わかんないんじゃん」

あはははと二人で笑う。

「じゃあちょっとやってみてよ。かなちゃん私に手ー振ってみて」

「あたしが? いいけど、じゃあ少し離れるか」

あたしは後ろ歩きで少し道を戻り、恵は小走りで少し先へ行く。

恵がこっちに振り返ったので、手を振ってみる。

「…………」

手を、ゆらゆら。

「…………」

ゆらゆら。

「…………」

ちょっと大きめに、ゆらゆら。

「…………」

…………。

「…………」

ぶんぶん!

「……! ……!」

腕が疲れたからやめた。全然来ないし。

歩いて恵の方に向かうと、あっちも駆け足で戻ってきたので、感想を聞いてみる。

「どう?」

「うーーーーん、いまいちよくわからん」

「そっか」

「そっちは?」

「何が?」

「こう、なんか、来てくれなくて寂しいなー、とか、思ったりしちゃったり?」

あー、んー、うん。

「ない」

「そっか」

「でも、今みたいな実験的な感じでやったのも良くなかったかもね」

「どゆこと?」

「自然に身構えちゃってるんじゃない?」

「あー、あるかも」

学校へ向けて歩きだす。

「まあでも」

「ん?」

「手なんて振らなくても、かなちゃん見つけたらすっとんでいくからねー」

「ん……そっか」

風があたしたちの髪をふわりと撫でていく。

あたしは恵のことが大好きで、恵もあたしのことが大好き。それが今のあたしの全て。そう思える。

恵が居てくれれば大丈夫。いつだってそう思えた。

離れたくないと、そう思った。

基本的に作者の私が疑問に思っていることなどを登場人物にあれこれ議論してもらう感じでいきます。


ちなみに、キャラの名前は以下の通りです。


かなちゃん:(かなで)

(めぐみ)


名字は考えてません。

もしかしたら出るかもな新キャラは随時紹介します。多分でません。

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