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プロローグ

 今から四十年前の二十一世紀初頭の夏のある日。

 東北地方の山奥にある此別村しのべつむらで集団失踪事件が起きた。人口が二百人にも満たないほどの小さな村で突如村人が全員消えたのだ。それも、つい先程までそこにいて生活をしていたという残り香だけを残して――。

 最初に異変に気付いたのは村に集配送に行った配送業者の運転手で、事件はネット、テレビ、週刊誌を通じ、当時は『現代の集団神隠し』と大きな騒ぎになった。事態解明のため、県と政府は一帯を封鎖し、村と周辺の山林で大規模な捜索と調査を行った。その後、此別村一帯は禁足地と言う扱いになり、県と政府の許可なしでは近づくこともできなくなった。

 時間をかけ調査を続けても、村人は一人として発見できず、原因の究明は進まなかった。そして、未解決事件として調査、捜索の規模は次第に縮小されることになり、年々人材と予算は削られ、事件後、十数年も経った頃には物好きな研究者や教授、ジャーナリストが私費とわずかな補助金で調査するだけとなっていた。

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