目次 次へ PR 1/32 君との約束 「やあ、また会えたね」 若い男は目の前の地面に横たわる白骨に笑顔で声を掛けた。 「直接会うのは初めて……って、ことになるのかもしれないけど、なんだか変な感じだよね?」 静かな優しい声でその物言わぬ屍(しかばね)に語りかけ、そっと触れた。 「これで僕は君との約束をちゃんと果たせたと言っていいのかな? 君はちゃんとここにいたんだよ。僕はそのことを知っているから、今度はゆっくりとおやすみ」 男の目には、その屍がさっきまで見ていたあの笑顔で微笑み返しているように見えた。