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第56話閑話 冒険者のお仕事1

すみません!

ここ一週間ほど体調を崩していて、執筆していませんでした。

大分回復したので、再開します^^


 ロムルスの冒険者ギルドにサーシャと2人で行った次の日、ゴドフを抜いた4人で冒険者ギルドに向かった。


「よっしゃー!今日から借金返済頑張るぞ!」


「にゃーー!」


 とネオンと2人で拳を突き上げ、気合いを入れる俺。


 借金を返して、俺は綺麗な体になるんや!



 冒険者ギルドの建物に入ると、ギルドに用事があるっぽい人はいるのだが、クエストが貼ってあるボードの前には人が居なかった。


 やっぱり冒険者が少ないんだね。

 そのままボードの前に向かい、クエストを確認する。


「やっぱり食糧確保系と、畑で収穫している最中の護衛ばかりですね」


「まあ、商人の足が遠のいているから、欲しい食材が買えないんだと思う。ていうかロムルス全体で、食糧難だったりするのかな?」


 すると後ろから、


「その通りです。現在ロムルスでは、備蓄している食糧を放出している状態でして・・まあ、すぐに無くなる訳では無いのですが、魔王に狙われているからと、各国がロムルスを見捨てた感じでしてね。結構ジリ貧なんですよ」


 ギルド長のカトライナさんがそう伝えてきた。


 ……なんかごめんなさい。 

 その魔王さん僕の隣で微笑んでいます。

 サーシャは額に手をあてハアと溜息をつき、ネオンはゴハン狩りにゃ!とシャドーボクシングをしていた。


 


 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇




 都市ロムルスの食糧事情は、都市周辺の畑による穀物と青果、それと貿易による魚や肉なのだが、それには理由がある。


 そもそもいわゆる家畜は、食肉用ではなく乳や卵、毛がメインであって、食肉として育てているわけではない。


 何故なら、魔獣や魔物が大量に居るこの世界では、畜産で育てるより、猟として魔獣を狩って食肉として流通させるのが一般的なのである。


 都市ロムルスでは、聖女効果で魔獣や魔物が少なく、そういった肉の流通が少ない代わりに、畑が荒される被害が少ないので、穀物や野菜を大量に作り、それを売って肉や魚を入手していたのである。


 その為、パンやパスタ的な物は備蓄されている小麦などで何とかなるのだが、肉・魚類が商人が来ない今、キツイらしい。


 さらに言うと、都市周辺に魔物や魔獣が増えた現在、畑に成っている穀物や野菜は、冒険者がいない事から護衛をしてもらう事が出来ず、生産者が収穫する事が難しい状態なのである。



 ◆◆◆



「というわけで今日は、肉確保と周辺の魔物や魔獣を間引いて、住民が畑に行っても大丈夫な様にするのが、今回の我々のお仕事です!」


 と皆に説明する。


「つまり、食肉にならないゴブリンや虫系は殲滅して、食べられるボア系やヤギ系、牛系や兎系は傷付けない様にしながら確保って感じですか?」


「うんそうだね。んで、そこにあるのが運搬用の馬車です!」


と指をさした先では、ネオンが馬を撫でながら、にゃ〜にゃ〜話しかけていた。


「そんな面倒な事はせず、わたくしの魔王の能力で呼び寄せ、殲滅しアイテムボックスで運んでしまえばよろしいのでは?」


「いや~ほら、無用な騒ぎは起こしたく無いし」


 だってねえ?手ぶらで帰って来て、大量の魔獣の死体を運んで来たら注目の的じゃん!


 そういった能力があるのはバレても良いんだけど、面倒事は勘弁だよね。

 日本で言うところの、宝クジに当たっても回りの人に言っちゃダメ!って言うやつと同じだよね。


「それと、刃鬼の魔王の能力はそんな事に使わないでね。魔王の能力はメフィル・ナーガの捜索と魔族領の防衛に割いてもらいたいし」


 そもそも魔王は、人族が他種族の領に出ないようにする役目も背負っていた。

 人族がエルフ領に出れない様にする為の蓋が、ここにいる時点で、魔族領で人族を押さえ込む力が減ってしまっている。

 その為、刃鬼に強い魔物を魔族領に配置してもらっている。


 ただ魔王の能力も無限では無く、操れる数、容量は決まっている。


 ただのゴブリンなら数万匹”統制”により縛れるが、大型魔獣や竜種、高ステータスの者はそうはいかない。


 簡単に例えると、1万円と言う能力の限界ならば、ゴブリンなら1円で1匹、竜種になると1匹50円という感じであろうか。そして使ったお金は、解雇しない限り戻ってこないシステムである。


 ちなみに雇っているのにも関わらず、渡したお金は解雇と同時に返却制……なんというブラック企業。

 魔王恐ろしや。 

 

「と言っても、ネオンの索敵があれば獲物は簡単に見つかるだろうし、戦力は過剰気味だしサクサク行こうか!」


 馬と戯れているネオンに声をかけ、近くにいる獲物を探してもらう。




 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇




 ドドドという効果音とともに、土煙りを上げ突っ込んで来るオーロックス達。


 その群れの向かう先で待ち構える俺。

 群れの後方では、刃鬼が殺気を放ちオーロックス達を追い立て、ネオンとサーシャが群れの誘導を行っていた。


 この魔獣は元居た世界で言うところの、バッファローやバイソンみたいな奴を大きくした感じであろうか。


 その重量からなる突進を、生身で喰らえばひとたまりも無い。


 ただこいつ等の攻撃はそれだけなので、それさえ喰らわなければ問題ない。

 まあ突進を避けると、そのまま逃走してしまうんですけどね。


 普通の冒険者がオーロックスを狩る時は、はぐれている奴を網で動けなくしたり、魔法や弓などの遠距離攻撃により、怪我をさせて、弱るのを待ったり等、簡単に突進出来ない様にしてから、狩るのが一般的だ。


 と言うわけで神崎パーティもそれに倣い、向かって来る群れの前に落とし穴を発動する。


 異変に気付いた奴は止まろうとするが、簡単には止まれないし、後ろから押されるしで、オーロックス達はどんどん穴に落ちていく。


 とは言え、全滅を狙っている訳ではないので、半分以上は危機を回避しそのまま去って行った。


 全部で30体程であろうか、落ちたショックで動かない奴もいるが、穴の中で暴れて回っている奴もいる。


 暴れて商品が傷つくのは良くないだろう。

 そう思い、穴の中に水魔法で水を生み出す。

 大体上級3発分を放ったところで、オーロックス達の足が地面につかなくなり、犬かきで頑張って泳いでいる。


 流石に苦しむ姿を見て喜ぶ程変態ではないので、雷魔法上級を撃ち込み楽にしてやる事にする。

 いわゆる屠殺場でも、電気ショックで殺し(気絶?)てから、捌いて食肉に加工していたはずだ。 

 まあなんかのドキュメンタリー映画の受け売りな訳だけど。



 穴の淵から、オーロックス達が動いてない事を確認し、土魔法を用い水を排出していると、サーシャ達が近づいてきた。


「内臓とかも食べるんだよね?」


 と、サーシャに聞いてみる。

 牛なら内臓とか焼肉で食べるもんね。


「そうですね。焼いたり煮込んだりして頂くので、オーロックスは血抜きせずこのまま運んだ方が良いと思います」


「了解」


 そう言いながら俺たちは、運搬する準備をするのであった。


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