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俺が神!?どうしてこうなった……くそっ人間どもが!  作者: いかと
商業都市アルスメット
10/85

第10話 青い血で血塗られたお姫様

 

 あれから一週間が過ぎた。


 俺こと神崎徹は、元聖女サーシャと共に、都市ロムルスから北へと馬車で向かっている最中だ。


 都市ロムルスを出た理由はいくつかあるが、一つはサーシャの安全確保だ。  

 

 神の審判の刑が執行された次の日。


 聖女サーシャはウラヌス教会によって死亡が公式に発表され、それと同時に罪状が読み上げられていた。


「神の名を唯一授かることができる者が、敬愛する神ではなく、ただの人族を呼ぶとは言語道断である。神の信頼を大きく損なったことであろう。そのため聖女として本当の意味での役割を担えなかったサーシャ・ウラヌスは、神の判断による審判が下され、その身を清めたのである。決して我々教会の者が手を下したわけではない」


 まあ要約すると、教会総本山の、ある一部の者の思う通りに事が運ばなかったから、その尻拭いで死んでくれ。

 ただ聖女を完全な悪、と教会が判断したとバレると、それはそれで不味いことになるから、すべて神の御心によって決まりましたよ。っていう感じか……。


 しかも、聖女がいなくなると一カ月もしないうちに、次の聖女が神によって任命されるらしい、それによって神が本当に処罰したような印象が付くと。


 だからそれに文句を言うってことは、神の決定に背くわけだから、ウラヌス教会の信徒や信者はそう言われると何も言えなくなる。

 そりゃそうだよね、すべてが終わった事後に抗議をしても、聖女が生き返るわけじゃないんだから。


 まったく悪知恵だけは働く種族だぜ。


 確かに、ゲームで役職付きが死ぬと、ゲーム内時間が最大に遅くなって、その死んでから最初にゲームにインした時に『役職付きがいなくなりました。どうしますか?』ってシステムさんに聞かれるから、じゃあ任命しに行きますかー。って感じだったな。


 そのため、実際に刑が執行されると、水面下はわからないけど表面上は静かになる。


 逆に刑に処すつもりです!!


 だと各国、教会関係者、聖女信奉者からすごいバッシングを受けて関係者各位に対する説明、説得により、数年の時間がかかる。

 前回の聖女の時はこの状態だったから、ミネルヴァさんやサーシャは、電撃的に刑を執行するとは考えていなかったらしい。


 そんなわけで、聖女騒動は今のところ沈静化に向かっているらしい。

 ただ次の聖女が現れない予定だから教会はパニックになるかもしれんが。


 うむ楽しみである。


 そして今回の黒幕は誰なのってサーシャに聞いたら、多分ゴージャス大司教だって言っていた。

 何故なら、トップの聖教皇が年齢による体力低下で倒れていて、次の位にある司教聖枢機卿が、アトモス王国で会談を行っているからである。


 仮にどちらかの方が、ウラヌス教会の総本山の指揮をちゃんと執っていれば、多分サーシャの神の審判の刑はなかったらしい。

 率先して行ったゴージャス大司教が責任を負わされていたことだろう。


 ただ、今現在はあの総本山で大司教の肩書が実質一番上になっているらしい。

 あの野郎か……今度会ったら神の目使って何を企んでいるのか、後、性癖もバラしてやるからな!


 

 あーそうそう、サーシャがなぜロムルスに留まると危険かというと、教会が公式に聖女死亡って言ってるのに、聖女が生きていたら教会にとって不都合でしかない。


 ロムルスの都市で、聖女が生きているという噂がっ立ったら、すぐに異端審問官の暗部が暗殺しに来るだろうし、孤児院に居ることがバレたら、孤児院のみんなが口封じされるだろう。


 そのためサーシャは、腰まであった綺麗な長い髪をバッサリ切って、肩にかかるぐらいのセミロングとボブの間ぐらい?っていうのかな。そんな髪型で動きやすい旅人の恰好をしている。


「神崎さん、ゴブリンが出ました!」


「おう、行ってらっしゃーい」


 ちょっと行ってくるね!と護衛の冒険者と共に重そうなメイスを軽々持ち上げ走っていった。サーシャは脳筋だったんだね。

 しみじみとサーシャのステータスをみながらそう思う。

====================

名前  サーシャ・クラニット

種族  人族

役割  なし

職種  シスター

位階  28

筋力  786

体力  463

精神  341

知力  230

魔力  396

器用  278

運   73


特技 神聖魔術5 棍術5 鑑定4 風魔法2 水魔法2 言語3 カリスマ4

特殊スキル 怪力

元クラニット王国継承権第8位の娘

父親はベオル・クラニット7世

母親はクラニット王国の避暑地にある別荘でたまたま働いていたナターシャ

お手付きになったナターシャは、第一王妃にお腹の子ともども暗殺されそうになる。そのため何とか逃げ延び、ロムルスの知り合いの家で出産。しかし、追手が来たためサーシャを孤児院において姿をくらませた。

その後サーシャは12歳の時聖女に任命される。

17歳まで各地を転々と周り、聖女としての役割を果たしていたが、教会のいざこざに巻き込まれ、神の審判を受ける。神により助け出され、聖女の任を解かれた。

現在は、アルカディアの主神である神崎徹と旅に出ている。

====================


 ちなみに特殊スキルとは、神もといシステム的に与えれたギフトの事らしい。

 

 神の目さんが言っていた。


 そしてこの不穏なフレーバーテキストである。

 というか、もうフレーバーとかじゃないよね。

 この世界では人生の履歴なわけだし。


 そしてこの世界の人族は、家名というのは貴族以上しかもっていないらしい。

 ただ東にある島国のジャポネの人たちは苗字があるのが普通らしく、まあもうわかると思うけど、容姿は日本人、つまり俺みたいのが普通にいるらしい。

 だから、俺みたいのは珍しいけど希少ってわけでも無いとの事。

 

 それにしても件のお姫様は、楽しそうにゴブリンの頭をかち割ってるよ。


 返り血で臭そうだな。


 ちなみに聖女時のステータスはこんな感じだった。

====================

名前  サーシャ・ウラヌス

種族  人族

役割  聖女

職種  シスター

位階  28

筋力  786 

体力  463 

精神  341 (+300)

知力  230

魔力  396 (+300)

器用  278

運   73


特技 神聖魔術5(+3) 棍術5 鑑定4 風魔法2(+2) 水魔法2(+2) 言語3 カリスマ4

特殊スキル 怪力

      聖女(効果 パラメータの変化・魔王は聖女がいる周辺に近づけない・人族の満足値に+補正)

      

元クラニット王国継承権第8位の娘

父親はベオル・クラニット7世

母親はクラニット王国の避暑地にある別荘でたまたま働いていたナターシャ

お手付きになったナターシャは、第一王妃にお腹の子ともども暗殺されそうになる。そのため何とか逃げ延びロムルスの知り合いの家で出産。しかし、追手が来たためサーシャを孤児院において姿をくらませた。

その後サーシャは12歳の時聖女に任命される。

17歳まで各地を転々と周り、聖女としての役割を果たしていたが、教会のいざこざに巻き込まれ、神の審判を受けたところである。

現在は、ショックにより気を失っている。

====================

 

 役割聖女の各種プラスはなかなかだな。

 特に神聖魔術に+3はすごいのでは?


 ちなみに特技の数字は10段階になっていて3で一般レベル、5で上級者、7で超一流らしい。


 聖女時に神聖魔術8は相当なレベルだったらしく各国で引っ張りだこっだったとの事。


 ある程度の欠損も治すことができたというから驚きだ。


 にしても聖女の効果を知っている俺からすると、聖女を殺すとか馬鹿なんじゃね?と思うんだけどな。


 居なくなったら、すぐに任命してしまっていたのが、いけなかったのだろう。


 そしてステータス数値だが、これは今現在もとびぬけて優秀だそうだ。

 位階が28でまだまだ上がることを考えると破格のステータスで、昔から力が強かったらしいが、教会で始めて鑑定を受けた時はざわついたらしい。


 俺はオール100だけどな!


 普通の村人、商人などが幸運以外のステータスが平均100前後らしく、いわゆる一兵卒が筋力や体力などが200を超え、騎士団クラスになると筋力、体力、魔力が300を超えないとなれないらしい。

 サーシャはステータスだけで言うと騎士団は余裕、筋力だけは将軍クラスを超る逸材らしい。


 ほんとなんで殺そうとしたん?

 

 討伐が終わったらしく、サーシャはにこやかな笑顔で帰ってきた。

 その青い返り血を何とかしてこい。


 ちなみに彼女に、両親その他の事は言っていない。

 正直この情報の扱いには困っている。

 伝えるべきなのか伝えないべきなのか、ちょっと判断しにくい。


「あと半分で、商業都市アルスメットに着きますね」


 そう俺たちは、ロムルスを離れ商業都市群の一つアルスメットに向かっている最中なのだ。





 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇





「とりあえず、サーシャはこの都市から離れた方がいいよね」


 昨日土下座中に踏まれた後、敬称も要りません、普通の話し方で大丈夫です。と言われたためサーシャと話す時はタメ口になった。

 サーシャにも同じように話していいからねと言ったら、わかりましたと言っていた。


「そうですね……。この都市に留まっていて生きていることがバレると、異端審問官……もといベオマーダに暗殺される可能性が高いですね」


「だよね~。聖女が刑に処されたって発表されるからこそ、生きている事が不都合でしかないもんね」


「はい、そうですね。……その、神崎さんはどうするんですか?」


 探るような眼でこちらを窺ってくる。


「俺は元の世界に帰ろうと思っているよ」


「そう、……ですよね。」


 なんか空気が一気に重くなったな。

 えっ帰っちゃダメなん?


「と言っても簡単に帰れないんだけどね。テレポートでは帰れなかったし、帰れる当てのある場所にもテレポートできなかったし。一回行った事ある場所じゃないとテレポートは使えないっぽいんだよね」


「では、どうするんですか?」


 ……なんか少し元気になったな。

 人の不幸がそんなに楽しいのか!


「うん、竜王メフィルナーガが唯一神の座の場所を知っているはずだから、連れて行ってもらおうかなと思っている。でもあいつ俺に厳しいからな、まず魔王に会って護衛を頼もうと思っている。でもその前に、魔王が居るところは魔獣やら魔物やらのレベルが高いから、ドワーフの神殿に行って神専用装備がまだ残っていたと思うから、それを取りに行くのが直近の目標かな」


 完璧な計画だな!オレの計画に穴はない!


「そこまではどうやって行くんですか?」


 !?


 な、なんだ……と!?

 俺の完璧な計画が……!?


「いやあの、馬鹿ですか?せめて声を出さずにお願いします」


 おうふ、サーシャのジト目が辛い。


「はい、すいません」

 

 大人だからね。頭を下げることぐらい簡単にできないとね。


「でしたらその旅にご一緒させて戴いてもよろしいですか?」


 真面目な顔をして、こちらを窺ってくる。

 少しサーシャの手先が震えている……。


 まあ、そりゃそうか。天涯孤独の身で今日から無職、教会の者に聖女サーシャとバレると暗殺までついてくるとかどんなハードモードだよな。

 そりゃあ現状、頼れるの俺ぐらいしかいないよね。

 

 これも俺の責任だな……。


「もちろんOKだよ!サーシャが無事に暮らせそうで、暮らしたいと思うころが見つかるまで一緒に行こうか!」


「……はい!ありがとうございます!」


 そう言って、向日葵のような大きな笑顔が咲くのであった。


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