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東方幻人録  作者: ポカ猫
29/36

第24話 魔理沙と魔法勝負

お待たせしました!


久しぶりの本編ですね


では、本編をどうぞ!

「義人、あなたそろそろ魔法の応用とか研究し始めたら?」


 図書館で魔法の基礎についての本を読んでいると、パチュリーさんが俺の頭を軽く叩きそんなことを言ってきた。


「応用ですか?」

「そうよ、自分の得意な属性の魔法を見つけて。そして、その属性で自分だけの魔法を開発する」


 自分だけの魔法か…… 面白そうだな!


「ちなみに義人の得意な属性は、雷、水、火の三種類かしらね。さっき調べておいたわ。」

「ありがとうございます。じゃあ、後は魔法の開発ですね」


 図書館の中でやると危ないので紅魔館の外に移動した。


「開発か~、好きな魔法を作れるっていうのはやっぱりわくわくするもんだな」




「義人?魔法の開発をしてるんだって?」


 3時間ほど魔法の開発をしていたら、アリスさんがやってきた。


「はい、結構な数の魔法が開発できたのでそろそろやめようかなと思ってところです」

「そうだったの。じゃあ、これから私のうちでお茶でもしない?」


 アリスさんは、有無を言わせずに俺の手を引いて自分の家へ連れて行った。




「そういえばアリスさんの家って魔理沙さんの件以来久しぶりに来ますね」

「そうね、しかもあの時はすぐに帰っちゃったしね」


 アリスさんが紅茶を入れてくれて、二人でお茶菓子を食べながら雑談をしていると。


「アリス!邪魔するぞ!!」


 声と同時に魔理沙さんがアリスさんの家に入ってきた。


「噂をすればって感じね」

「パチュリーから義人が魔法の開発をしたって聞いたから、手合せにしに来たんだ!!」


 魔理沙さんは気合十分といった様子で俺に外に出てくるように促した。


「使っていいのは魔法スペル二つだけ、どちらかのスペルが全部攻略されたら試合終了。これでいい魔理沙?」

「あぁ、それで大丈夫だ!」


 魔理沙さんは俺から距離を取り、ミニ八卦炉を構えた。


「覚悟しろよ義人!!」

「お手柔らかにお願いします」

「それでは、はじめ!」


 アリスさんの号令を聞いた途端、魔理沙さんはミニ八卦炉にパワーをためた。


「恋符「マスタースパーク」!!」


 魔理沙さんが一つ目のスペルを発動したが、俺のこのスペルの攻略法は知ってる。


「では、俺も一つ目のスペル使いますね。恋符「マスタースパーク」!」


 真っ白なスペルカードを取り出し、能力を込めてスペル名を叫ぶ。

 前に博麗神社で使ったものと同じように、マスタースパークが真っ白なスペルカードから放たれる。

 二つのスペルはぶつかった瞬間相殺され、粒上の光を放ちながら消えていった。


「あー!!忘れてた!!」


 魔理沙さんは悔しそうに頭を抱えた。


「最後はこれだ!魔符「スターダストレヴァリエ」!!」


 魔理沙さんが箒に跨って、一気に上空まで飛び上がり星型の弾幕をバラ撒く。

 その弾幕をアリスさんが人形を使って一粒取らせた。

 そして、その弾幕を口に運んだ。


「甘っ……」


 この星って食べれるうえに甘いのか。って、そんなこと考えてる場合じゃない!

 何とか当たらないように弾幕の雨を避け、魔理沙さんのスペルが効果切れで終了した。


「次は俺の番ですね」


 俺は杖を取り出し空に青い魔法弾を放つ、しばらくするとどこからともなく雨雲が集まってくる。


「なんだ……?」


 俺は被害を受けないために空中に飛び上り、魔理沙さんの立っている地面の近くに杖が刺さるように投げつける。

 杖が刺さった瞬間、その杖を中心にして大きな魔方陣が展開される。


「なっ!?」


 魔理沙さんが今の状況の危険さに気付いたのか、急いで魔方陣から出ようとする。


「雷符「雷神の息吹」!!」


 瞬間、地面に刺さっている杖に向かってたくさんの雷が降り注ぎ、それを受けた杖が魔方陣全体に電撃を流す。


「あ…… 危なかった……」


 魔理沙さんは箒を使い、何とか魔方陣の外に出たようだった。


「あ~、俺のスペルも攻略されちゃいましたね。ってことは引き分けですか?」

「そういうことになるわね」


 二人のスペルがなくなったのでこの勝負は引き分けという形で幕を閉じた。

 それからは、三人でお茶を飲みさっきの勝負の話をしていた。


「義人、あの雷正直死ぬかと思ったよ」

「そんな、死ぬなんてとんでもないですよ。あの雷は電圧とか電流を操れるんで、もし当たっても気絶する程度の力しか入れてませんよ」


 まぁ、避けてくれると思ってたから少しだけ力を込めていたのは内緒にしよう。


「それより、他の魔法もあるのか?」

「ありますけど、それはまたの手合わせまで秘密ということで」


 そういうと、魔理沙さんは少しむくれてしまった。


「今度はアリスさんと手合わせをしてみたいですね」

「あら、じゃあ今度やりましょうか」


 正直言うと、アリスさんとは引き分けにも持っていけそうにないんだよな……


「じゃあ私はこれで帰るな。アリス、お茶ありがとう」

「どういたしまして。気を付けてね」


 魔理沙さんが家に帰ったので、俺も帰ろう思って席を立つと。


「義人?辺りはもう真っ暗よ?今帰るのは危ないから今日は泊まった方がいいわよ」

「えっ……?いや、迷惑じゃないですか?」

「迷惑なんて思ったことないわよ」


 笑顔でそう言うアリスさんを見て、お言葉に甘えることにした。

 夕食をごちそうになり、時間も良い頃合いになったので寝ることにした。


「お休みなさい義人」

「はい、おやすみなさい」

 懐かしい思いを感じつつ、瞼をとじるとすぐに眠りについてしまった。



 朝、体を起こそうと思い体に力を入れたが体が起き上がらない。

 ていうか、何かが体を捕まえている感覚が……

 目を開けて横を見ると、アリスさんが俺に抱き付いたまま眠っていた。


「………っ!?」


 なんで隣にアリスさんがいるんだ?俺の布団は離れていたはずなのに、なんで俺は今アリスさんのベッドで寝てるんだ!?


「んっ…… あ、おはよう義人」

「おはようございます。なんで俺はアリスさんのベッドでアリスさんに抱き付かれながら寝ているんでしょうか?」


 アリスさんは俺の質問を聞いて、ニッコリと笑った後に、今まで以上に強く抱き付いてきた。


「夜、義人が寒そうだったから、人形たちに頼んでこっちのベッドに運んでもらったのよ。なぜ抱き付いてるのかは…… 義人は鈍感だから多分わからないわね」


 そのまま10分程抱き付かれた後に、アリスさんは俺から離れて朝食の準備をしにキッチンに向かっていった。


「もう少しベッドで寝ててね~」


 キッチンからアリスさんの声が聞こえ、そのままベッドにいることにした。

 アリスさんの良い匂いがして、落ち着かない……


「できたわよ~」


 アリスさんに呼ばれて食卓につき、朝食をいただく。


「どう?おいしい?」

「はい、とっても」

「なら良かった」


 アリスさんは嬉しそうに朝食を食べ始めた。


「義人、朝私に抱き付かれてどうだった?」

「びっくりしましたし、それに失礼かもしれませんがアリスさんから良い匂いがして緊張しました」


 それを聞くと、アリスさんは顔を真っ赤にした。


「そ、そう…… う、嬉しかった?」

「はい……」


 アリスさんはますます赤くなり、しまいにはうつむいてしまった。


「よし……作戦成功」


 何やら独り言を言っていたが小さすぎて聞こえなかった。

 それから朝食を食べ終わって、アリスさんにお礼を言って紅魔館に帰ることにした。


「朝食ありがとうございました。お世話になりました」

「また来てね〜」


 今日は朝からすごいびっくりしたな……

 パチュリーさんのところに行って報告しないと、多分怒られるよな……

最後まで読んでいただきありがとうございました。


次回更新予定日は火曜日か水曜日になります

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