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東方幻人録  作者: ポカ猫
17/36

第15話 黒瞳異変中編

皆様大変お待たせしました!

それとあけましておめでとうございます

今回はこの前のお詫びとして、少しだけですが文字数を増やしてます。


では、本編をどうぞ!

「フランも義人様に忠誠を誓ってみない?あなた、義人様のこと好きだったでしょう?」

「冗談言わないでよお姉様。私はお兄様と対等な関係になりたいの、お姉様のように堕ちたくない」


 フランさんがレミリアさんを睨みつけそう言った。


「随分と生意気を言うじゃない?これは少しお仕置きをしないとね」


 そう言った瞬間、スピア・ザ・グングニルがフランさんの首筋を掠った。


「レミリアさん!?自分の妹に何をしてるんですか!」

「何をしている?お仕置きよ、なんか文句ある?」


 レミリアさんがまたグングニルを構える。


「頭を狙うから避けないと…… 死ぬわよ?」


 放たれたグングニルはフランさんの前まで近づき、そのまま砕け散った。


「文の言葉を借りると……避ける必要なんてないわよ、壊せばなんの問題もないからな」


 フランさんを方を見ると、そこには何かを覚悟したような瞳でレミリアさんを見るフランさんの姿があった。


「小賢しい事をするわね、でもそれだけじゃ義人様に力を貰った私には勝てないわよ?」


 自らの黒い瞳を強調するようにレミリアさんが目を見開いた。


「フランさん、少し作戦があるんですが聞いてもらえませんか?」

「何?作戦って」

「フランさんの能力で、レミリアさんの異変の元凶を破壊してください。元凶を見つけるには時間がかかると思います、なのでその間は私が時間を稼ぎます。見つけたら教えてください」


 フランさんが心配そうな目を私に向けてきた。


「でも、今のお姉様は壊す行動なんか見せたらすぐに邪魔されちゃうわよ?」

「それに関しても私に考えがあります――――――――――」

「分かったわ、じゃあその作戦で行きましょう」



「二人で作戦でも立ててたのかしら?」

「そんなところです」

「で、作戦で先にあなたが囮にでもなるの?」

「いえ、レミリアさんを倒すつもりです」


 それを聞いた瞬間レミリアさんが笑い出した。


「天狗如きが私に勝てる訳が…………くっ!?」


 カマイタチが当たり、レミリアさんの片腕に深い傷が入る。


「本気ですよ。あなたが元に戻るまで、私は本気であなたを倒しに掛かります。準備はいいですか?」


 レミリアさんの顔から笑顔が消え。そして、腕の傷が治りはじめた。


「そう、じゃあ義人様から貰った力、ここであなたにお披露目してあげるわ」


 そう言った後、レミリアさんが指を鳴らすと、私の持っていた葉団扇が粉々に砕け散った。


「えっ……?」

「義人様に破壊の力を少しだけつけて貰ったのよ、相手自体は壊せないけど、弾幕くらいなら消せると思うわ」


 フランさんの能力より小さいとは言え、かなり厄介ですね。これは本当に全力で時間稼ぎをしなければいけませんね。


「では、こちらもいかせてもらいますね!」

「撃ち落としてあげるわ」


 私の方にたくさんの弾幕をレミリアが飛ばしてきた。

 けど、今ここではカメラは使わない、フランさんの準備が整うまではなんとか避けないとですね。


「避けてるばっかりじゃあ私は倒せないわよ?」

「これも作戦の一つですよ」



「疲れてきてるんじゃない?もう楽になった方がいいよ?」


 しばらく時間が経ち、さすがの私も少し疲れてきましたね。


「文!!準備出来たわ!!」


 その時、フランさんの準備が出来たようで私の近くに飛んできた。


「じゃあ作戦決行といきましょうか!」

「うん!」


 そして、私はレミリアさんのいる場所に猛スピードで突っ込んだ。


「やけくそになったの?なら、楽にしてあげる!」


 そしてレミリアさんは私に向かってスピア・ザ・グングニルを飛んできた。


「貰いました!」


 そう言ってカメラを構え、シャッターを2回押す。

 1回目のシャッターで弾幕が消え、そして2つ目のシャッターで。


「か、体が……うごかない!?」

「私のカメラには弾幕を消す以外にも、少しの間だけ相手の動きを止めることも出来るんです」


 そして私の後ろからフランさんが飛び出した


「お姉様……元に戻ったらまた遊ぼうね?」


 そう言ってフランさんは自分の右手を握りしめた。

 その瞬間、レミリアさんの身体中から黒い霧が吹き出し、そのまま消えていった。


「ぐっ……!」


 レミリアさんの瞳が黒から赤色に戻り、落ちそうになったレミリアさんをフランさんが抱き支えた。


「お疲れ様でしたフランさん」

「文もお疲れ様。後、ありがとうね」

「どういたしまして」


 笑顔でフランさんと握手を交わし、レミリアさん咲夜さんを一旦紅魔館に戻してから義人さん達の所に行くことにした。



「お前、見慣れない顔だな。それに良い刀を持っている、痛い目に合いたくなかったら置いていきな」


 俺の目の前に人形の全身真っ黒な妖怪が現れ、俺の刀を指差しよこせと要求してきた。


「急いでるんだ、後にしてくれ」

「ふざけるな、お前を殺してでもその刀をいただく」


 そう言い、妖怪は俺と少し距離をとり、臨戦態勢を整えた。

 それに反して、俺は刀を抜き妖怪に一歩ずつ近づいていった。


「水燕流、暁……」

「何を言ってるんだお前」


 妖怪とすれ違い、そのまま刀を鞘に入れた。


「夜は明け、そして暁が訪れる」


 その直後、妖怪の体に一筋の傷が現れ、そこから黒い液体が飛び出した。


「ぐあぁぁぁ!お前!何をした!」

「切ったんだよ、気づかないお前が悪い」


 妖怪は倒れ、そのまま消滅した。


「待ってろよ義人、今助けに行くからな」




 その頃魔理沙とアリスは霊夢と対峙していた。


「やはり強いな……」

「さすがは博麗の巫女といったところかしら、魔理沙何かいい案とかないの?」

「無茶言うな」


 魔理沙は息を切らしながら、作戦を考えていた。


「そう言えば霊夢、あんたスペル使わないのね」

「あぁ、使わないじゃなくて使えないのよ。義人様から力を貰ってから使えなくなったのよ」


 神聖な心が無くなってるからかしらね。でも、スペルが使えないのは嬉しい誤算ね、ただでさえ体術が強くなってるのに、これでスペルなんて使われたらひとたまりもないわ。


「魔理沙、霊夢の事倒すんじゃなくて正気に戻すに変更しない?霊夢の精神力が戻れば体に入っている物も消えるんじゃないかしら?」

「私もそれは思った。あいつはぐーたらなところはあるが、まがいなりにも巫女だ精神力は強いはずだ、きっと今回のは不意を憑かれたってところだと思う」


 精神力を戻す……どうすればいいかしら?


「私にいい案がある、ちょっと待っててくれ」


 そう言って魔理沙は自分の箒に跨り、霊夢に思い切りぶつかり、そのまま戻ってきた。


「あんた何やってるの?」

「これを頂いてきたのさ」


 魔理沙が見せたのは霊夢がいつも持っているお札だった。


「それって」

「霊夢のお札だ、私たちに神聖な能力がなくても元々霊夢の力が入っているコイツならなんとかなるかもしれん」


 魔理沙が言うには、このお札を霊夢に貼り付け、霊夢の中にいる元凶となっている物の力を弱め、霊夢が自分から自我を取り戻すのを待つということらしい。


「それが1番良さそうね。でもどうする?さっきので霊夢気づいちゃったみたいよ?」

「魔理沙?私のお札なんて盗ってどうするの?まさか私に使うなんてないわよね?」


 霊夢が指をポキポキと鳴らし、魔理沙に殴りかかった。


「危ない魔理沙!!」


 間一髪の所で人形を使って霊夢を取り押さえることができたけど、やっぱり能力が使えない代わりに身体能力が一段と上がっているようね。


「魔理沙!さっさとお札の貼り付けなさい!」

「分かってるよ!ほら、霊夢プレゼントだ!」


 魔理沙が霊夢に5枚程のお札を貼り付け、すぐさま距離をとった。

 私も拘束を解き、魔理沙のいる所までゆっくりと下がる。


「うああああ!!!目が焼ける!」


 目を抑えて悶える霊夢を見て、お札の効果が効いている事が確認できる。


「………………」


 霊夢が立ち上がり、体に付いていたお札を全部剥がし、地面に叩きつけた。


「あれ?もしかして……」

「駄目だったのかしら……」


 霊夢の目から黒い霧が漏れ、目がいつもの色に戻った。


「迷惑かけたわね。アリス、魔理沙ごめんなさいね」


 霊夢が私たちに頭を下げそして小さく微笑んだ。


「てことは元に戻ったのね」

「おかげさまでね、なんとか戻ってこれたわ」

「貸し1つだからな霊夢」

「今度ご飯でもご馳走するわ」


 3人で少し談笑した後、霊夢がある話題を切り出した。


「今の義人は私と違って、完全に妖怪に乗っ取られてる。私の時みたいな戦法は使えないかもしれないわ」

「なら、力ずくで戻すのみだ!」

「そこのお嬢さんたち、少し訪ねたい事があるんですがよろしいですか?」


 声が聞こえた方を見ると、そこには和服を着た男性が立っていた。

 あれ?義人に声と顔が似てるわね、他人の空似ってやつかしら?


「義人がいる博麗神社はこの先であっているかな?」

「えぇ、そうだけれどあなた何者?義人は今、危ないから近づかない方がいいわよ?」


 霊夢が男性にそう質問をした。


「おっと、失礼しました。俺は義人の父の市井海斗と言います。ちょっと事情をお話ししますね」


 海斗が話したのは、映姫のこと、自分が1日だけ現世に戻ってきたことなどだった。


「という訳でここは俺に任せて貰えませんか?子供を助けるのは親の仕事なんで」

「待って、危険よ!今の義人は普通じゃないの」


 霊夢が海斗を止めるが、海斗は一言残して行ってしまった。


「親は子供より、強いんですよ?大丈夫です」



「やっぱり心配だわ、二人とも追いかけるわよ!」

「分かってるわ」

「当たり前だろ?」


 そう言って私たちに3人は博麗神社に向かった。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


ちなみに私情というのは久々の風邪をひいてしまい、動けなかったからです

体調管理には気をつけます

次回の更新は月曜日になります

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