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東方幻人録  作者: ポカ猫
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第8話 第二次紅霧異変後編

お待たせしました、後編になります。

やっとPCが帰ってきてこれから本調子で書けそうです。

では、本編をどうぞ。

「私の名前は、フランドール・スカーレット。呼び方はフランでいいよ」


「俺は市井義人と言います」


 フランさんは羽をパタパタさせながら、俺を玩具が置いてある部屋の一角まで連れていった。


「ねぇねぇ、遊ぼ♪」

「いいですよ、何をしますか?」


 そう聞かれると、フランさんは首を傾けて一生懸命考えていた。なんだろう、可愛いな。


「あ!肩車して!」


 そう言って俺の服を引っ張って屈むように促してきた。


「これで良いですか?」

「わぁ〜♪高い〜!」


 フランさんは見た目通りとても軽く、肩車をしていても全然重さを感じなかった。

 ひとしきり肩車をした後フランさんを下ろし、近くにあった椅子に座った。


「今日は、騒がしくしてすみませんでした。折角の記念日なのに……」


 そうだ…… 今日のこの異変はフランさんの解放の記念なんだ、それを台無しにしたのは他でもない俺だ。

 すると、フランさんが俺の膝の上に座って、またまた羽をパタパタさせながら俺の方を向いた。


「私はあなたと遊べてとても楽しかったよ。それに、異変は解決されるまでが異変だからこれで良かったんだよ」


 フランさんが体制を変えて俺のお腹に抱きついてきた。


「でも、やっぱり不安…… 今まで1度も外に出たことがなかったから……」


 俺は顔をうずめているフランさんの頭を咄嗟に撫でた。


「大丈夫です、この館にはフランさんの事を大切に思ってくれている人が沢山います。それでも何か不安があったり、助けて欲しい時は、俺の所に来てください。吸血鬼だろうがフランさんは女の子です、困っている女の子がいたら助けるのが男の務めですから」


 すると、フランさんが顔を上げてもう一度抱きついてきた。


「本当に頼ってもいいの?私、すぐにあなたの所に行くかもしれないよ?とっても迷惑かけるかもしれないよ?それでもいいの?」


 フランさんの声がどんどん小さくなって聞き取れないくらいまでになってしまった。


「迷惑なんて思いませんよ。フランさんは俺のことをいつでも頼ってくれていいんです、何があろうと俺はフランさんの味方ですよ」


 少しかっこつけちゃったな。でも、これくらいのことは許してもらいたいものだ。


「お…… お兄様大好き!!」

「お兄様!?」


 お兄様って何だ?俺はフランさんと血縁関係もないわけだし、どういうことなんだ?


「フランさん?お兄様ってどういうことですか?」

「お兄様はお兄様なの!」


 特に理由はないらしい…… まぁ、お兄様って言われて悪い気はしないし、いいかな。

 すると、フランさんが俺に抱きつき顔を擦りつけている時。


「義人!大丈夫か!?」


 この部屋の扉を勢いよく開けて、久しく会う人が部屋に入ってきた。



「あ、魔理沙さん!」

「フランに何かされてないか?怪我はしてない………か?」


 魔理沙さんが近づいてきて俺の方を見た瞬間固まってしまった、なんでだろう?

 あ!フランさんが抱きついたままだ!


「魔理沙?私がお兄様に怪我をさせるわけないじゃない」

「……お兄様? 義人状況が呑み込めない、何があったんだ」


 魔理沙さんに俺はこれまでの経緯を話した。


「へ~、お前が美鈴、咲夜、パチュリーを倒して、尚且つレミリアを追い込んだなんてな。まぁでも、お前が怪我は……あるけど、無事でよかったよ安心した」


 魔理沙さんが笑顔で俺に手を差し伸べてきた。


「帰ろうぜ、霊夢ももう終わったみたいだしな」


 どうやら霊夢さんはレミリアさんとの戦いに勝ったようだ、さすがは博麗の巫女と言ったところだろうか。

 すると、フランさんが俺の腕を掴んでほっぺたを膨らました。


「帰るなら魔理沙一人で帰ればいいじゃない?私はまだお兄様と話したいことがあるから……」


 フランさんは「ダメ?お兄様?」と俺の顔を覗き込んできた。


「ダメじゃないよ、そういうことみたいなので魔理沙さんは霊夢さんと先に帰っていてもらってもいいですか?」

「あぁ、分かった。あと、今日の夜は博麗神社で異変解決の宴会をやるから必ず来てくれよ。今日はお前が主役なんだからな」


 そう言って魔理沙さんはフランさんの部屋を後にした。



「フランさん、話したいことって何ですか?」

「お兄様…… お兄様は今、お付き合いしている人っているの?」


 フランさんが顔を赤くしながらそう聞いてきた。


「付き合っている人はいませんよ、俺に好意を寄せてくれている人ならいますが」


 するとフランさんが、さっきよりももっと顔を赤くしながら、俺の腕から離れて俺の前に立ち少し恥ずかしそうに俺の顔を見た。


「なら…… 私をお兄様のお嫁さんにしてほしいな……」


 ん?今なにかお嫁さんって聞こえたような気がするけど、きっと俺の聞き間違いだ、もう一度フランさんに言ってもらおう。


「すみません、もう一度言ってもらってもいいですか?なんか、聞き間違いをしてしまったような気がするので」

「私をお兄様のお嫁さんにしてって言ったんだよお兄様」


 あ~、なるほどお嫁さんかぁ…… って、なんだって!?


「お嫁さん!?フランさん?そういうことは本当に好きな人に言うことであって、それともう少し大きくなってから決めた方がいいと思いますよ?」

「本気だもん!!私は、本気でお兄様のお嫁さんになりたいんだもん!」


 フランさんが涙目で俺に気持ちを伝えてきた、それでこの気持ちが本物だということが痛いほど分かった。


 でも………


「フランさんの気持ちとてもうれしいです、でも…… 俺は、まだフランさんにはもっといろんな世界を知ってもらいたいです。その過程で俺なんかよりもっと素敵な人に出会えるかもしれません。そしてもしそれでも俺の方がいいというならば、その時もう一度今の言葉を言ってもらっても構いませんか?」


 そうだ、フランさんは今男を初めて見た、そしてその男にとても優しくされた。それで好きになってしまった可能性は十分にある。


「うぅ…… お兄様はなんで分かってくれないの?お兄様以外にもう私の心を動かす人はいないのに…… 私…… 絶対に諦めないから、お兄様が振り向いてくれるまで何度でもアタックしちゃうんだから!」


 全然話を聞いてくれない…… 俺、あのセリフ言うのすっごい恥ずかしかったのに……


 でも、それだけフランさんの気持ちは本物だということなのだろう。



「妹様!とフェイカー……」


 咲夜さんがフランさんの部屋に入ってきた、俺のついで感すごいな……

 まぁ、あんなことしたら当然と言われたら当然か。


「博麗神社での宴会が始まるそうです、そろそろ出発しましょう」

「え!?行ってもいいの?」


 フランさんが予想もしていなかったと言わんばかりの声をあげた。


「もちろんです。だって、今日から妹様はここから出ることが出来るようになったのですから」


 するとそれを聞いたフランさんは俺の手を掴み笑顔でこう言った。


「嬉しい…! お兄様!早く博麗神社に行こうよ!」


 外に出ると太陽を遮っていた紅い霧がなくなり、月が顔を覗かせていた。

 気づかないうちにもう夜になっていたんだな。


「お兄様早く!遅れちゃうよ!」


 俺は、急かすフランさんを追って紅魔館の門をくぐった。


「宴会には妖夢さんとかも来るのかな?来てたらこの状況見たら怒るだろうなぁ……」


 俺は、妖夢さんと幽々子さんが笑顔で俺に事情聴取する未来が見えた……

 でも、これで異変は解決したんだな。最後は霊夢さんが解決してくれたけど、能力の改善点も見つかったし、これからまた妹紅さんに修行してもらわないとな。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回は宴会の様子を書くと思います(違ってたらごめんなさい)

次回更新は金曜日までに投稿したいと思います。

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