何でも屋
男は会社の経営に悩んでいた。
前社長が原因不明の病で急逝して以降、経営は徐々に悪化していた。
なんとか経営を立て直そうとしている男の元に、一人の人物がやってきた。
「私は何でも屋です、あなたの要望を3つまで叶えてあげましょう」
「悪いが今、頼みたい事はない、他を当たってくれ」
「実現できる事なら何でも可能ですよ」
「何でも?」
「はい、何でも」
「じゃあ手始めに、この仕事をやってくれるか?」
「お安い御用です」
何でも屋は一瞬にして、仕事を終わらせてみせた。
「そういえば、お代はいくらなんだ?」
「お金は大丈夫です、代わりと言っては何ですが、要望が叶え終わったら、次にあなたが一番嫌いな人の元へ私が参ります」
「金がかからないのか、そりゃいい」
「次はどういたしますか?」
男は少し悩んだ後、答えた。
「経営を立て直すような良いアイデアを出すことはできるか?」
「お任せあれ」
男の会社は何でも屋のアイデアによって、経営はみるみるうちに回復していった。
「最後の願いはどういたしますか?」
会社は以前のように好景気になったが、ライバル社のB社が目の上の瘤であった。
男は長考した後、ゆっくりと喋り出した。
「B社の社長を殺してくれ、足がつかないようにな」
「分かりました、死因や死に方を決めることはできませんが、よろしいですか?」
「あぁ、構わない」
「かしこまりました」
翌日、B社の社長は原因不明の病で命を落とした。
「最後の願いを叶えたので、私の役目は終わりました」
「君のおかげで人生が変わったよ、感謝している」
「それでは、さようなら」
翌日、男は原因不明の病で命を落とした。




