慈善家
N国には病気で苦しんでいる子供がいた、治療を受けたくても治療費が高く、両親は治療費を払うことが出来なかった、両親が困っていた所に一人の男が現れた。
「治療費を私に全額払わせてください」
「お気持ちは嬉しいのですが、見ず知らずの方にいきなり全額払って貰うのは流石に恐れ多いです、それに治療費だって安い金額ではありません」
「私の心配は大丈夫です、お金なら一人では使い切れない程あります、私は人の役に立つことがしたいのです、どうか治療費を払わせて下さい」
男のおかげで子供は治療を受ける事が出来た、両親は男にお礼させて欲しいと頼んだが男は拒否し、名前や連絡先も教えずに去っていった。
男の話が噂になると、他にも見ず知らずの男から治療費を支払ってもらったと言う人が続出した、治療費の以外にも慈善事業団体や中小企業に匿名での多額の寄付などの声も多数上がった。
世間では男に対しての賞賛の声が上がると同時に、職業や経歴など男の正体が推測された、A社の社長や人気アーティストのBなどの噂が立ったが、どの噂も正確な情報では無かった。
一人の男が通貨偽造罪で逮捕された、彼の作成した偽札は非常に精巧であり、本物との見分けがつかない程であった、警察の調べでは偽札がどれだけ作成され、何に使用されたかは不明である。
この日以来、男による支援の報告は途絶えた。




