第一話 静かな完成
この作品はとある配信者さん達をモデルにした二次創作です。
実際の人物には関係の無い話なのでもしモデルの配信者を見つけてもその方の配信などで話題に出すのはお控えください。
自分で読む用ですので読みずらかったらすいません。
夜は、いつも通り静かだった。
森の奥には風が通る音だけが残り、
それ以外のすべては眠っているように見える。
雪猫はその中を歩いていた。
足音はほとんどしない。
存在そのものが、この夜に馴染んでいるようだった。
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「……ここも違うか」
誰に向けるでもない言葉が、空気に溶ける。
探しているものはある。
だが、それが何かを明確に言葉にする必要はもうなかった。
それを探すことが、日常になっていたからだ。
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森を抜ける。
川がある。
街道がある。
人の痕跡がある。
けれど、それらはすべて遠い場所の出来事のように感じられた。
雪猫はそこへ入らない。
理由は単純だった。
必要がないからだ。
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夜風が頬をかすめる。
その感触に、雪猫は一瞬だけ目を細める。
(まだ終わっていない)
そう思うことだけが、彼を動かしている。
意味も理由も、もう薄れて久しい。
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どれくらい歩いただろうか。
時間の感覚は曖昧だ。
ただ、森の空気がわずかに“歪む”瞬間があった。
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雪猫は足を止める。
目を閉じる必要はない。
気配は、最初からそこに“見えている”。
「……来るか」
その一言に、返事はない。
だが世界が少しだけ重くなる。
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次の瞬間。
木々が揺れた。
風ではない。
“何かが通った”衝撃。
地面が軋む。
空気が裂けるように歪む。
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雪猫はため息をついた。
「またか」
刀に手をかける。
抜かない。
まだ必要ではない。
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歪みの中心に影が立ち上がる。
形は定まっていない。
人でも獣でもない。
ただ“異常”だけが形になっているような存在だった。
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雪猫は一歩だけ前に出る。
その動きは戦闘ではない。
確認だ。
(いつも通りだな)
そう結論づける。
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刀を抜く。
夜がわずかに割れる。
その瞬間だけ、森の静けさが消えた。
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「終わりだ」
短く言う。
それは宣言でも、感情でもない。
ただの処理だった。
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だが、その“処理”が始まる直前。
雪猫の意識の奥に、わずかな違和感が生まれる。
(……誰かが来る)
理由はない。
ただの感覚。
いつもなら無視するはずのもの。
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雪猫は一瞬だけ、その違和感を見つめる。
そして──
「……気のせいか」
そう言って、刀を振るった。
夜が、静かに終わる。




