第36話 濾過とライトとGEXジャンプ!?
「え?放置ですか!?」
「……うむ!バクテリアが活動して安定するまで放置する!」
「明日入れても多分大丈夫だけどねー!」
花梨ちゃんと日花梨さんで意見が割れた!?
「だって、パワーハウスの濾材、昨日から花梨ちゃんの水槽で回してたじゃん!十分十分!、それに注水した水も飼育水じゃん!あと1時間もしたら『白濁液』綺麗になるよん!」
JKが言ってはいけない単語を言った気がした!無視だ!
「……ふむ、だが、1週間様子見る。水草の水中葉が展開しだしてから『ミナミヌマエビ』先生を出動していただく!」
「あのう・・・お魚はいつ頃入れるのですか?」
「……だいたい1ヶ月後」
なん・・・だと!?そんなに放置する必要があるのだろうか?
「明日入れても大丈夫よん!」
だからどっち!!!
「日花梨……話がややっこしくなる……ちょっと黙っててて!」
「へいへいへい!」
ようやく日花梨さんは諦めたのか海水水槽を眺めだした。
「七海、水槽自体はこれで大丈夫。でも直ぐに魚を入れると水質が安定しない。『硝化作用』が安定してからでないと生体が病気になったり死んだりする」
・・・消火作業????
「消化器?ですか?」
「……硝化作用。とは、魚とかが出す糞からアンモニアが出る。アンモニアはとても危険で、少量でも魚が死ぬ。」
「ええ!?じゃあ、魚は水槽で糞しない……なんてことないですよね?」
「……ふむ、アンモニアは直ぐにバクテリアの働きで亜硝酸塩になる。但し、アンモニアを分解するバクテリアが水槽内にいればの話。注水して直ぐの水槽には当然いない……」
「え!?じゃあ入れないと!?ってバクテリアの元とかあるのですか?」
「……基本的に必要ない。空気中に存在するから、フィルターで水を回していると自然と水中内で増えていく。アンモニアから亜硝酸塩に分解するバクテリアは結構早めに安定する。だが、亜硝酸塩から生体に影響が少なくなる硝酸塩へ分解するバクテリアの定着が時間がかかる」
「それが1週間位ってことですか?」
「……残念だが、ブースト無しでは2,3週間は難しい。さっき日花梨が言ってたが、他の水槽で濾過材を事前に入れておいてバクテリアを定着させている。もちろん水にもバクテリアはいるので『飼育水』を入れるとさらに安定する」
「私の水槽には、他の水槽から水を入れたのですか?」
「……うむ!そういうこと、七海の水槽は、課金アイテムとブーストアイテムを使いまくったのだ!安定まで2、3週間かかるところを1週間で安定するくらいまでできる」
……なぜいきなり課金ゲームの話なのかな……?でもわかりやすいのが悔しい……。
「一週間経てばエビ?入れるのですね」
……なぜエビを入れるのか?
「……エビではない!『ミナミヌマエビ』先生だ!とても頼りになるコケ対策部隊の皆さんなのだ!」
「この水槽にいるエビのことですか?」
「……!!そちらの方は『ヤマトヌマエビ』先生だ!」
……ちょっと付いていけなくなってきました!
「ヤマトヌマエビはかき揚げにしたら美味しいよん!!」
……花梨は銘刀『幸村』……はいはい!その流れ飽きてきたから!!
「……どうやら日花梨は再教育が必要のようだ……」
――花梨ちゃんは『かなりお怒り』のようである!
さすがに水槽の中にいる光景を見ると、唐揚げにはやりづらい。
「……ライト点灯時間は、今のところ『草原水槽』の時間と同じとする!」
「おけおけー!んじゃーそのラインにコンセント接続するよん!」
そう言うと、日花梨さんは勢いよくハシゴを持ってきた!?
天井に手が届く高さのハシゴをかけ軽快に登った!
天井を見ると、何やら『レール?』らしき物体が取り付けられていた。
『レール』に『コンセントの差し口?』のような物を取り付け、そこに『コン・バトラーV?』だった?名前間違っている気がするが、ライトの線を刺した。
「べ、便利!?その電源にコネクター付けたらいくつでも増やせるのですか!?」
「そそ!これは『ダクトレール』だねだね!丁度水槽の上にあるよん!」
「あ!でも、同じのがもう1本通してますけどどうしてです?」
「2本通しているのは、タイマー制御で点灯時間を変えているからだよん!」
天井を見るとよく設計されいる。
水槽の上に丁度真上に『ダクトレール』がある。『ダクトレール』に合わせて水槽を置いているのだ。
「ああ!これ見たことあると思ったら、オシャレなカフェとかで使ってる照明のやつですね!」
「部室も十分オシャレ空間だよだよ!」
確かに、オシャレである。
……特にこの……
「……うむ!!『メンテナンススタンド・ツリー』はオシャレアイテムだ!」
「この『メンテナンススタンド』は既に廃盤になってるレアアイテムなのだ!」
「しかも!!キャスターを取り付けて部室内で動かせるように魔改造を施しているのだ!」
満面のドヤ顔である!
……私は水槽がオシャレだと言いたかったのですが……。
「た、確かに、使いやすかったですね……」
「……うむ!やはりA○Aのツール類は素晴らしい!」
メーカーが偏り過ぎる『アクア用品の売り込み』をちょいちょいする花梨ちゃんであった。
対抗意識をメラメラと日花梨さんが何やらヤッてしまいそうな雰囲気を出し……
「アクア用品といえば――!!」
「ジェェェェェェクス!かーけーぬー×ろーーー!」
「これぞジェェェック!!!ジャ――――」
――超高速で花梨ちゃんが日花梨さんの口をガムテープで塞いだ!
「……ひ、日花梨それはオフラインでする!!空気を読むんだ!」
「ググググ!?」
――口を塞がれている状態だが、Xに手を交差させてジャンプしてる!
間違いなく、色々とアウトである!
「……ふむ、ちょっと脱線してしまったが、これで初日は終わり」
「って!すごいですね!!たった30分程ですが、クニャッとなっていた水草が真っ直ぐ立ってますよ!?」
「……うむ!水草の力とは凄いのだ!水に入れるとすぐに水に適応しようと水中葉の展開し始めるのだ!、グロッソは見た目は変わらないが、水中葉の芽をすぐ出す。早かったら明日の朝には出てる……」
「……水草は昼にエネルギーを蓄え、夜に成長する……」
「だねだね!水上葉で育てた水草は水中に入れたら、水上でため込んだパワーを一気に『全力・全開!!!スターライト!!ブ……』」
――疾風迅雷で花梨ちゃんが日花梨さんの口をガムテープで塞いだ!
……明日の朝が楽しみである!




