21、話
「…」
「ん?早いな、おはよう。アリア…であってたよな?」
「…うん。アリアだけど…それは?」
「朝ごはんだけど…もしかしてエルフは朝ご飯食べないとかあるのか?」
「…私たちの分も作ったんですね。ありがとうございます。」
「…いつもやってるからな。お節介じゃなくて良かったよ。他の2人は?」
「…寝てます。あと1時間もすれば起きてくると思いますよ。」
「そうか…じゃあ先に食べるか。コーンのスープとパンだけだけど。はい。」
「…いえ、十分です。ありがとうございます。」
この子はあまり俺のことを警戒していないような気がする。初対面の時は誰よりも警戒してた気がするが…
「アリアは魔法が使えるようになったら何したい?」
「…それは煽りですか?」
「…すまん。だがその意図はない。」
「…まぁいいです。そうですね…特に思いつきません。産まれて17年、ずっと使えませんでしたから。」
これは良くないことを聞いてしまった。少し考えれば分かったことなのに…とても罪悪感を感じる。
「…でも…2人を守る力が欲しいです。私たちは弱いので…何とかできる力が…」
…
「…よし!んじゃ頑張るか!短い旅だろうが…お前らを研究して魔法を使えるようにしてやる。任せとけ!」
「…ふふ。それが出来たら貴方は勇者ですよ。」
〜〜~
クレアとノエルが起き、俺らは馬車でカランへと向かう。
「…本当に俺は荷台で良いのか?」
「はい。一度も馬車を引いたことがない人は待機です。あ、これ美味しいですね。」
「そうだよ〜適材適所だよ。これ美味しいね。」
…今はアリアが馬車を引き、残りの3人が荷台にいる。2人の起床が出発の直前だったせいで、今荷台で朝ご飯を食べている。クリーン魔法も水魔法もあるから問題ないって言ったら…じゃあ荷台で食べますねって。たくましいというかなんというか…
「まぁいいや。とりあえず飯食いながらでいいから聞いてくれ。それ食べ終わったら契約を果たしてもらう。」
「へいふぁく??」
「まずはお前らの身体に魔力を流す。自分で魔力を作れないだけで人から貰えば使える可能性があるからな。」
「…無理だと思いますけどね。手伝いはしますがあまり期待はしてません。」
「そう思うのも無理はない。だが、俺は一度これを試して成功させたことがある。」
「…詳しく教えてください。」
俺はその時のことを思い出しながら話す。
「俺、昔魔力が無かったんだよ。」




