No.0『プロローグ』
俺は前世、生粋のゲーム好き…いやオタクであった。
13の頃から人との関わりを避け、ゲームの世界に浸ることのできるRPGゲームを好んだ。
現実との人間との関わりに嫌気が刺したのだ。自分のことを何一つわかっていない…だから対人ゲームや協力プレイ、MMORPGなどは避けてきた。
それでも親はそんな自分を許してくれた。
いつか向き合える日が来るまで、その時が来たら頑張ればいい…なんて励ましてくれた。
人との関わりを嫌っていた自分でも、親のためには何かしてあげたいと思っていた。
事故で親が死んだ。それから、この世界にいる意味を無くして、気づけば高所から身を投げ出していた。
そこで、ろくでなしのRPGゲーマーの生涯が終わったのだった。
父親との最初で最後の思い出、俺がRPGゲームが好きなのは父親譲りだ。
その思い出では、RPGゲームを二人でクリアした、裏ボスが序盤に出てきた村人だった。ラスボスを倒してゲームクリア後には名前…存在すら忘れられるようなモブが、凄惨で悲しい過去をもっていた。
忘れられてるような村人…だからこそこのゲームには裏ボスが居ないと思われていた。ほとんど隠しボスのような存在だった。
そのような存在だったからこそ、寧ろプレイヤーたちの記憶にその存在を焼き付けたのだろう。
でもどれだけ悲しい過去をもっていたとしても、悪は悪…勇者である主人公に倒されてめでたしめでたし…
幼い記憶だったが、そのストーリーだけは鮮明に記憶に残っていた。
だからこそ、記憶に焼き付いてるからこそ気付いてしまった。
自分が…その裏ボス…隠しボスその人であるということに…




