麗奈は誕生日
今日は少し先取りの夏がきた。今日の最高気温は25度。夏日とはいかない気温だが、僕は朝から額に汗をかきながら学校に向かった。
今日は蒸し暑く、学校までの道のりが長く感じた。そうやって無心で歩いていると麗奈のこと思い出した。
「そういえば、明日麗奈の誕生日だ。」
すっかり忘れていた。明日は4月16日、麗奈の誕生日。
小学生の頃は毎年必ず麗奈の誕生日パーティーをしていた。誕生日が近づくと麗奈が必ず言う言葉がある。「私の誕生日知ってる?」麗奈は、からかうようにニヤついていた。僕が誕生日を知っているのにも関わらず、麗奈はそう聞くのだ。
学校に着き、僕はクラスに向かう。クラスに着くとそのまま真っ直ぐ席に向かい、席に座った。
「わっ!」
「んっ!?」
「圭くん。おはよう!」
「おはよう。驚かすなよ、変な声が出ただろ。」
「まあまあ、落ち着いて。そんなことより、私の誕生日知ってる?」
「唐突に聞いてきたな。うんー…知らないな。」
僕は分かりやすく嘘を着いた。もちろん誕生日は知っている。
「何でー!覚えてるよね!誕生日、明日だってこと知ってるよね!昔、毎年祝ってくれてたの覚えてるよねー!」
「うんうん。もちろん覚えてるよ…たぶん。」
「たぶんってなんだー!たぶんって!」
これ以上からかうのは悪い気がするので、僕はやめた。誕生日はしっかり祝ってあげるべきだ。
「もちろん明日、麗奈を祝うよ。」
「…えっ、ありがとう。」
「……」
「……」
「失礼しまーす。俺もその誕生日パーティー行っていいかな?」
龍介が話に入ってきた。
「まあ、僕は気にしないけど…。麗奈いいよな?」
「あっ、うん。いいよ。友達だもん。」
「それで集合は麗奈さんの家でいいのかな。」
龍介はこの場を仕切るように言った。
「まあ、麗奈は家で待機でいいよ。準備は僕たちがするから。」
「うん、そうだね。」
僕たちは学校が終わるとそれぞれ、別々に帰った。
別々に帰った理由は何個かある。何個かあると言っても誕生日が原因なのだが、まず理由の一つ目。プレゼントだ。僕は僕なりのセンスで何かを買うつもりだ。二つ目は買い出しだ。僕は料理はできるわけではないが、下手ではないつもりなので、頑張って作るつもりだ。
僕は早速、学校の帰り道でデパートに向かった。




