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コーヒーとケーキ

佳奈はいつもの佳奈に戻ったように見えた  


平穏…な日々が過ぎた



一緒に朝食を食べ

駅まで一緒に歩く

昼休みは佳奈に電話をする

帰りは駅で待ち合わせ、一緒にスーパーに行き

一緒に夜ご飯を食べる



そして

あの日以来…

佳奈は毎夜のごとく、凌を求めた…


休日は

何度も…

何度も…


狂おしく…媚びるような佳奈の熱い体に…

ただただ、凌の心も体も焼き焦がされていった



疲れ果てていた………



時折見せる佳奈の虚な表情が

あの日の冷たい微笑を思い出させ…

凌を甘く縛り続けていた 


 



佳奈は隣で幸せそうに眠っている…


寝顔だけは…


凌が昔から知っているかつての佳奈そのものだった



この穏やかな寝顔をずっと永遠に閉じ込めてしまいたい…


そうすれば………


凌は佳奈のほおを撫でながら…



「佳奈…起きて…」


佳奈は薄らと目を開けた…


「コーヒーを淹れてくるよ

あの店のケーキを買ってきたんだ…

きっと美味しいよ…

コーヒーと合うはずだ……お湯を沸かしてくる…」


佳奈

「うん…ありがとう

お願い…

どうせなら…一緒に飲みたい……」




(ああ…そうするよ…)




凌は優しく微笑んでキッチンへと向かった…


佳奈は…それを黙って見ていた


その目は…寂寞の涙に潤んでいた

コーヒーの芳醇な香りがベッドルームに広がる


二人で食べたチョコレートケーキは

……甘美で


それは、特別な味だった…

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