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勇者に転生したけど理不尽だ  作者: 甘味好き
いざ、神獣巡りの旅へ!
31/45

海底神殿へ!㊤




アリアのクラスチェンジが終わる。


光の中から出てきたアリア。

変化と言えば村人感のある服から、白いフード付きローブ。くらいだろうか。


腰にはポシェットと杖が下がっている。


「どう、かな?」


ただ、少しだけ大人っぽさが加わった気がした。


「聖女っぽい」


「何それ~」


クスクスと笑うアリア。その後ろでは凍慈とセピアのクラスチェンジも完了していて……。



「おっ、このビジュ好きやねんな~」


凍慈は銀髪にやや緑が入ったような髪の色へ。

服装も狩人のような見た目になり、帽子も追加され、腰には短剣をぶら下げている。


「結構、変わらないのだな…」


セピアは騎士装備だったが、確かに装備の見た目はあまり変わっていない……。

甲冑というよりはややスーツみたいな、そんな衣装。

腰の右に杖、左にサーベルというスタイルに。


「でも、髪の色が……」


「髪?」


赤みがかっていた髪は黒色へと変わっており、見た目で言えば……一番変わっているのはセピアかもしれない。




「よし、行くか」


「……残金がっ、、76ルート」


「まだ言うとるんか。序盤なんてそんなもんや」


武器防具屋へと行けば、通常装備の隣に新たに【専用装備】が追加されていて…。

確かに防御効果は凄かったが…、、金額もその分…。



「だから、本来は神殿⇔アトランティスでレベル上げやりながら金貯めて防御整えて~ってやるもんやねん」


たまたま一式一気に買えたのは奇跡やでーと言っているが、、もしそうなら理不尽だ……。


「……めちゃくちゃ面倒くさいじゃないかっ」


「まぁ、最速クリアとか、ストーリーだけ気になる~みたいなプレイヤーとかは気にせんとさっさやるけど、俺はそういうのあんま好きちゃうねんな~」



と、語る凍慈。

まぁゲームには興味はないけれど、好きなことを極めたい気持ちはわからないでもないし、語れるだけ好きなのは良いことだと思う。


「……まぁ、言うて俺も今回のアトランティスは初やけど」


「過去3シリーズ全部同じじゃないの?」


「シリーズ全部同じやったらおもろないやろ。まぁ、皆勤組って呼ばれるのはおるけど…。同じなんは属性と聖剣と、神獣も皆勤は5体やな」


そんな雑談をしている間に、再び王の間へ。


海底神殿へ向かいますか?のテロップ。はい、を選択するとネプチューンが話し始める。


「では、案内頼んだぞ……トリトル」


そう言って、ネプチューンからトリトルにトライデントが渡される。

勝手に持ち出した帰宅時の軽さはなく、少しだけ浮かない顔を見せた。


「……ついて来い」


今までの軽い感じはなく、、声は硬い。


セピアの時と同じく、先行するトリトルの後ろを歩いて海底神殿へと向かった。



その旅立つ後ろ姿を心配そうに見つめるネプチューン。


「少しでも、あの槍が……重たく感じたなら良いが」





「納得できない」


「なんでや」


海底神殿の入口をくぐった瞬間、空気が少しだけ冷えた気がした。


王の間から見上げる穏やかな海とは違う。


先の灼熱の騒がしかったダンジョンとはうってかわり、静かすぎる、音のない世界(ダンジョン)


色鮮やかな珊瑚礁の中を、魚たちがゆっくりと泳いでいる。

それなのに、、━どこか、気味が悪い━



「綺麗だね」


「出る時に珊瑚礁ストラップでもお揃いで買わないか?」


なんて女子トークが背後で繰り広げられ、更にその後ろにトリトルが。


「……セピアの時もそうだったけど!全然案内してないじゃないか!」


「当たり前や、マップはプレイヤーが攻略するもんや」


「案内とは???」


そこはせめて最後まで案内しようか??


なんではじめましてのこっちが、こんな気味の悪い場所を迷子になりながら進まなきゃならないんだ?


「?」


その時だった。


水の流れが、不自然に揺れた。


次の瞬間、珊瑚礁の影から“それ”が複数体這い出てきた。



「うわっ、なんだあれ!?」



頭は魚、体は人?半魚人……?

ちょっと緑がかっていて見た目は気持ち悪い……。


「サハギンや!」


一気にバトルフィールドが展開され、戦闘体形へ。


「調べる!水・氷属性!」



「え?」


待って待って待って?

水と氷属性ってどういう事??

属性って複数持ちとか聞いてないんだが??


「どけ、俺が片付ける」


バリッと隣で音が鳴った瞬間


「雷の一線」


その一言と同時に、トライデントが弾けるように投げられた。


静かな空間に雷鳴が響く。


次の瞬間、白い閃光が走り——


サハギンの群れが、まとめて焼き切られた。



「……だから言っただろ。俺だけで余裕だって」



地面から引き抜くと、その碧い瞳は再びシゲを睨み付けていた…。


それはまるで、


━お前達は足手まといだ━


そう言っているかのように。



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