3.2層目
ラドボルグのダンジョン2層目。
1層目と変わって天井と地面しかない石畳のような感じのダンジョンである。
スタンピードで最も激戦だった階層だ。
「この階層は南方軍が援軍に来る前の防戦と、来た後の反抗戦の2戦の跡が見られるはずだ。
つっても防戦跡は上書きされて、残ってるのはほぼ反抗戦の跡だろうけどな。」
どうりで足下がえらく荒れている。
「この辺は防衛戦の跡が強いか。見てみろ、右翼・左翼・中央で出来てる跡が違う。
中央は主に密集陣形による長槍と弾丸、右翼が規格化された長剣、左翼はハンター毎の得物なんでバラッバラだ。」
中央は足跡でほぼ消されているが、確かに3種のパターンになっている。
「2層はこのだだっ広い空間のおかげでだいぶ戦いやすかったな。遮蔽物があると遠距離の攻撃がどうしても鈍くなるんだ。」
「でも数は多かっただろ。」
「数だけはな。だから狭い入り口で援軍が来るまで迎撃したんだ。まあ、それでも南方軍が来てなかったら6日目くらいまでには突破され地表まで来ていたな。」
「やっぱりか。作戦本部から見ても南方軍が来る前は押され気味だったからなぁ。」
「ありゃあ傭兵ギルドの連中のおかげで保ってたようなもんだ。」
「あれ?泥下の蓮も参戦してたの?」
「あいつらは地表の護衛だろ。他にも来てたんだよ。」
「へえ、じゃあデッサのギルドマスター、そんなとこまで手を回してたのか。」
「そうとも。じゃなきゃ中央に配置してたワルの連中なんぞと手を組むかい。
だが、そうなってたら雀蜂の前衛が雇えずに解散の憂き目に遭ってたけどな。」
「世の中、どう動くかわからないね。」
「全くだ。」
のんびり話しながら歩いて行くと、3層の入り口が見えて来たので事前の計画通り食事の準備をする。
今日の昼は豪勢に唐揚げ弁当だ。
「おっ、さすがあの弁当屋のオーナー様だ。流行の唐揚げじゃねーか。」
「わかってるねー。」
「戦う前はやっぱ肉だよなー。」
そう言ってがっつく雀蜂のメンバー達。
どうせ能力はバレてんだ。金さえ払ってくれればいくらでも出してやるぜ。
食事が終わって装備の確認が始まる。
雀蜂のリーダー曰く魔物は3層目からちらほら出てくるのだそうだ。
そんなわけで俺も補助効果の高い杖を出しておく。
「それ、どこで手に入れた?」
「ちょっと前にやってた品評会。これは追加カスタムしてるけどね。」
「はーっ、金持ち共の自慢会あんた参加してたんだ。」
「どこぞのグルメ貴族に冷蔵庫として連れてかれたんだよ。」
そんな会話をしながら3層目に下りていく。
不思議のダンジョン的に言うと全面モンスターハウスみたいな階層




