5.素人にゃコンクリートも難しい
建築がついに3階部の着手まで行った。
別館だからここまでとか言ってるが、十分デカいからなコレ。
それと工夫や使用人候補の人たちから色々聞いたけど
ここのお嬢さま、学園でちょいちょい暗闘やらかしているみたい。
何?悪役令嬢かなにか?俺を巻き込まないでくれよ。
あとここのメイン、ダンスホールだよね?
アレだよね?
悪役退場ざまぁの舞台だよね?
何?そんなヤバそうなのをお嬢さまの要望で急いで建ててるの?
自殺願望でもあるの?
いや、もうお金受け取っちゃったからやるけどさ…
「なに黄昏れてるんだ?セメント出してくれよ。」
「ああ、申し訳ない。今出す。」
あわててセメント袋を補充する。
「夏は過ぎてるし、下層のコンクリートが完全に乾くのはまだあと1ヶ月くらいかかるかな…。」
異世界といっても迷い人が相当数入ってきて魔改造しまくった世界だ。
コンクリートみたいなものは魔法で乾かすのでもない限り元の世界と同じと考えたほうが良いだろう。
…なんか心配になってきたんで鑑定していこう。
まず全体を鑑定して欠陥の有無を確認…あるな。
次は欠陥箇所の特定として階ごとに鑑定…2階部だな。
じゃあ次は外枠と内壁…内壁の…この部屋との境か。
鑑定した箇所が特定できたのは良いけど確証があるわけではないので、
ちょっと打音検査器で叩いて…音の違いがイマイチわからん。
「ちょっと監督さんよォー。診てくれー。」
工期が延びました。しかたないね。
◇◇◇◇
工事に関わってから約2ヶ月。
やっと内装の工事ができることになったため、リヌイ商会のダブラジェーチ君がやってきた。
「いやぁ、やっとですな。」
「ええ。とりあえず天井と壁やっつけましょう。そのあと床を。」
「そうですな。とは言えそれだけで1棟分ありましたから一朝一夕にはいきませんぞ。」
「承知しています。」
貴族からの金に糸目をつけない投資とあって断熱材も高品質だ。
高品質ゆえに確保できたのが少ないという問題も俺の"仕入れ"で解決している。
よって、それはもうふんだんに使用して天井を仕上げていった。
「いやぁ、私もこれくらい使用した家を建ててみたいものです。」
「夢ですねぇ。市場価格で売ることならいたしましょう。」
「はっはっはっは、それはまたの機会にお願いします。今回の建築で支出が思った以上にかさんでしまったため、まずそれを解消してからでないと動けません。」
「あー。それはご愁傷様としか。」
発ガン性のある物は出さずに別の部材を出してあげてますよ




