7.レンコン
護衛に選んだのは2組目の泥下の蓮というチームだ。
正直ネーミングセンスがアレだが無線機貸与が決め手になった。
「プランの通り、ドーネまで街道を通って、マリューボまで丘陵地帯を越えての6日間になる。
食事はそちら持ちって言うんで引き受けたが本当に大丈夫か?」
「ええ、ショートブレッドにスープですけど。
それからお菓子などの嗜好品までは面倒見るつもりはありませんよ。」
「ハハ、了解した。」
最初の2日間は街道沿いに進む。
行商仕様の荷車は鋼製のため本体重量がかなりあるためタイヤに結構な負担がかかるが
今のところ問題も無く走行している。
やはり4輪にして負荷を減らしたのが良かったらしい。
ただ重量の分、走行速度が落ちるのは仕方の無いことだが予想以上に重い。
三輪バイクを魔力上限ギリギリのハイパワーにしておかなかったら
旅程に影響が出るところだった。
『丘越えは相当なだらかな場所を選ばないと厳しそうだな。』
無線の向こうで泥下の蓮のリーダーが指摘する。
「そうですね、勾配で死にかねないのでそうしてもらえると助かります。」
『何、仕事の内だ。』
この三輪バイク、まだ屋台くらいしか牽いてないのに
もっとパワーのある車両に乗り換えないといけないかもしれない。
『あんたは泥下の蓮の由来聞いてこないんだな。』
「蓮の地下茎のことを指しているのであれば、おそらく裏方が多いってことでしょう?
ネーミングセンスについては自分でも悪い方だから指摘しないようにしていました。」
『…そうか。』
このリーダーは名付けに関わっていなかったのだろうか。
なんか毎回説明しなければいけない苦労が
最後のため息交じりな言葉に集約されている気がする。
地面の下が本体なら茸のほうがふさわしいと後で気づく




