3.コンロもったいねえ
余らせた食材というのはなんと卵だった。
すでに3日経っているが、雑菌は繁殖しないようにちゃんと保管していたらしい。
鑑定でもサルモネラ菌は発生していないようだったので
約束通りすべて買い取り、"倉庫"へ放り込んだ。
…買い取りとはいえ掛け払いである。売り上げがないと1ヶ月後に土の中だろう。
屋台と三輪バイクで資金的にカツカツになってしまっている現在、
卵と他の安い食材でなんとか場代と買掛金を支払える程度には黒字にしないと。
屋台予定地を偵察に行くと
そこはローカル線の鉄路を挟んだ闇市の中だった。
食材の調達は楽そうだけど、これは座って食べる系の物は駄目だな。
あと列車来るとき逃げるために屋台軽くするか動かすかしないと。
◇◇◇◇
「出す料理どうするかなー。卵必須で持ち帰りかー。」
偵察が終わったため宿に戻り、ひとり唸る。
手の込んだものは屋台として回せないから駄目。
卵必須で金をかけれない。
いまは夏だから鍋のような熱いのも売れない。
…うん?夏?卵で熱くない物?
「そういえば砂糖とミルクは市場にあったな。生ものなんで不人気だけど。」
あとはミキサーと冷凍庫さえあればアレが作れる!
そうと決まればと市場へ走るのだった。
ミキサーと強制冷却庫を確保した俺は宿の駐車場で商品の試作に入る。
ミキサーの方は攪拌だけなのでそんなに魔力を使わずに済むタイプだから問題なかったが
冷却庫の方が魔力を相当使用するため三輪バイクに直結させないと動かないようだ。
残念なことに売ろうと思っている商品だけではショバ代でトントンな感じのため、
儲けを出すための追加料金メニューとしてジャム的な物を何種類か作り
耐水性の高い紙と木ベラを"仕入れ"で大量に購入した。
冷却って簡単に言うけど実現はとても難しい。
いろんな意味でコストをどれだけ許容するかの勝負




