6.見下し貴族モドキ
週2程度で短期の仕事なんてそうそう無いわけで
今日も今日とて訓練学校である。
今日は別のカリキュラムの生徒と合同実施の様だ。
「ハサマ、あんたは課業1個分進みが早いんで昨日のと同じな。
んでそっちの中級組はビデオ講習だ。」
そう言って水晶玉とレンズっぽいのを組み立て、映像を流した。
どうやらアレは異世界のプロジェクターのようだ。
昨日もお世話になった幅10mの立方体は魔視室というらしい。
午前中はそこに籠もって着色した魔素を感覚で捉える訓練をした。
そして午前の稼業終了のラッパが鳴り、昼休憩となる。
"仕入れ"でサンドイッチを購入しボソボソ食べていると
先ほどの別カリキュラムだった生徒に話しかけられた。
「あんた迷い人だって?子供のやる訓練は楽しいかよ?」
なァんか見下されてる。
真っ当な理由もなく見下すのはあのクソ会社の執行部と同列だ。有罪。
「そっちこそ魔導士なら引く手数多だというのにのんびりと学校通いか?」
「テメエ…ナメた口叩きやがって、俺を誰だと思ってるんだ!」
「自己紹介もしないで理由なく見下してくるアホに丁寧な応対しろって?
ますますあのクソ会社じみてんなァ?」
若干異世界じゃ通じない元の世界の恨みが混じってしまったが
勢いは大事とそのまま煽りつつ鑑定する。
…騎士様の御子息か。継承権のない子供が何やってんだ。
大の大人のくせして。もういいや。面倒だから面子から何から全部潰そう。
◇◇◇◇
なんやかんやあって午後の稼業開始ラッパが鳴り、
俺と騎士の御子息様は運動場で対峙している。
メンチの切り合いになった時、騒ぎを聞きつけたインストラクターが
揉め事があるならいっそ課業にしてやるから準備しとけと言い、
午後の課業はその言葉通り、果し合いになったのだ。
「いいか、多少の怪我なら笑って済ませろ。殺したり重症にしたら負けだ。
これはあくまで実戦演習ということになっているからそのつもりで殴り合いな。」
なんというかこのインストラクター、実に自由極まりない。
いざとなればどこへでも逃げられるから売れる喧嘩。うらやましい




