12.紫ブロッコリー
列車に乗って半日、完全に日が沈んだ頃に軍需の街ショトカに到着した。
さすがに検分は明日からとなり、手配してもらった宿に泊まった。
異世界に来て初めての浴槽付き風呂とフカフカベッドである。
盗掘団の小屋?煎餅と化した敷き布団オンリーだったよ。
おかげでこんなに目覚めの良い朝を迎えることができた。
こんな清々しいのはうつ病になる前の事だから実に数年ぶりのことだ。
◇◇◇◇
「おぅ、おはようさん。」
宿の1階で朝食をとっていると、フィリップスら3人がテーブルに着く。
「ラッパが吹かれてから業務が開始されるのでそれまではゆっくりしてください。」
と、フューリが業務連絡をしてくれる。
鐘ではなくラッパというのが軍中心の街らしさを感じさせる。
ちなみに朝食のメニューは1種類のみで
全粒粉のパンにスクランブルエッグを挟んだサンドイッチと付け合わせの茹で野菜、
そしてセルフサービスのコーヒーである。
コーヒーが苦手だったり子供の場合はミルクとなるが、
脂肪がキツイので腹が緩くなること必至だ。
「それにしてもサンドイッチ、卵の量がすごいな。」
「それも迷い人の知恵でな。筋肉のためにササミ肉と卵は必需品なんだよ。」
その迷い人はボディービルダーか何かなんだろうか。
「それに茹でた紫ブロッコリーもな。」
完全にボディービルダーだな、そいつ。
道理で追加料金に豆乳があるわけだ。
その迷い人はメサイアさんというそうです。"ヤ"じゃありませんよ




