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リュカと北国のゴールドラッシュ  作者: 近衛翡翠


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秋雨に消えた叫び

そうするうちに、「今回のデモ騒動は、黒幕が誰か?」といううわさが飛び交った。あるものは、ミグーを挙げ、またあるものはデッシュの名を挙げ、またある者は別の反リュカ貴族を挙げた。さらに、プルチーノ移民騒動において、移民側はカトゥル帝国の民族浄化を狙うものであるという過激発言は、プルチーノが併合された今となっては説得力を持たなかった。


「最後の総仕上げといこう」リュカは、帝国議会の場で、海底農場計画を「国家食糧安全保障基本法」に格上げ、宗教寛容令を「帝国宗教統合政策」として再定義した。また、「軍馬育成法」制定に力を入れた。この三大立法は、リュカにとって南国、西国、東国の支持を得るための物であった。これらの審議の最中に、ミグーが帝国の軍馬・武器・食糧の横流しし、金銭を横領していたことが判明した。

「違う!何かの陰謀だ!私は何も間違ったことはしていない。」と議場で叫ぶミグー。しかし、デッシュは彼をかばわなかった。「見苦しいぞ!ミグー!」デッシュは冷たく言い放った。その瞬間、ミグーは一人になった。「…民のためにやったのだ」ミグーはなおも叫ぶが、誰にもその声は届かない。雨の音がざあざあ降る秋の夜長の頃である。

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