体育館の殺人
⚪︎評価 7/10
⚪︎あらすじ(ネタバレ)
放課後、放送部部長の朝島が、旧体育館にて密室状態で殺される。
体育館で一人になる時間があった卓球部部長が疑われるが、名探偵が論理的推理で疑いを晴らす。
その後様々な調査の結果、推理が始まる。
犯人の条件は、男で、3時〜3時15分にかけてアリバイがなく、現役生であること。その条件に当てはまるのは生徒会長だけ。よって彼が犯人。
ちなみに唆したのは生徒会役員の女。
密室の謎は、外の扉を叩く音がしたせいで犯人自身が鍵をかけたというもの。その結果人のいる側から出るしかなくなり、演劇部のリヤカーの中に隠れた。本来なら重さでバレるが、押す人数が四人から二人に減ったので気付かれなかった。
⚪︎感想
密室の謎が微妙。よくある密室の作り方として、被害者本人が鍵を閉めるパターンがある。突然襲われた被害者が、外に犯人がいて意識があるうちに施錠し、そのまま死ぬパターンだ。今回はその犯人版。外に誰かいるから鍵をかけた。実に論理的な推理で素晴らしいが、リヤカーに隠れて外に出たのは無理がある。いくら押す人数が半分になったからと言って、中に人が入るほど重さが変われば流石に気づく。色々ツッコミどころはあるものの、メインのトリックに不満があるのは厳しい。
また、他にも問題点は多い。そもそも梅雨だから予備の傘を置いてる人もいるだろとか、犯人がリヤカーに入れるのに傘は入れられないってご都合すぎるとか、なんで犯行場所をもっと人気の少ないところじゃなくて体育館にしたの、等々。
ただし、推理の過程が本当に素晴らしいので、それを踏まえても評価は高い。あらすじでは魅力が伝わらないと思うので自分で読むべし。エラリークイーンはほとんど読んだことがないが、エラリーっぽいなぁと思いながら読んでいた。読み終えた後に軽く検索してみると、作者は平成のエラリークイーンと呼ばれているらしい。さもありなん。




