人格転移の殺人
⚪︎点数
5/10
⚪︎あらすじ(ネタバレ)
プロジェクトの現場責任者アクロイド博士と、護衛のデイヴは、国家主導プロジェクトのセカンドシティに入った。
そこの部屋では、中に入った人物は自動的に透明の壁で区切られ、その瞬間には人格が入れ替わり、一度人格が入れ替わった人間は定期的に入れ替わってしまう。また、入れ替わった相手が死ぬとその時中に入っている方が生き残り、複数人で入れ替わった際には順番に人格がスライドする。これをマスカレードと呼ぶ。
大学院生のジンジャーが部屋に入っていることに気づかず、アクロイド博士が部屋に入り、二人の人格が入れ替わってしまう。
場所は移ってシェルターのあるハンバーガー店。
日本人の江利夫は、黒人店員ボビイの店にいた。日本人の女と、痩せた白人の男のカップルが来店。更に追加で3人。アラブ系の男、ハゲの南部男、眼鏡の白人女が来店。
アランが白人女をエリザベスだと勘違い?するが、白人女は自分はジャクリーンだと主張。
大地震が起きて店の入り口が封鎖される。天井が崩れそうなので、シェルターへ。
エリオが目を覚ますと、既に事故から2日が経過していて、マスカレードが発生していた。
1ボビイ、2エリオ、3ランディ、4ジャクリーン、5アラン、6ハニの順でマスカレード(スライドは一回だけに見える状況)
日本人女のアヤは殺されている。
事故直後、ジャクリーンの体が店に戻ろうとしていた(ボビイの証言、ネタ明かしで実はアヤだったと判明する)。
残された6人で殺人事件が連発、エリオとジャクリーンだけが生き残る。
結末。
犯人はアヤ。実はマスカレードは7人で発生し、既に一周した後だったのだ。
事故発生直後、アヤがジャクリーンを殺そうとして、間違えて自分の体を殺してしまう(中身はアラン)。そのままジャクリーンの体を乗っ取りたいと考えて、全員を殺そうとする。初めにジャクリーンを殺そうとしたのは、アランがジャクリーンと親しげに話していたから。
⚪︎感想
アヤが紛れ込んでいるのは、ミステリ好きなら確実に気づく。丁寧に読めば、アヤが誰と勘違いされているのかと気づくはず。だが、設定がややこしく、いちいち脳内で状況を思い浮かべるのが大変なので私は何も考えずに読み飛ばした。どうせアヤが犯人だろうなー、と思いつつ。そして案の定だった。
個人的に一番気になったのは、アヤがジャクリーンを殺そうとした動機が弱すぎる点。本当にくだらない。動機がしっかりしてれば、6点以上はあった。
正直3点以下にしようかとも思ったが、小説としてのオチが好きだった。マスカレードは夫婦の仲を深めるための装置というのが面白い。まあ夫婦以外が入れ替わったら? とかも考えてしまったが、予想外のオチだったのは間違いなく、読後感も良い。アクロイド博士の出産エピソードもこのための伏線だったのが素晴らしい。




