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生活魔法で異世界無双〜クズ魔法と言われる生活魔法しか使えない私が、世界をひっくり返すまでのエトセトラ〜  作者: mitsuzo
第三章<セルティア魔法学園/生活魔法クラブ編>

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077「ドワーフに会いに行こう〜古代遺跡〜③」



——古代遺跡/地下1階


「1階は何と言うか⋯⋯」

「ただ、瓦礫があるだけ⋯⋯だな」


 私はテイラーとそんな感想を並べる。


「1階なんてそんなもんだ。それに風化していろいろとボロボロだからな」

「「レイカ先輩!」」

「レイカ先輩は古代遺跡のことをなんか知っているんですか?」

「まーな。一応、あたいは生活魔法とセットで古代遺跡も専門で研究しているからな」

「「生活魔法とセット(・・・)で?」」

「ん? ああ、そっか。お前らに話していなかったっけか」

「「え?」」


 そう言って、レイカ先輩が生活魔法と古代遺跡の話をしてくれた。


「実は、古代遺跡の研究の中で『生活魔法』っぽい話が出てくるんだよ」

「えっ!?」

「生活魔法⋯⋯ですか!?」


 そんなの初耳だ。たしかに家にいたときに読んでいた本の中に古代遺跡のものはなかったから知らないのは当然だけど⋯⋯。でも、これまでにそんな話聞いたことがない。


「ふっ。二人とも『初めて聞いた』って顔をしているな。まーそれも仕方ないさ。なんせ古代遺跡の本や研究資料はウチの学園から王城の資料室にしかないくらいだからな。ほとんどの人が知らないだろうさ」

「な、なるほど⋯⋯」


 たしかに⋯⋯。そこまで門外不出の資料であれば私たち一般人がわからないのは当然か。でも、


「でも、どうしてこの古代遺跡の資料はそこまで厳重に情報統制しているんですか?」

「まー、あたいとしては、いろいろと『都合が悪いもの』があるからだと思うけどね」

「都合が悪い? だ、誰に対して⋯⋯です!?」

「そりゃ、国家⋯⋯だろうな」

「「っ!?」」


 なるほど。たしかにそれなら可能性はありそうです。ですが、


「だ、だいぶ、怖い話⋯⋯ですね?」


 私は思わず、本音を漏らす。


「ははは⋯⋯別にそれはあくまであたいの推測に過ぎねーよ! 何ビビってんだよ、ラルフ!」


 そう言って、レイカ先輩が笑い飛ばす。


「そ、そうだよ、ラルフ。お、おお、お前は相変わらず心配性だなぁ。は、ははは⋯⋯」


 そして、横でテイラーもあっけらかんと笑い飛ばす。⋯⋯いや、少し無理してる?


「まーとにかく、古代遺跡にそれだけロマンがあるって話だ。ビビるよりもワクワクしたほうが得だぞ、お前ら!」

「「は、はい!」」


 そうだ! レイカ先輩の言う通りだ。私もビビるんじゃなく、ワクワクと胸弾ませ冒険を楽しもう!


 そんなラルフを余所に青白い顔をしていたテイラーに、


 ドス!


「うっ! レ、レイカ⋯⋯先輩?」

「そんな不安げな顔をするな! ラルフが怖がるだろ!」

「うっ!?」

「ラルフにはあたいたちや学園長、レオとの関係はまだ秘密なんだからな! その辺、ビッとしろよ、ビッと!」

「は、ははは、はいぃぃ!」


 と、ラルフにバレないよう釘を刺されていた。


「ん? どうした、テイラー?」

「えっ?! な、何でもないよ!」

「あたいがこいつにもっと楽しめと気合を入れてたんだよ!」

「なるほど〜。そうだよ、テイラー。レイカ先輩の言う通りだよ! もっと冒険を楽しもう!」

「お、おう⋯⋯」


 ひ、人の気も知らねぇで、こいつはぁぁ〜〜〜っ!!!!



********************



——古代遺跡/地下2階


「ここが地下2階⋯⋯。ここに転移陣があるんですか、レオお兄様?」

「そうだよ、ミーシャ」


 ミーシャがレオンハート様とやり取りをしているのを聞くと、どうやらミーシャも転移陣のことは知らなかったようだ。


「へ〜、なんか思ったより地下2階ってきれいなんですね」

「うむ。おそらく魔法的なもので清潔が保たれているようではあるのですが⋯⋯詳しくはわからないですね」

「そうなんですね。不思議な建物なんですね⋯⋯古代遺跡って」


 私とテイラーがフリオ先生と話しながら前を進んでいくと、


「ストップ。ここです」

「え?」

「ここ?」


 すると、フリオ先生が急に何もない所で足を止めさせた。周囲には岩壁しかない。


「どうしたんだ? 何でこんなところで止まってんだよ、フリオ!」

「レイカ君。ここです。わかりますか?」

「何?」


 そう言って、フリオ先生がレイカ先輩に正面にある岩壁の上側部分を触るようレイカ先輩に指示する。


「べ、別に、ただの岩壁⋯⋯⋯⋯っ!?」

「ど、どうしたんですか、レイカ先輩?」

「こ、ここから⋯⋯魔力を感じる。なんだ、これは⋯⋯!?」


 レイカ先輩が岩壁から伝わる魔力を感じて戸惑っている。


「わかりますか、レイカ君。この魔力が?」

「あ、ああ。こ、これは⋯⋯⋯⋯生活魔法の魔力!」

「「「「「ええっ!?」」」」」


 レイカ先輩の言葉に皆が驚愕の顔を浮かべる。


 そりゃそうだ。何でこんな古代遺跡の仕掛けに生活魔法の魔力の反応があるんだ! 何がどういうことなんだ! 古代遺跡って何なんだっ?!


「では、レイカ君。生活魔法の魔力を注いでくれたまえ」

「わ、わかった」


 そういて、レイカ先輩が魔力を注ぐと、



『ピーピピピー⋯⋯魔力反応確認』



「「「「「っ!!!!!」」」」」


「イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵ギフトというぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜」

https://ncode.syosetu.com/n3084hz/


『毎週土曜日13時更新』です。


よろしくお願いいたします。


mitsuzo


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