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生活魔法で異世界無双〜クズ魔法と言われる生活魔法しか使えない私が、世界をひっくり返すまでのエトセトラ〜  作者: mitsuzo
第三章<セルティア魔法学園/生活魔法クラブ編>

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075「ドワーフに会いに行こう①」

第三章<セルティア魔法学園/騒乱編> スタートです。



——生活魔法クラブ


「え〜皆さん、今度の週末ですが前に話していた魔道具加工のドワーフに会いにきます。一泊するのでそのつもりで準備をお願いします」


 朝、フリオ先生が突然そんなことを言ってきた。


「い、いきなりなんだよ!」

「いや、前に話していたでしょ? 魔道具加工のドワーフの話。その方に会いにいくのですよ」

「だから何でそんな突然なんだよ!」


 レイカ先輩がフリオ先生の突然の提案にツッコミを入れるもフリオ先生は動じていない様子。


「これからはラルフ君の作成した『生活魔法の魔道具』をどんどん販売して行きますからね。それにはどうしても『魔道具加工のドワーフ』の協力は不可欠です。もちろん、『魔石』での販売もいいですが、魔力制御が特に乏しい平民や獣人・亜人らには『魔道具』じゃないと使えないですからね。で、それなら『善は急げ』ということで会いに行きましょうって話です」

「ぐ、ぐぬぬ⋯⋯」


 フリオ先生がレイカ先輩のツッコミをものともせず、すごい熱量でワーッと捲し立てた。そして、そんな『進撃のフリオ先生』の勢いにさすがのレイカ先輩も圧倒され口ごもる。


「というわけで、皆さん明後日の土曜日は朝5時から出発するので部室に遅れずにきてくださいね。時間厳守ですよ!」


 ということで、あれよあれよと魔道具加工のドワーフさんに会いにいくことになった。



********************



——土曜日


「やあ、みんな! 初めまして」

「「「「「え? えええええええええええええ〜〜っ!!!!!!」」」」」


 出発当日、朝っぱらからどうしてそんな大声を上げたのかというと、なんと、集合場所に⋯⋯⋯⋯生徒会長であり、セルティア王国の第二王子でもあるレオンハート・セルティア様がいたからだ。


「な、なんで、レオンハート様が、ここに⋯⋯?」


 テイラーが皆の疑問を代弁してくれた。


「いや〜、私もドワーフに興味があるので会いに行きたくて⋯⋯。それに生活魔法クラブのみんなとも仲良くなりたかったしね」


 と、レオンハート様がニコッと微笑むとサラサラの銀髪が朝の光にきらめいた。顔面偏差値の高さがさらに際立つ。ま、まぶしい⋯⋯。


「ちょっと、レオお兄様!」


 すると、ここでミーシャから声がかかる。


「お兄様、どうして私に何も言わずにこんなことするんですか!」


 なんと、どうやらレオンハート様が今日ここに来ることは妹のミーシャにも知らせていなかったようだ。


「あ、いや〜、何て言うの⋯⋯⋯⋯サプライズ?」

「そんなサプライズはいりませんっ!!」


 普段、レオンハート様と仲が良いミーシャも今回だけは厳しいようだ。


「まったくだ! 一体お前は何を考えているんだ、レオ!」


 すると、レイカ先輩もレオンハート様に苦言を呈する。ていうか、レオンハート様に向かって「レオ」って⋯⋯。まーレイカ先輩のシュバイツァー家は三大侯爵家だから王族とは家族ぐるみの仲とかなのかな?


 そんなことを一人考えている間にも、『レイカ先輩&ミーシャ』VS『レオンハート様』の舌戦が繰り広げられていた。すると、


「大丈夫です。レイカ君、ミーシャ君。レオンハート君が今日一緒に参加することは学園長の了承をもらっています」

「「ええっ!?」」

「君たちが知らないのは学園長もレオンハート君も二人を少し驚かせたかっただけだ」

「はぁぁぁ? ふざけんなよ!」

「そうですよ! ちゃんと報告してください!」


 さらに、やいのやいのとフリオ先生にクレームをつけるレイカ先輩とミーシャだったが、フリオ先生は特に気にすることなく、


「はーい! それでは早速ドワーフさんのいるドワーフの村に行きますよー!」


 とテンション高く、皆に声をかけ出発した。



********************



 現在、私たちは大きな馬車で移動していた。ちなみにこの大きな馬車は、


「こんな素敵な馬車をご用意していただき、ありがとうございます。レオンハート君」


 そう、レオンハート様がこの日のために馬車を用意してくれたのだ。


「す、すげぇ⋯⋯。俺、こんな豪華で大きな馬車に乗るの初めてだよ⋯⋯」


 と、テイラーが感想を漏らす。


「右に同じです。私も初めてですよ、こんな豪華な馬車」


 もちろん私もこんな馬車は初めて。ウチにある馬車はこれの広さも豪華さも半分程度の馬車だ。辺境伯だからと言ってもウチはお金がないですからね。


「いや〜、こんな豪華な馬車に乗れることなんて一生に一度あるかないかですからね。レオンハート様ありがとうございます」

「いや、そんな大したことじゃないよ。ラルフ君。私なんてただ生まれが王族なだけで大した人間じゃないから。それよりもラルフ君のほうがよっぽど特別な人間⋯⋯」

「⋯⋯レオンハート君」

「レオお兄様!」


 突然、レオンハート様の言葉を上から被せるように入ってきたのはフリオ先生とミーシャだった。一体どうしたのだろう?


「あ! ご、ごめん、ごめん。失言でした」

「え? 何がですか?」


 失言? 何がだろう?


「あ、いや、こっちの話だ。とにかく、ラルフ君や生活魔法クラブのみんなとの旅を私はずっと楽しみにしていたから実現できて嬉しいよ」

「そ、そう言っていただけると嬉しいです」


 よくわからないが、でも、レオンハート様が私たちとの今日の旅を楽しみにしていたと聞いてすごく嬉しかった。




 いい旅になりそうだ。


「イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵ギフトというぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜」

https://ncode.syosetu.com/n3084hz/


『毎週土曜日13時更新』です。


よろしくお願いいたします。


mitsuzo


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