魔法界の夜明けを待つ
うちよそ創作ソル学の本編です。
時はこの世界に魔法が溢れていた数百年前に遡る。
かつて人々の生活の糧となり、魔法は栄えていた。
炎、水、地、光、闇。5つの属性があり、世界を豊かにしていた。
そして世界には様々な種族が存在していた。人間、魔女、エルフ、鬼、妖、、獣人、竜、神…
彼らはそれぞれ違いがあり、互いを認め、穏やかな時代だった。
そんな大魔法時代に1つの暗雲が立ち込める。
炎の魔法を操りし竜族が炎の魔法を独占し、俗世から離れて身を潜めた。世界から炎の魔法が消え、人々は苦行を強いられることとなる。
自然から生まれた炎は荒々しく使いにくいものだった。
そして次第に種族間に争いが起こり、穏やかな時代は終わりを告げた。
そんな時、かつて世界の頂点にいた神族が動き出した。困難な時代を変えるべく、古くからある全寮制の魔法学校の理事長に神族の長が就任した。
魔法界の朝日となるようにという願いを込められて名付けられた『ソル・レヴェンテ魔法学校』
8歳から13歳までの初等部、14歳から18歳までの中等部、19歳から24歳までの高等部。
そして属性によってクラスは分けられた。
水属性のクラスは、夜明けという意味の『オーブ』
地属性のクラスは、朝という意味の『マッティーナ』
光属性のクラスは、昼間という意味の『ジョルナータ』
闇属性のクラスは、真夜中という意味の『メッザノッテ』
そして空席である炎属性のクラスは、夕方という意味の『セーラ』
当初はどの種族も子供達をあらゆる種族が通う魔法学校に強く反発した。しかし、神族の強い訴えかけにより、渋々承諾し、魔法学校はさらに多くの生徒で賑わうこととなった。
しかしやはり魔法学校の中でも種族間の争いはあり、なかなか良い状況とは言えなかった。そんな状況を変えた生徒達がいた。
それぞれのクラスの首席の生徒同士が連携し、彼らが手本となり違う種族でも良好な関係を築けることを示した。それに影響され、魔法学校の中では種族間の争いや格差はなくなり、魔法界のあるべき姿の見本とまでになった。
首席の彼らは、生徒会を作った。いつからか彼らのことを皆、希望『エスポワール』と呼ぶようになった。
そんなエスポワールを強く評価した神族の長が彼らにあることを指示した。
それは本来の目的である種族間の融和ではなく、全ての元凶である独占された炎の奪還及び竜族を再び俗世に戻すことであった。
希望を託されたエスポワールは竜族との接触を試みることとなる。