5-4 召喚者
翔太と蓮司と梨花、雪の4人が集まり、駅の近くにあるカラオケに行こうと歩いていた。
「なぁ梨花さんよ」
「何?蓮司」
「気になってたんだがよ。あの二人いつ出会ったんだ?」
蓮司は梨花に翔太と雪について聞いた。
「なんといっても許嫁らしいよ。あの二人」
「いいな……ん!?」
蓮司はあまりの衝撃に声が出そうになったが梨花は急いで蓮司の口を塞ぐ。
「うるさい……あと余りこの話は言いふらすなよ」
「なんでだよ?」
蓮司の返答に梨花は呆れたため息を吐いた。
「よく考えてみ?私とあんたは普通の家庭に生まれたけどあの二人は事はあんたでもしってるでしょ?」
「まぁうん」
翔太と雪は先祖代々から受け付けられた武術を扱う一族であり、弟子は少なくても200人はいるほどの家庭の生まれである。
「ん?何してんだよ?行くぞ」
翔太は後ろで話していて遅れている二人を呼びに振り返った。
「あ。わりぃ」
蓮司は軽く誤り蓮司と梨花は翔太と雪の方へ駆け寄った。
「ッチ。いってぇな」
駅の前の交差点に着いたとき一人の老婆が不良の肩にぶつかってしまった。
「す、すみません。すみません」
「すみませんじゃねぇだろ。あ~あ。こりゃあ折れちまったな。慰謝料をよこせよ」
肩がぶつかった不良は肩を軽く抑え、痛がるふりをした。
「い、いくらでしょうか?」
怯える老婆に不良は調子に乗り始めたのか、にや付き始めた。
「そうだな。取り合えず100万だな」
「そん、そんなに無理です」
「ああ?人の肩にぶつかっておいで金が払えないって言うのか?ああ!」
不良は老婆の言葉にイラつき老婆の胸倉を掴む。
「おい!やめろ!」
それを見た翔太は居ても立っても居られなくなり不良の腕を掴んだ。
「あ?なんだてめぇ……」
「お前のやってることは正しくない。今すぐにこの人に謝るんだ」
「おい。今すぐに俺の腕から手を放せ。じゃないぞ殴るぞ」
不良は翔太に忠告をしたが、手を離さなかった。
「ああもう。本当にお前の様な奴の目が嫌いだ。自分は正しい。自分は間違ってない。悪いのはアイツって言う目がよ!!」
不良は翔太に言い睨みつけたが翔太は手を放す気配はなかった。
すると不良は老婆の胸倉から手を放し翔太の胸倉を掴んだ。
「や、やめろ!」
蓮司は急いで不良の拳を止めようとするが、間に合わないと思った蓮司だが不良は拳を止めた。
「おい!いくらなんでもやりすぎだぞ!」
蓮司は不良と翔太の間に入った。
「おい。この光はなんだよ?」
不良の言葉に困惑した二人だが足元をチラ見してみると、不良の言っている通り地面が光っていた。
「「翔太(君)!蓮司(君)!」」
梨花と雪は何かしらの異常事態を察知し、二人の元へ駆け寄ると地面の光がより一層強まった。
「おい!てめぇ!何しやがった?」
「知らない!なんだよこれ?」
不良と翔太は突然の事に動揺していると、地面からの光が変化し不思議な形になった。
「こ、これは魔法陣!?」
通行人は地面にある光が魔法陣と気付くと、目が痛くなるほどに光ると、その場に居たはずの不良と翔太達が居なくなった。
ーーーこのことは大々的に報道され、都市伝説界隈では神隠しとされたり、UFOによる誘拐などと噂された。
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大聖堂の地下には、6人の魔導士と教皇サハル、聖女シエラが居た。
6人の魔道士は円状に立っており、その真ん中には石板があった。
「教皇様。ついにこの時がやってまいりましたね」
勇者召喚を提案した司祭は教皇に声を掛ける。
「ああ。遂にこの時がやって来たな……それで何人の勇者を召喚する予定だ?」
「はい。勇者、大魔聖、回復士、武道家、弓兵の計五人です」
司祭はそう言うと教皇サハルは頷く。
「サハル様……」
シエラは心配そうに教皇サハルに声を掛けた。
「はい。分かっております。『召喚者は手厚く扱う』でしょう?」
「……はい。」
すると一人の魔道士が教皇サハルの元へやって来た。
「それではこれより勇者召喚の儀を行います。よろしいですか?」
教皇は頷くと魔法陣の元へ戻った。
「それでは勇者召喚の儀を執り行います」
魔道士がそう言うと6人の魔道士は呪文を唱え始めた。
すると石板に薄く光り始め、魔法陣が出現した。
魔導士たちが呪文を唱え続けると石板の魔法陣の光はより一層光を放った。
その時だった。
魔法陣の光は一瞬で消えたと思えば小さな爆発を起こし、石板の周りに居た魔導士たちは吹き飛ばされた。
「ど、どうなった?」
司祭は爆発によって生じた煙と埃を振り払いながら言った。
『なんだ?何が起こった?』
『レンジ!ユキ、リカ!大丈夫か?』
するとその場には聞きなれない言葉が聞こえた。
「教皇様!この言葉は…」
司祭は振り返り呆然とした教皇サハルに声を掛けると、教皇サハルは涙を流していた。
「成功だ……勇者召喚は成功だ!!」
教皇サハルは珍しく声を上げた。
しばらくすると煙と埃が落ち着くと5人の召喚者と思わしき者がいた。
茶髪、金、赤色の髪色をしている三人の男性と、白、緑の髪色をしている女性が居た。




