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黒き光 〜一人の少年が世界の運命に立ち向かう話〜  作者: らーめん丸
学院闘技大会編
33/271

3ー8 グラウスの葛藤

 仮面の男は暗殺者達の繰り出される剣戟を剣で防いでいた。しかし仮面の男は二人の剣を弾き飛ばしアルファと呼ばれた男を蹴飛ばした。


「アルファ!」


「他人の安否を気にしている場合か?」


 と、仮面の男はガンマと言われた男を袈裟斬りをした。だが、流石と言うべきか、ガンマの体には刃を通さないサイクロプスの革で身を守っていた。


「なんだ?こんなものか?」


 と、仮面の男が言い二人の男を睨んだ。


 この時ガンマは後悔をした。今、目の前にいる仮面の男は自分達よりも実力が上だと判断した。それだけじゃない。二人が今まで殺してきたどの相手よりも遥かに実力が上だった。


「ガンマ、逃げるぞ!」


 と、アルファが言ったが、


「逃すと思うか?」


 と、仮面の男は重力魔法を放ち二人の体を固定し、ガンマの心臓を貫いた。


「ガンマ!……貴様!」


 アルファは崩れ落ちるガンマを見ると、仮面の男を睨む。


「一応聞くがお前の依頼主は誰だ?」


「言うと思うか?」


 すると、アルファは口の中に仕込んでいた毒液を飲み込み自害した。


「さてこいつらの死体をどうするかな?」


 と、仮面の男は考え溜息を吐き魔法を放った。


[闇魔法・黒炎(ヘルフレイム)]


 仮面の男はこの世界から消えた闇魔法を放ち、暗殺者達の体を焼き尽くした。


ー-------------


 グラウスは訓練場にて特訓をしていた。


 よくよく思えば自分がここまで変わったのはアルクのおかげとも言える。


 3ヶ月前にアルクに決闘を申し込み負けた。


 あれからグラウスは落ち込んでいた。


 何故自分が平民に負けた?


 そもそも自分は相手が平民だと見下していただけで本当は平民でも遥かに実力が上の平民もいる

 

 アルクがその例だ


 ただ自分は貴族だと奢っていただけだったと痛感できた


 それからグラウスは平民に対する考えを改めてアルクに剣術の指導をお願いした。


 とてもキツかった。


 まず基礎体力からでアルクが言うには1日3時間走り続ける。


 それから腹筋、腕立て伏せ、素振りを毎日する


 それだけだとアルクは言っていたがグラウスにとってそれはとてもキツかった。


 ただアルクが元々冒険者なのだからかそれとも冒険者になる前からやっているのか。


 一度アルクの手を触った事があるが同年代とは思えないほど硬い手だった。


 そして闘技大会にてアルクの本気を見る事が出来た。


 あの時のアルクはまだまだ全力を出していなかった。


 ならばアルクに教えてもらった方法で特訓しアルクにもう一度勝負を挑む。


 グラウスはその事を思いながら特訓していると声を掛けられた。


「おやおや?平民に負けたグラウスじゃないか」


「なんのようだ?……シルア」


 と、グラウスの横にシルアが立っていた。


「なんだ?まあ良い……決勝が楽しみだな」


「そう言えば、最初はお前か」


「そうだ。決勝でお前に勝つ」


 と、シルアはそう言い残し訓練場を後にした。


「グラウスの雑魚に勝ち平民のアルクを蹂躙する」


 と呟いた。

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