29話〜別の仕事へ〜
「テルさーん!」「お願いしまっす!」「おはようございます!」
「おはよう、3人共よろしくね」
「サクラさーん!」「綺麗っす!」「おはようございます!」
「仲の良い兄弟で何よりじゃな」
「皆さんおはようございます!」
「おはようマサ、6人いるから大きい車出して行こう」
「はい! テルさん家どうしたんですか?」
「そー言えばー!」「ないっす!」「ほんとだ!」
「鞄の中だよ、持って行く事にしたんだ」
「なるほど……たしかに便利ですね! それでは出発しましょうか、ゴラさん達も乗ってください!」
「そう言えば、いつも一緒にいるから3兄弟ってまとめて呼ぶけど、マサくらいだね、名前で呼ぶの」
「ゴラですー!」「ゾラっす!」「ドラです!」
「そ、そうだったね」
すっかり3人の名前忘れていたな……ごめん。それにしても3兄弟は車でも元気だ、獣人族は乗り物弱いのかと思っていたけど、人によるのかな?
「テルさん着きました! でもあんなとこに建物ありましたっけ?」
「ほんとだ、ヒカルかな?」
「20人程の人がおるようじゃな」
「あれは、カロルさんじゃないですか?」
「そうだね、カロルさん達パーティーも来たみたいだね」
「こんにちはカロルさん!」
「マサ君、それにテルさんも!」
「カロルさん、ヒカルは来てるかな?」
「はい、今中で部屋を割り当ててます」
「ありがとう、行ってみるよ」
「はい、また後ほどに」
「あれ?」
「どうしたのマサ?」
「あのヒカルさんと一緒にいるのは? やっぱり!」
「えっ? エリー?」
「エリーさん! どうして?」
「まま、マサ君! あ、あの、てててて、手伝いに来ました!」
「テル来たわね! サクラまで?」
「うん、この建物はヒカルが?」
「そうよ、使ってない兵舎を持ってきたの、フール村からはマサだけかと思ってたわ、もう1部屋必要ね……サクラはエリーと一緒の部屋でもいい?」
「妾に部屋はいらぬ、持参しておる」
「ぼくも家持って来たんだ、大丈夫だよ」
「それなら良かったわ」
「あの娘はエルフの様じゃが? 少し雰囲気が変わっておるのぉ」
「サクラはそんな事までわかるのね? あの子のお母さんは人族よ」
「なるほどのぉ」
「ヒカル、なんでエリーまで連れて来たの?」
「なんでって、オリビアに頼まれたのよ! エリーが行きたいって言ったみたい」
「エリーが?」
「そうよ、それにエリーはもう15歳になるし、孤児院を出て1人立ちしなきゃでしょ?」
「エリーを冒険者にするの?」
「マサみたいに技術者になりたいみたい、魔道具を作りたいみたいで、テルに教わりたいみたいよ」
「そうなのか、それならここにいる間に教えてあげればいいかな?」
「それは無理よ、テルには別に頼みたい事あるのよ」
「ならばその娘、妾が鍛えてやろう」
「えっ? サクラが?」
「何じゃ? 妾じゃ不服と申すのか?」
「そうじゃないけど、大丈夫なの?」
「心配ないよ、サクラさん村でも皆んなに人気だよ」
「テルそれは、顔と乳だけの話じゃないの?」
「あんた私を娼婦みたいに言うんじゃないわよー! コホンッ……嫌なら構わぬ」
「ご、ごめん……それじゃお願い出来る?」
「それで良い、妾に預けよ」
「でも良かったわ、男ばかりだったからエリーが心配だったのよね、エリーはテルの家でいいわね」
「さっきカロルさんに会ったよ?」
「彼女達は故郷の村が近いから通うそうよ」
「そうなんだ」
「それじゃサミーもテルの家使ってもらって女子寮にしましょ」
「えっ!?」
「えっ? ダメなの? サクラいい?」
「妾は構わぬ」
「女子寮……サミーさんも? えっ?」
「そう言う事? テルあんたサミーが男だと思ってたのね? あんたそれ黙ってなさいよ」
「知らなかった……」
ぼくの家はサクラさんとサミーさん、エリーで女子寮として使う事になった。他の集まった冒険者達の早割りも終わった様だ。
「それじゃサミー頼むわね」
「はい、お任せください」
「明日城下町からポールが職人達連れて来るから、そっちはマサ頼むわね!」
「はい! 頑張ります!」
「エリーも頑張るのよ?」
「ははは、はい、王女様! がが、頑張ります!」
「妾がおる」
「そうね、頼むわ、それじゃ行きましょテル!」
「うん」
ぼくとヒカルは城へ向かっている。ダンジョンと新しい街のギルド作りは皆んなに任せ、ぼくには別の仕事があるらしいけど……。
「ぼくもダンジョンで素材集めしたかったな……ヒカル、お城に戻ってぼくは何するの?」
「うん……兄様の手伝いをしてほしいの」
「えっ!? レオンさんの? レオンさん何をするの?」
「そうね……つい先日に、ケイレブ公がエルフィ城へ来る事になったのよ、それで………………」
以前に起きた呪術の事件、それによって捕らえたジャクソン君を、ケイレブ公自ら引き取りに来る事となった。その護衛、案内をレオンさん率いる騎士団でする事となったようだ。
「ジャクソン君……捕らえた事をそのケイレブ公国に伝えたんだ?」
「マントの男が帝国と繋がってるとしたら? こっちから伝えない訳にはいかなかったの、それにガキンチョの心配ならいらないわ」
「えっ?」
「ケイレブ公が来ればわかるわ」
「わかった……それで、ぼくは何をすればいいの?」
「それを今から兄様と話して決めるの」
最近ヒカルの様子がおかしかったのは、この事があったせいの様だ。素材集めしたかったけど……こっちの方が心配だな……ジャクソン君……。
おざきです
貴重なお時間をわたしにいただき感謝します
お読みいただきありがとうございました♪




