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22話〜夢を〜

「ここならゆっくり話せるわ、わたしの部屋だし」


「うん、それでジャクソン君は何を話してくれたの?」


「あのガキンチョやっぱり呪術なんか使えなかったわ」


「うん、ぼくもそう思ってた! ジャクソン君の裏で何か企ててる人がいたんだね?」


「いたわ! でも呪術を使ってるのが誰かまではわからなかった」


「……」


「でもね、帝国である事は間違いなさそうよ」


「帝国……」


「ガキンチョの話はこうだったわ……」


 5年程前、ジャック王国は財政難により帝国傘下となり、帝国の援助を受け帝国主導での国営となる。ジャック王はその後突如王家を解体し城を空ける。その後国内のダンジョンを発見し利権を持つ国内随一の力を持つ貴族、ケイレブ公が帝国の支持を得て国王となり、ケイレブ公国となる。


「ジャック王国がなくなったのはそう言う事なんだね」


「そうよ、それで話の本題はここからよ……」


 その後ジャクソンは帝国への復讐を誓い、1人素性を隠しここエルフィ王国へと潜む事に。しかし何も出来ずただただ生きてきたジャクソンの元へ2ヶ月程前に謎の人物が現れる。その人物はエルフィ王国が帝国傘下へと落ちた時、ジャクソンをここの王へと約束し、呪術の魔石を渡すと去って行った。その直後、変異種が現れ暴れだす事に。


「それじゃジャクソン君はここで王様になりたくてこの国を食糧難にしようとしたの?」


「うん、そうみたい……でも、王になって力をつけて、ジャック王国を取り戻し、帝国に復讐するまでが目的だったみたいよ」


「ジャクソン君……」


「この国を陥れようと企て、わたしを殺そうとした事は許せないんだけどね……少しは同情するわ」


「そうだね……それだと、その人物が誰かもわからないし、ほんとに帝国なの?」


「可能性は高いと思う、どっちにしてもこの国を陥れたい事には変わりないわ」


「うん……その通りだね、そうなると!」


「なに?」


「その企てが失敗した訳で、また何かしてくるんじゃないの?」


「わからない……」


「考えないとね……」


「それを考えても仕方ないわ、どの道このままでは帝国に降るのは時間の問題」


「えっ!?」


「多くの貴族、普通の人達や冒険者達も帝国に流れてしまったわ、この国にはもう資金がないの」


「うん、つまり……どういう事?」


「だから、この国に貴族を初め、人々を呼び戻さなきゃならないって事!」


「そうか……でもどうやって? 出来るの?」


「帝国に住む人々は安全な生活を高い税金を払って買ってるに過ぎないの、貴族もそう」


「うん」


「つまりね、夢がない! この国に残ってる貴族達はそんな帝国に飼われる様な生活をしたくないからなの」


「うん」


「帝国領内にもそう言う貴族達がまだいるはず、その人達なら呼びこめると思うのよね」


「そうだね」


「この国では美味しい食事を楽しむ、生活を便利にする知恵や技術がある」


「うん」


「それだけじゃ足りないけど、それだけでも呼びこめる人々はいるはずなのよ」


「うん、それじゃぼく達は畑や養鶏、車をもっと作ったりとかすればいんだね!」


「問題があるわ、物資も資金も足りない」


「そうなのか」


「だからダンジョンを探す! この国中をくまなくね」


「なるほど……」


「今、兄様が捜索隊を編成してる、ギルドにも依頼したわ」


「みつかるのかな?」


「そう言う事言わないでよ! わたしだって不安なんだから!」


「ごめん……そうだね! ぼくも探してみるよ!」


「うん! 頼むわ!」


「あっそうだ! ちょっと待って……えーと、これ!」


「なっ!? こんな大金! どうしたのよ?」


「これはヒカルのみたいなもんだよ、魔王討伐の褒賞で貰ったんだ、使い道なかったから忘れてたよ」


「いいの? これ……だいぶ助かるわ!」


「うん、使わないし、ヒカルの物だよ、ダンには半分渡したしね」


「うん……サンキュね、テル!」


 帝国の仕業なのだろうか? 気になるけど、ヒカルの言う通り夢のある国にする事考えた方が良さそうだ。ギルドにでも顔出して帰ろう。


「アメリアさんこんにちは!」


「テルさん! ギルマスですね? ギルマスー! ギルマスーー!」


(アメリアさん……まぁいいか)


「よーテル! ヒカルからの依頼の事か?」


「ライリーさん、ギルドにはどういう依頼なんですか?」


「聞いてないのか? 国の騎士団とは別でギルドはギルドで探せって話だよ」


「そうなんですね、ギルドはどうやるんですか?」


「どうやるもな、あるかもわからない物探せって言われてもなー……テルは国側で探すのか?」


「今ヒカルから話聞いてきたとこで、これから考えようと」


「ならよー、テルはギルドでサミーと組んで探すのはどうだ?」


「どういう事?」


「ダンジョンってのは魔族が作った物だろ? あるかねーかのダンジョン探すより、お前ら2人なら魔族を探せねーか?」


「魔族を探す?」


「あー、あっ! でもいるかわからない魔族を探すってのも同じ事か、難しいな……」


「……」


「やっぱりダメだよな?」


「そうだね……」


「ダメかー……」


「ありがとうライリーさん! わかったよ!」


「あっ!? 何がだ?」


「ヒカルのとこへ行ってくる!」


「おっ、おいテル! 何がわかったんだー?」


 そうか、魔族がダンジョンを作ったんだから魔族を探すか! それなら出来るかも! いやこれしかないかも!……。


おざきです

貴重なお時間をわたしにいただき感謝します

お読みいただきありがとうございました♪

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