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宿敵 1

新キャラ登場。本作のヒロイン二人目!


「おいおいマジかよ……洒落になんねーぞ、これ」


 醜く太ったヤマダ。やつはその大木のような右腕で片手に人間の脳みそをわしづかみにしていた。

 

「せ、先輩っ。どうするんですか、あれ……倒せる気がしませんよ……」


 俺の背中に隠れる天霧。お前の気持ちも分からなくはない。だが――


「諦めたら、そこで死合終了ってな」


 ()()()()()()()()()()()()()()()


「あ、ちょっと、先輩ッ!」


 俺を呼ぶ少女の声が聞こえてくるが、構わない。障害を排除するためなら――


「多少の傷も、受け入れてやる」


 俺が俺である所以。それは強いものと戦いたいという渇望。その一点にファットマンと絆を深めたのだから。


 勝てる勝てないとか、そんな低レベルの話じゃない。もっと上の喰うか喰われるかという次元の話だ。つまり殺し合い。その存在は俺を昂らせるには十分過ぎる理由で――


「ギャギェヅあああァァッ!」


 その汚らしい咆哮でさえ愛おしく感じる。


「ふふふ、はははははははッ!」


 もっとだ。もっと俺を楽しませろ。お前は、お前らは俺を強くするために生まれて来たんだから――


「――ッ!」


 刹那、一陣の強い風。


「少し頭を冷やせセージ。お前の悪い癖だ」


 黒衣の裾が翻る。


「――あ?」


 どこか聞き覚えのある、透き通った声が俺の耳元を通り過ぎた。


「凛、子……?」


 腰まで伸びた青い髪の毛は、風に吹かれてゆらゆらとなびいている。


「はあァッ!」


 青い閃光。一筋の太刀。そして圧倒的な強者の立ち振るまい。その登場の仕方はまさに――凛として咲く花の如く。


「――――」


 そして俺は()()()()()


「セージ……女の子を放置してゾンビと戦うとか、さすがの私でも引くぞ……」


 どこから持ち出したのか、少女の手には鋭く光る日本刀が握られていた。


「うるせえ……そんなことよりなんでお前がここにいるんだよ」


 ふっと鼻で笑い、刀に付いた真っ赤な血を自然な動作で振り払いそして――


「セージのいるとこ、私あり」


 ドヤ顔でとんでもない事を言ってのける。


「わあ、キモい」


 こんな奴に助けてもらったのか……ショックだ。


「え? あ、先輩……? この綺麗な方と知り合いなん、ですか……?」


「残念ながら。知り合いだ。非常に残念だ」


「今更恥ずかしがるなよセージ……共に一夜を過ごした仲だろう?」


 お前は誤解を生むような発言をするな。


「へ、へ~。せんぱいって実は結構な大人だったんですね~」


「おい、勘違いするな。それはこいつが勝手に俺のベッドに入ってきただけで――」


「あー分かります、わかります。大丈夫ですよ、言わずとも理解しています」


 それじゃあなぜレイプ目……? 瞳に光がない。病んでる目だ。


『テレレ テッテッテ~ッ!』


 響き渡る神の祝福。


「お、レベルアップしたな」


 言って慣れた操作でステータス画面を眺めていた。



-------------------------------------------------


【ステータス】


Lv.22

位階:求

名前:終夜凛子

性別:女

年齢:18

種族:人間


【能力値】


STR:50

MAG:46

DEF:38

AGI:40

VCT:45


【異能力】


・???


-------------------------------------------------



 無防備に展開している凛子のステータスを横目で覗き見る。


「お、おま……やばいな」


 俺たちとは何もかもの次元が違っている。レベルに然り、能力値に然り。そしてなによりも――


「異能力の欄……お前ワザと隠しているだろ?」


 スキルを習得しているということ。


「ふふっ、まあな。乙女の秘密というやつだ」


「えっ! じゃあ凛子さんはもう――」


 言うまでもなく。


「ああ、もちろん。スキルを覚えているぞ」


 艶めかしい視線を飛ばす凛子。……止めろ気持ち悪い。鳥肌が立つだろう。


「……ちょっとムカついたから、三階のゾンビ蹴散らしてくるわ」

お読み下さりありがとうございます。

主人公の呼ばれ方。つくね「先輩、せんぱい」凛子「セージ」

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