「灰の跡地〜結晶溜まりの街」その2
☆★☆★ 結構溜まりの街にて
この辺りに宿がないから二週間は野宿して過ごしながら歩き続けるとヤエ君が少し辛そうだ。
初めての旅だからつい私がはしゃいで動かせすぎた。
それにいち早く気付いたのはカイト君だった。
近くに休めそうな場所を探すと近くに【裁き】によって滅んだ灰の跡地を見つける。
あそこなモンスターに出くわす可能性が低く少しの間だけモンスター除けになるだろう。
「ヤエちゃん、少し休憩しようね」
一番歳上のカイト君が自分のせいでと瞳をうるうるしてたのを見てそっと優しく包み込む。
「届け人、周囲の確認お願いできる?」
私はカイト君の提案に頷いてその辺のマップを見るが灰の跡地だとこの記された絵が皆無だと気付いた。
仕方なく探索を続けると足が止まる。
明らかに人間の物とは思えない獣の足跡を見つける、私は腰にある【臭い玉】を上空に投げて皆に知らせる。
私は引き続き奥に進む。
☆★☆★ ???
「う〜ん気の所為だったのかな?」
気配がしたから奥に進んで調査しにきたけど杞憂だったか。
だがその時、積もった灰から巨大な狼が奇襲仕掛けてきた!
「こっちには銃があるよ!」
ギリギリ反応出来た、咄嗟に太腿にある銃のホルスターから引き抜いて早撃ちする。
狼は足を撃たれて私はそのまま腰にある剣を引き抜いて強襲する。
狼は避けようとしたけど私はそれを予測して銃を投げ捨て背中にある鎌を剣と連結させて一気に踏み込む。
「首狩り!!」
下から刈り取るように大鎌となった剣で狼の首を切断し倒す。
楽勝楽勝と一時の喜びに浸ると背後から銃弾が飛んできた。
流石に避けきれず肩に命中し誰かと思い振り返るとそこには・・・裸に結晶が生えた女性が恐怖でいっぱいの顔で私の銃を構えていた。