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俺達の夏

むぅーっとしたしつこい空気が暑さをさらに倍増させていた。来たよ。日本の夏、プールサイドには紺色のスクール水着を着ている女子たちが俺を呼んでいる。


「佐藤!!早くしろ!!!」


ぐぃ!!と引っ張られた俺はソフトボールのユニフォームを着ていた。暑いぜ。本当に、ここは俺たちの学区にある中学校、女子達は、プールの特別開放に来ているんだけど、俺達男子はというとソフトボールの練習だ。いつもの小学校ですればいいのに、何故か、中学校でするんだとか、実は、この後で、男子への開放時間になるということらしい。こうして俺たちは練習をしていた。


「あちぃー!!」


「佐藤!!さぼるな!!」


「へいへい!!」


ライトの練習なんてやってられない。と手を抜いたらすぐにボールが飛んでくる。落ち着いて落下点に入って、捕球後すぐに2塁に投げ返した。それを見たコーチはため息をついていた。


「まったく・・・かわいげのないやつ・・・」


一方、矢部っちは、投球練習中、課題のコントロールもましになっている。後は、度胸だけだろう・・・多分と俺は勝手に思っている。チーム自体、守備もそこそこだし、バッティングもそれなりに打てるようになってきた。そして、2週間後、俺達の夏が始まる・・・


「あれ?」


「ライト―!!何している!!」


フライをポロリと落としてしまった・・・



***


練習後、野郎たちでプールに入る。流石に野郎たちばかりなんで、面白くもなんともない。ぎゃーぎゃーとはしゃいでいる。俺自身は、プールにつかってのんびりと泳いでいるとその足を掴んできやがった。


「ぷは!!」


「ハハハハ!!佐藤の奴おぼれてるぞ!!」


「なにすんだよ」


水をかけると何が楽しいのか


「やったな~!!」


バシャバシャと水の掛け合いになっていた。しかも、3対1では俺の負けだ・・・とにかく逃げろ・・・


「渉が逃げたぞ!!」


こいつらしつこいと思ってよく見ると相手は、矢部っちと絹やん、外やん、に村上がいたのだった。4対1だったのだ・・・こいつら・・・と思って逃げていると


ピピーーーーッ!!


「みんな上がれ!!」


プール開放時間が終わったのだった。しかし、あほな奴らだ。俺がプールサイドに上がった瞬間、海パンをずらしてくれたのだ。


「やーい!!渉がフルチンになった!!」


「やーい!フルチンふるちん!!」


俺は、ずらされた海パンをゆっくりと元に戻したのだった。ここには男しかいない。だから、見られても問題ないと思っていたらコーチの姿が目に入って来た。何故?コーチがいるんだ?とおもっているとその横には、天野さん、太田さん、森さん、箭内さんに山田さんもいた。そして、俺の方を見て笑っている。


「わー!!」


「「「フルチン・フルチン・ワタル!!わー!!」」」


村上と外やんと絹やんがそんなあほなことを言って囃し立てていた。女の子たちはキャーとか言いながらしっかりと俺の物を見ていたのだった。


プールの後、俺達69ERSシックスティーンナイナーズはコーチに呼ばれた。そして、第一試合が池上フレンズだと聞かされたのだった。そう・・・あの練習試合で負けた相手だ。


「勝つわよ!!皆耳を貸して・・・」


コーチの周りに集まるとヒソヒソと


「来週、朝六時に特別練習をするから・・・梅香女子へ行くように」


秘密練習って何だろう・・・と思いつつも俺達の夏が始まったのは間違いない。

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