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【特別編】これぞまさしく"デスイズザヒーロー!" の裏話-前編

~概要~


・この全七話からなる特別編は元々、

 ハーメルンへ投稿するバージョンの連載を想定して書き上げたものだった。

 元々『プロローグ:怪人贖罪編』を初回としながら

 それだとフックが弱いだろうと悩んだ末に追加した

『その日、全ては最悪の形で災厄に転ずる』でもまだ足りない……

 読者に対するフックがまだまだ弱過ぎる……

 そうだ、ならティザー版として主人公がひたすら大暴れする短編を書こう!

 ……そんな考えから生まれたのが『【特別編】』だった。

 だから内容そのものは主人公が変身してヴィランをぶっ殺す内容に特化してある。


・元々は一話に纏めておくつもりだったが、

 どうせなら基本四形態出し切るぐらいのサービス精神はあって然るべきだろうと考え、

 結果的に七話にまでエピソード数が増えることになった。

 ……だったら四話でいいだろうって? それはそう。


~『開幕! スーパー"アンチ"ヒーロータイム!』~


・かつて中国のオタ豚どもが掲げていた(とされる)思想

 "有男不玩"――男がいるなら金は出さん――に通じる、

 ネット社会におけるサブカルチャー的なミサンドリー思想を

 盛大に批判するような風刺味溢れるエピソード。


・ただその本質はあくまで作中世界でのヒーローとヴィランがどういうもので、

 主人公のホンゴウ・ユウトが実際どんな感じで戦ってるかの

 大まかなプロモーションというかデモンストレーション(?)としての側面が大きい。


・あのヴィランたちに正式名称は決まってないが、

 ともあれ当初は『ゼンレスゾーンゼロ』こと『ゼンゼロ』の

 男性主人公アキラを逆恨みするプロキシ(『ゼンゼロ』のプレイヤー)が

 後天的に改造手術を受けて怪人化した集団っていう設定があった。

 だから当初の台詞はアキラに対する逆恨みで、

 女たちを取り戻すと言っては実際に名だたる女性プレイアブルの名を出してもいた。

 結局『ゼンゼロ』知らん読者には何のこっちゃわからねーだろうなってことで、

 ネット社会に蔓延るステレオタイプな"消費型オタク"を皮肉るって方向に舵を切ったもんだから、

 上記の通りの内容になったワケだが。


・全体を通してそうなんだが、

 特にユウトの初登場シーンは一応

 東映特撮の中でも"主人公が本編開始前から場数を踏んでる作品"の第一話をイメージしてある。

 或いはMCUとかの洋画の方が近いかもしれんが。


 要請を受け、悪党が暴れる街中に馳せ参じる謎の男……

 そいつがいきなり戦闘形態に変身し、

 或いは武器や異能でもって悪党どもを次々始末していく。


 小説って媒体を活かすべく文字での描写に拘ろうってことで、

 変身前からベラベラ喋ってるがまあそこはホント、映像でも漫画でもねえから……。

 寧ろ敵を罵倒しつつ啖呵を切る様子を入れることで、

 ユウトの性格の悪さ、ヴィランに対してどういうスタンスなのかがよく伝わってたら嬉しい。


 変身の直前にユウトがヴィラン共へ向けて放つ


『……死ぬ気で来い。

 最初の一人は、必ず殺す……』


 この台詞は真鍋昌平先生による

 言わずと知れたアングラ漫画の金字塔『闇金ウシジマくん』より、

 十五年もの長きに渡り主人公を務められた

 故・丑嶋馨社長が少年時代に遺した名言に由来する。

 私自身の記憶のブレもあり『最初の"ヤツ"は必ず殺す』など、

 致命的な表記ゆれも著しいが、敵勢相手にこの台詞を吐く場面は、

 読者諸君がホンゴウ・ユウトって男の精神性を理解するのに的確な一助となってくれることだろう。


 それで言うと変身後の


『……よぉゴミども、折角だ。

 死ぬ前に社会科見学でもしてくがいいや。

 人助けをする仕事について、バッチリ学ばせてやっからよぉ~』


 この台詞もヤツの邪悪な性格を象徴してこそいるが……

 まあ良くも悪くもありきたりで王道というか、

 そこまで説得力や迫力がある台詞かっていうと、ねぇ?


~『熱き決着と空中の大虐殺!』~


・地味にまだ主人公の名前どころかヒーロー名義すら明かされず、

 あくまで地の文ではイヌ怪人表記のまま。

 とは言えだからこそ"怪人同士の殺し合い"感が出てるし

 個人的には上手く行ったと思う。


・殴る→内臓を引き抜く→武器に変化させる

 っていう行程を経て初登場となる専用武器ガルムガントレット。

 ユウトの変身する並列形態四つの配色と属性、

 大まかな戦闘スタイルは『仮面ライダークウガ』と

 似た形態コンセプトの『仮面ライダーキバ』を参考にした所が少なからずあって、

 武器の形成も『クウガ』のモーフィング能力をオマージュしてある。

 まあ『クウガ』のマイティフォームと『キバ』のキバフォームは

 どっちも武器使わずステゴロで戦うんだが……

 そこはまあほら、ユウトって五代さんほど聖人でもなきゃ

 渡くんほどにも人格できてないから…… ってのはちょっと苦しいかな。

 因みにガルムガントレットは

 "掌に握り込んだ物体"を変化させて形成するので、

 敵の身体の一部とかをもぎ取って形成とかできるので割と便利(イヤな利便性だな……)。


・『土佐作り』は所謂カツオのたたきのこと。

 火で炙って焦げ目をつけて切り身にするから、

 焼いて切り裂くガルムモードの占術にもマッチしてる……ハズ。

 途中出て来る『どっちが悪党(ヴィラン)かわからねえ』はまさにその通り。


・ここで漸く暴れ回ってたイヌ怪人の名前が明かされる。

 本名"ホンゴウ・ユウト"が変身するヒーロー、

 その名も"遺恨リーパームジョウ"。

 遺恨(忘れ難き恨み)もを刈り取り絶やす者であり、

 また死神モチーフなだけに"グリム・リーパー"ともかかっていて、

 かつ"ムジョウ"は中華の民間信仰に登場する冥府の役人"無常"に由来する。

 ま、直後に『平成以後の悪役疑似ライダーめいた化け物に変身する』だの

『市井に弓引くヴィランどもを殺して回る狂人』だの、

 聊かヒーローらしからぬ紹介のされ方をするんだが……

 しょーがねーだろ、それが一番わかりやすいんだから。


・そして続け様に飛行型の怪人軍団が登場。

 草案ではヤタガラスモードに変身して飛行能力で別現場に急行、

 現場の街を荒らし回るファンタジー風の幼女怪人軍団を、

 空中からの斬撃と電撃でスピーディに始末していく話になる予定だった。

 投書は美少女の敵出した方が客寄せになるかとか思ってたからな。

 ま、結局色々考えるのがめんどくせぇし、

 純粋な特撮ファンはそれほど美少女系の敵好きでもなさそうだなってことで、

 フツーに空飛ぶ怪人の群れを相手取る方向性にシフトした。


・近接主体で炎属性のガルムモードに対して、

 ヤタガラスモードはスピード特化かつ空が飛べて風属性、派生して電撃も操れる。

『クウガ』のドラゴンフォームやペガサスフォームというよりは

『キバ』のガルルフォームをイメージして貰うと分かりやすいかもしれない。

 若しくは『ゼッツ』のテクノロムストリームとフィジカムウィングの折衷型かもしれんが。

 青と言えば水属性のイメージが強いかもしれないが、

 同じくらい大空や大気、風のイメージも強い。

 MtGの青は水生生物も飛行動物も擁するし、

 特撮ヒーローでも青に風や空を飛ぶモチーフが宛がわれたりもするし、

 そんなにおかしい組み合わせとも言えないんじゃないだろうか。

 まあ『だったらフツーの鳥怪人でも良かったんじゃないか?』

 ってのはみんな思うかもしれないが、

 元々小説って媒体を活かして各形態は著しく差別化したかったんでな……。

 あと敢えてペスト医師のイメージを取り入れたのは、

 ヤタガラスが元々善玉の神聖な存在だからで、

 それに合わせてヤタガラスモードには設定上人命救助向きの能力が色々備わってもいる。


・それで言えば基本四形態はユウトの持つそれぞれの感情を象徴していて、

 ガルムモードは"怒り"、ヤタガラスモードは"良心"を司る。


・専用武器ヤタガラカットラスは元々

 "大きさや重さの近い棒状の物体二つ以上"を媒体に形成していたけど、

 ドライバーのアップグレードに伴って何も持っていなくても形成できるようになった。

 これはガルムガントレットや残る二つの形態の専用武器にも言えることだけど、

 じゃあなんでガルムガントレットは旧式の方法で形成していたかと言えば、

 媒体を用いない武器形成ができるようになっても、

 媒体を用いた武器形成も野郎と思えばできるから。

 もっとメタ的視点から言うと、

 敵の臓器を媒体に武器を形成するっていう演出をやらせて、

 ユウトの凶悪さ・エグさをみんなにより理解して欲しかったってのもある。


・国営救命ヒーローチームの『レスキューセイヴァー』は、

 東映のメタルヒーローやスーパー戦隊、

 松竹のトミカヒーローシリーズによくいるレスキュー系ヒーローがモチーフ。

 国家が誇るエリートヒーローチームの一つに数えられこそすれ、

 直接人命を扱う関係上色々な制約がついて回るので意外とフットワークは重め。


・ミリタリー色の強いメカ怪人軍団、

 その装甲に使われているのがギャバニウム合金。

 元ネタは言わずと知れたメタルヒーローシリーズの元祖で

 代名詞とも言える作品の『宇宙刑事ギャバン』。

 となったら、その名に因む地球外元素ギャバニウムを含む合金は、

 さながらMarvel世界のアダマンチウムやヴィヴラニウムの如き

 無敵のハイパー金属でなきゃなるまい。

 ……『だったらヴィランなんぞの装甲に使うな』?

 ごもっとも。


・カラスだけに視力抜群なヤタガラスモード。

 光沢からギャバニウム合金を見抜けるのは

 ユウトの知識量よりは桁外れの視力のお陰でもある。

 風属性の形態ってだけに申し訳程度のペガサスフォーム要素というかね……。


・そして早くも登場する三つ目の形態ギルタブリルモード。

 モチーフはサソリで色は紫、属性は大地……

 となると『クウガ』のタイタンフォームが浮かぶが、

 専用武器はアサルトライフルのギルタブリライフルなもんだから、

 実際ガッツリ遠距離特化の射撃形態になっている。

 もうこの組み合わせの時点で色々違和感はあるだろうが、

 元々ムジョウの四形態は

「死神と関連付けられる動物」モチーフで行こうとなっていて、

 そこからすると黄道十二星座のさそり座は

 タロット大アルカナの十三番こと死神と関連付けられるし、

 猛毒を持つイツスジナメラカオサソリの英名はデスストーカーだが、

 直訳すりゃ「死の追跡者」だとして、

 メチャクチャ意訳すると「死神の如き追跡者」と言えなくもないならまあ……

 武器が銃ってのも標的に忍び寄って毒針を突き立てるサソリのイメージによる。

 そして続くエピソードでは実にサソリモチーフらしい活躍を見せてくれる。

 ……ヒーローらしいかはともかくとして。



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