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82/100

-82- ゆとり

 物事をする場合、ゆとりを持ってそのコトに当たるのが間違いや失敗も少なくなり、いいようだ。私も失敗を経験してからは、ゆとりを持ってするように努めている。^^

 とある町役場に勤める夢川は朝から焦っていた。昨夜、夜更かしをして寝過ごしたのである。今日は部長に昇進して初めての重要な管理者会がある日だった。春の人事異動で部長職を有難くも拝命し、浮かれて飲み過ぎた挙句に寝過ごしたのである。自身の失態だから、ブツブツと愚痴を言っても始まらない。夢川は急いだ。いつもなら、ゆったりと朝食の準備をするのだが、今朝はトーストを口で加えて齧りながらカッターシャツを身につけ、背広を着た。馴れない動作だから、どことなくぎこちない。いつも自宅を出る時間が刻々と迫っていた。慌てながら玄関へ急ぎ、淹れたマグカップのコーヒーを飲み干すと靴箱の上へ置いた。そのとき、アッ! と歯磨きを忘れた…と気づいたが、すでにゆとりの時間はなかった。まあいいか…と勝手に自分を納得させ、急いで玄関を飛び出したときである。急ぎ過ぎたため、うっかり戸の敷居に引っかかり、躓いて転んだ。立ち上がろうとしたが捻挫したのか痛みで動けない。夢川は携帯で緊急連絡し、ピ~ポ~ピ~ポ~と救急搬送される破目に陥ったのである。

「すいません…。そういうことですので今日の管理者会には出席できません。はいっ! 」そうです。今、病院におります…」

 哀れな夢川の幸先悪い部長としての出発となった。

 こんなことにもなりかねませんから、ゆとりを持って物事に臨みましょう。^^


                   完

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