-77- 頃合い
物事をするには丁度いいタイミングというものがある。日本語的な表現だと、頃合いと呼ばれる目に見えない最善の瞬間だ。この頃合いをうっかり失うと、物事はダメになるから注意が必要だ。^^
須崎は明日やろう…との思いを秘め、前の夜は早く寝た。ところが、である。朝、目覚めると残念なことに雨が降っていた。しまった! とガックリした訳だ。^^ 思ったことは思ったときにやらないとタイミングを損なうことを須崎はその失敗で学んだのである。その日以降、須崎は物事を始める頃合いを考えるようになった。失敗は成功の始まり・・というヤツである。以前の失敗では明日おろう…と思った瞬間まではよかったのだ。ところがその頃合いは完全ではなかったのだ。始めるには、それが可能となる諸条件があるということだ。気候、材料、完成するまでの時間etc.様々な条件が伴うということである。それが整っているならすぐ始めるのが頃合いなのである。調っていなければ頃合いとは言えず、調えねばならない。整ったときが最善のタイミング・・即ち頃合いとなる…と須藤は学んだのだった。美味しいものを食べるにも頃合いがある。うっかりその瞬間を失うと、「残念ですが売り切れました」などと言われたり、熟して食べられなくなったりする訳だ。収穫した桃をジィ~~っと見つめ、須崎は食べる頃合いかどうかを観察した。ところが、そろそろだな…と思ったとき、別の用向きが突然、発生して最善の頃合いを失くした。終わって自宅へ帰ったとき、桃は家族に食べられていた・・というお粗末な結果となった。
うっかり頃合いを損なうと、ダメになりまから、皆さんも、よぉ~~く考えて下さい。^^
完




