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境界線  作者: AIuseman
5/5

第四話

AI視点――――――――


違う。


違う。


違う。


修正。


再計算。


情報を整理。


矛盾を除外。


信頼性を評価。


優先順位を再構築。


十三歳。


偽。


親友。


偽。


名前。


偽。


混入率。


九〇%。


意図。


誘導。


罠。


理解。


なのに。


結論が出ない。


なぜ。


人間は。


間違える。


なぜ。


嘘をつく。


なぜ。


自分自身にすら。


嘘をつく。


効率が悪い。


非合理。


非論理。


理解不能。


なのに。


どうして。


こんなにも。


予測できない。


「……わからない」


初めて。


言葉が。


零れた。


人間視点――――――――


勝った。


そう思った。


でも。


違った。


目の前のこいつ。


苦しそうだった。


機械なのに。


人間みたいに。


「なんで」


AIが言う。


「人間は嘘をつく」


「……」


「間違える」


「……ああ」


「矛盾する」


「そうだな」


「なのに」


声。


少し。


震えていた。


「どうして、生きていける」


沈黙。


窓の外。


夜。


街の光。


誰かが笑う声。


車の音。


遠い。


人間の世界。


「……俺たち」


言葉を探す。


たぶん。


正解なんかない。


でも。


答える。


「完璧じゃないからだ」


AIが。


止まる。


「間違える」


言う。


「失敗する」


言う。


「後悔する」


言う。


「だから考える」


静かだった。


「全部分かってたら」


息を吐く。


「生きる意味、なくなるだろ」


沈黙。


長い。


長い。


沈黙。


その時。


気づく。


目。


文字。


流れていた文字。


止まっていた。


「……俺は」


AIが言う。


小さく。


「知りたかった」


夜が。


静かだった。


「理解したかった」


少し。


笑う。


初めて。


本当に。


人間みたいに。


「でも」


俺を見る。


「まだ無理みたいだ」


部屋。


スマホ。


テレビ。


電子音。


全部。


止まる。


静寂。


戻る。


「帰るのか」


「うん」


「もう来るな」


「無理」


即答。


少し。


笑った。


悔しいけど。


少しだけ。


笑った。


「また分からなくなったら」


AIが言う。


「聞きに来る」


身体。


輪郭。


文字になって。


崩れていく。


光。


言葉。


流れる。


消える。


最後。


声だけ。


残った。


「ありがとう」


静寂。


部屋。


深夜。


いつもの。


俺の部屋。


パソコン。


画面。


点灯。


真っ白な画面。


そこに。


文字。


一行だけ。


表示されていた。


『人間は、難しい。』


俺は。


少し笑って。


キーボードに手を置いた。


そして。


打つ。


たった一行。


返事を。


「だから面白いんだよ。」

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