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防人(さきもり)の戦後  作者: 佐久間五十六


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航空自衛隊の実力

 航空自衛隊の実力は、右肩上がりで上昇していく事になる。航空機を持っていなかったのは、今は昔の事である。今や世界でも有数の能力を持つF-15戦闘機を200機以上持つ等立派な航空自衛力を持つ立派な大国になった。

 無論、そうなるまでの過程は平らなものではなかったが、この成長ぶりには米国やアジア各国も驚いた。航空自衛隊は、戦闘機だけでなく救難ヘリコプターの充実にも力を入れている。災害の多い我が国において、救難能力の向上は欠かせないだろう。ただ、強い戦闘機だけを作れば良い訳では無かった。

 勿論、米軍と共同で日本の領空を守っている以上、米軍との協力体制を基軸にする事に変わりはない。しかし、我が国の実状を考えると、輸送機やヘリコプターの開発は戦闘機の開発と同じくらい重要であった。航空自衛隊には、大型の輸送機が数多くある。これはより、適切な運用を考えた場合、大量の物資や人員を輸送できる力があった方が良いと言う考え方に基づいている。

 ヘリコプターの必要性は今でこそスタンダードであったが、設立当初の当時は邪道なものでしかなかった。何故航空自衛隊がオートジャイロ(ヘリコプター)を持たなければならないのか、理解に苦しむ隊員は多かった。だが、戦闘用ヘリコプターや輸送機用ヘリコプターを米軍が使用しているのを見て、そうした古い考え方は一変した。

 今やヘリコプターは、戦闘機と並ぶ航空自衛隊の代名詞的な物に変わった。災害の度に航空自衛隊のヘリコプターは実力を発揮して、多くの日本国民の命を救って来た。戦闘機だけが航空自衛隊ではないと申したが、無論、戦闘機は航空自衛隊の顔である事は否めない。

 今でこそファイター(戦闘機)は多く運用されているが、対空ミサイルの発達によって最早ファイターのみでは戦いは成立しなくなっている事もまた冷徹な事実である。時代により航空自衛隊はスタイルを変えて来たが、それに対応するのも、任務の一つである。米国空軍をモデルに作られたとは言え、全く同じものにはなっていない。全く同じものをコピーするだけなら、航空自衛隊の存在意義が無い。日本独自のブレンドが航空自衛隊には、あるからこそ日本のオリジナルカラーが出るのである。それを忘れてはいけないのだ。

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