通信学校
航空機を効果的かつ効率的かつ安全に運用する為には、通信インフラが必要不可欠である事は言うまでもない。通信学校は、通信に特化した通信将校を育成する為の機関である。
航空機は、一度空に上にがると独立無機の存在になってしまう。だが、無線技術の進歩により、空の上にいる間でも通信が途絶える事は滅多に無くなった。通信出来ると言う事は、要するに航空機にタイムリーに情報を伝える事が出来ると言う事である。ただ、弱点もある。空戦中は、無線が使えずパイロットの腕に任せるしかないのが現状である。
通信の技術はまだまだ発展途上であり、技術向上が課題とも言える。レーダーの発達により、航空機がどこで何をしているのか、手に取る様になり分かった事も追い風となっている事は言うまでもない。そうした位置情報を伝えるのも、通信将校の役目である。情報はあっても多すぎると言う事は無い。情報が多ければ多い程、パイロットが選べる選択肢は増えるであろうし、重要な事である。
パイロットが持っている情報と陸地にいる通信兵とでは、どうしてもギャップが生まれてしまう。そのギャップを埋めながら、適切な航空機の運用を図り、目指すのが、通信将校の役目である。情報をおろそかにしては、勝てる戦も勝てないものだ。
通信と、通信将校の育成の重要性に気付いた事は大きな進歩である。通信無しで空に飛ぶのは、アイマスクをして車を運転する様なものである。空は広大である。だからこそ地上と遊軍機の連携が必要な訳であり、通信兵も立派な戦力である。何も銃や戦闘機を持つだけが、空軍ではないと言う事である。例え武装していなくても、情報と言う剣で武装している。情報を無視して愚かな戦いをした第二次世界大戦と同じ轍を踏んではならない。情報を武器に出来るか出来ないかで、戦闘を有利に進めるか否かの分かれ目になる。情報戦にまず勝たねば、その先の勝利は見えて来ないのが現実である。




