第二十話 絵
お昼休みの時、社内放送で社員全員が集められた。
私は事情を知っているため良かったが、他の人たちは心配なご様子。
会議室がどよめいていた。
「あーマイクチェック、マイクチェック。社員のみんな、久しぶり。社長のヤオだ。今回はみんなへサプライズがある。ゼレール、前に。」
「はい。」
事前に作っていた資料を確認しながらみんなの前に出る。
この資料を作るのに一週間かけた。
他にも色々、あぁ大変だった。
っと、何か話さないと。
「みなさんこんにちは、ゼレールです。今回話させていただく内容は、こちら!」
素早くボタンを押す。
「社員旅行についてです!」
私が話した瞬間、会場がどっ、とざわめいた。
今度は明るい雰囲気だ。
良かった。
資料を見せながら説明をする。
「今回の社員旅行の目的は二つあります。一つ目はアカリさんのためのものです。」
「え、あたし?」
アカリさんは驚いていたが、すぐに理解したのか
「あ、そっか三百年、」
とつぶやいていた。
「アカリさんはこの会社に勤めて三百年、記念として社員旅行を企画しました!なので、今回の旅行先は日本の京都。アカリさんの故郷です。日程は来月の四泊五日。旅費はなんと、全額会社負担です!」
会場がすっごく盛り上がる。
当たり前だ。
世界で見ても珍しいだろうからな。
全額負担なんて。
あちらこちらから歓喜の声が聞こえる。
「今回の社員旅行について詳しく説明しますね。」
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あらかた社員旅行の”表”のついては説明し終えた。
まぁ、本題、”裏”はここからなんだけど。
私もこれ聞かされた瞬間やる気無くしたよね。
「と、ここまでが一つ目の目的です。もう一つの社員旅行の目的について話させていただきます。実は、ここ五十年、現世にもルーフの出現情報が出ており、その数は年々増えているとの情報が入っています。」
ボタンを押し、みんなにグラフを見せる。
と言った瞬間、みんなが何か察した様子。
そうだ。
「今回の社員旅行は、お仕事もかねてます。」
全員の顔から笑顔が消えた。
そりゃそうなるわ。
「ま、まぁお仕事とは言っても、現世にも天界非公認の討伐部隊がいて、非公認ですが、そこそこの量を狩っているらしく、私たちは二日だけで良いとの情報です。今度資料をお配りしますね。」
というと、社長がマイクを横取りした。
「てことで、解散!」




