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滅亡回避し栄華を手に! 名門だけど滅び歴史に埋もれた豊嶋家の嫡男に転生したので天下統一を目指します。  作者: 武雅


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修験者と歩き巫女

村上政国(むらかみまさくに)が信濃の佐久郡に進攻をした事に端を発した佐久、諏訪での争いは豊嶋家優位…、いや豊嶋家の一人勝ち状態で終わった。


甲斐の国人衆4000を率いて山口高忠が佐久へ兵を進めると、豊嶋家と事を構えるのを避けたか村上政国は合戦をする事なく兵を引いた。

これによって村上家と手を組み、長窪城、城主の大井玄慶(おおい はるよし)を攻めていた所、村上軍が兵を引いた事で、梯子を外された格好となった、志賀城、城主の笠原清景(かさはらきよかげ)が佐久で孤立無援となる。


兵数で劣る笠原清景は、志賀城に籠城し、大井玄慶が1000の兵を率い山口高忠の元に参陣した事で、5000の兵となった豊嶋軍は志賀城を囲み城を攻め立てる。


豊嶋軍は勢いに乗り城攻めを始めると、その日のうちに志賀城にある8つの廓の内3つを落とす。

初日に廓を3つ落とされた笠原清景は、後詰が期待出来ない状況で、これ以上の抵抗は無意味と悟り、豊嶋家に対し、所領の半分を差し出す事を条件に降伏した事で、佐久の国人衆達も続々と豊嶋家への臣従を申し出た。

これにより、佐久郡の大半が豊嶋家に従う事となった。


因みに笠原清景より召し上げた所領は、志賀城攻めで功の有った甲斐の国人衆と大井玄慶に与え、それとは別に合戦に参加した国人衆達へ出した兵の数に応じて米を50石~250石程渡し、褒美とした。


うん、佐久って直ぐに背くイメージがあるから惜しげもなく褒美として与えた。

史実だと、武田信玄が、佐久の領民を奴隷にしたりと、苛烈な統治を行ったから何度も背かれたんだろうけど、現時点で佐久は北信濃との緩衝地帯程度の価値でしかない。


とはいえ信濃守護である小笠原家から奪った土地を佐久の国人衆達に返せとの使者が来たので丁重に断りお帰りいただいたのも事実だ。


返せと言われて、はい分かりました、と返すほどお人好しでは無いし、甲斐の国人衆達に豊嶋家に従い手柄を挙げれば相応の酬いが得られると実際に分からせる事で、甲斐の統治を確固たるものにし、今以上に甲斐を安定させる必要があるのだから。


それに、そもそも村上家が佐久に進攻し、大井家からの援軍要請を受け豊嶋家が兵を出したと言う体を取っているのだ。

援軍要請を受けたのは、甲斐の兵が佐久に向けて進軍を開始してからだけど…。


なので、信濃守護である、小笠原長朝(おがさわら ながとも)へは、土地云々言うよりも先に、戦乱を巻き起こそうとした村上家を守護の権威をもって罰すべきである。

との書状を送っておいた。


現状、これ以上、豊嶋家が信濃に兵を進めなければ小笠我家は動かないだろうが、あえて強気の内容で挑発をする。

攻めて来てくれれば、力でねじ伏せ、最低でも塩尻までは手に入れておきたいし。



そんな事もあったが、何とか諏訪、佐久が落ち着いた所で、当初の予定通り、諏訪大祝家の当主だった諏訪継満(すわつぐみつと)、下諏訪家の当主であった金刺興春(かなざしおきはる)が人質同然に江戸へ送られて来た。


諏訪継満と金刺興春は、それぞれ諏訪大社の上社と下社の祝だった事もあり、江戸城で謁見した際、豊嶋家に従い俺の家臣となれば、所領を与えると伝え、家臣とした。


俺としては、この2人を使い、各地の諏訪神社を豊嶋家の傘下に収めたいと言う思惑がある。


と言うのも、三峯神社を各地に建立しているが、修験道場がある三峯宮の支社である三峯神社はあまり領主や領民達からの受けが良くなく、寄進が少ない状態で運営がカツカツだとの報告を受けていたのだ。


そこで目を付けたのが諏訪神社。

武神とされる建御名方神(たけみなかたのかみ)を祀るとされる諏訪大社を総本社とする諏訪神社は、所領を持つ武士階級の者達から崇拝されているので、各地に建立しやすく、寄進やお布施も集めやすい。


そして、現在、風魔衆が育成し、運用している歩き巫女を諏訪大社の歩き巫女にする事で、動きやすくする。


そして、一番重要なのが、各地に建立した三峯神社と諏訪神社を風魔衆の忍び宿、そして修験者、歩き巫女の宿にする事だ。


修験者や歩き巫女が廃寺や廃屋に集まっていたら怪しまれるが、諏訪神社や三峯神社を宿にする為に一時集まっても怪しまれずに済む。

諏訪神社に修験者ってのも、何か間違っている気がするけど、そこは敢えて目を瞑る。

なにはともあれ、豊嶋家の諜報網を全国に広げるのに諏訪神社と三峯神社を利用するのだ。


その為に、諏訪継満と金刺興春を家臣とし、今以上に各地へ諏訪神社を建立する為の折衝などをさせる。

三峯神社も一緒に増やして貰いたい所だが、諏訪家の人間に三峯神社をと言うのは酷なので、三峯神社は今まで通り地道に増やしていくことになるが…。


だが、これにより豊嶋家の諜報網が日に日に強化されていくことになる。

なんせ、全国各地にある諏訪神社の多くが歩き巫女や修験者達の宿となり、路銀の支援なども行う事で、飢えに苦しむ事も無く、安全に休息をとれる場所が出来たのだ。

それに諏訪神社同士の繋がりを利用し、商人に扮した風魔衆を送り込むのも悪くない。


それだけ諏訪大社を押さえたのは大きい。

だから諏訪の争いに介入したんだけど…。


後は各地から集まる情報を整理する者だが、これは風魔衆の中で乱破働きが出来なくなった者や歳をとり一線を引いた者の仕事となった。

これで怪我で働けなくなったり、歳をとり一線を引いた者も働く事が出来る環境が構築される。


これからは風魔衆の福利厚生も手厚くしていかないとな。


稚拙な文章ではございますがお読頂き誠にありがとうございます。

また誤字報告ありがとうございます。

本当に、誤字脱字、言い回し等、稚拙で申し訳ございません。


また、評価、ブックマークありがとうございます。

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