美少女魔王 第30話 [学歴不詳]
「はじめまして、ハルです、よろしくお願いします」
「カレンです、私、エルフなんですけどよろしくお願いします!」
「マイよ…獣人族…よろしく」
一気に教室がドッとわいた、そりゃ珍しいよね、3人同時に編入で、しかもエルフに獣人…物珍しいってやつだよ、ちなみに俺の見た目は人間なので目と髪以外では判別不可能なんだよね、まぁ魔王ってこと伏せてるからね。
そして事態は加速する、結論俺は溢れた、なぜなら生徒はみんな、カレンとマイに釘付けなのだ、やはり魔人族、獣人族は珍しく、質問攻めにあっている、俺には誰も来ないんだよね、悲しいわ、それにこの目も原因のうちに入るのかな、見ただけで目をそらされる、わぁ…悲し!
「ちょ!?待ってください!押さないですください!た…助けてええええ!」
カレンの叫びが聞こえる、すまん何もできないんだ、だって…囲いが強よすぎて救出不可能なんだよ。
「何よ、あんたたち私は見せもんでなんでもないんだから!あ、ハル助けて!」
マイもマイで、囲まれてるなぁ…しばらく何もできなさそう、そしてそんなこんなしているうちに予定の音がなった。
すると囲っていた人たちはささっと席に戻っていった。
さて最初の授業は…なんと魔法学だそうです、一言いいかい?俺…魔法つかえないんだわ…。これはスキル『無限魔力』のデメリット効果なので、抗う術がなし、さすが神だぜ、無限に魔力使えたらそりゃチートものだから封じやがって、でも最近気付いたのだが、魔法が使えなくても魔力は使えるみたい、だから魔剣は扱えるってレーヴァは言ってた。
「それではみなさま、このように魔法というのは己の精神力、そして魔力を糧に発動することができます、精神力はいわば集中です、魔法を発動する際イメージというものがあります、イメージを固め魔力を流し具現化させる、それが魔法です」
「へぇ〜そうなんですね」
「カレンが感心してどうする…魔法ポンポン簡単に撃てるだろう」
「私の場合は、エルフだからです、里でも具体的なことに関しては全部実践で教えられてたんですよ、なのでこんな理論的なことに関しては一切知らないんですよ、それに今まで感覚で魔法撃ってますからね」
恐ろしいは、このカレンさんは、素でやばい魔力を持ってるから、魔法で右に出るものいないんじゃないか?
「私は、ボムで魔法を発現させてるからこれはいい勉強になるわね」
「私は、何一つタメにならない…」
「どんまいですね」
「それでは、ここまで聞いたのもあれですが、外に出て実際に魔法を使用してみましょう」
わぁ…地獄だわ初日から
そして教室を出て、俺たちご一行は、魔法を放つことができる施設に向かった、そこでは魔法を使う為に設けられたところで、的も設置してあるので施行するにはうってつけだ。
「では、まず先生が先に手本を見せるからな」
そして先生は目を瞑り、魔法を発現させる。
「火よ…ファイアーボール!」
先生の目の前に魔法陣が形成されそこから火の弾が射出、そして的に命中、的はすぐさま入れ替え綺麗な的に戻った。
「さぁこれが、下級魔法のファイアーボールだ、じゃんじゃん練習をしろよ!」
「まずは私から行きます!ファイアーボール!」
カレンが先行、魔法陣を形成し、火球を射出、的に目掛けて走る、だけどさすがカレンさんだー、火球の威力がバカデカすぎて、他の的ごと粉々にしてしまうとは、これには先生も口を大きく開いて心ここにあらず、放心状態ですねこれ。
「ねぇ、これはスキルの使用はいいのかしら?」
口をアングリ開けていた先生はハッっと気づき、マイにO Kサインを出していた、言葉が出なかったんだな。
「ボムクリエイト!…ファイアーボール!」
マイは、ボムを出して空中になげ、任意に爆発させ魔法を発現させるスキル、5つもボムを作り空中に投げて発動、それはそれは綺麗に的にぶち当たったという。
これに関しても先生の目ん玉が飛び出るんではないかという感じで見てた、希少スキルだからなぁ。
「あの…先生、私魔法が使えないので」
すると先生は飛び出しそうな目ん玉をしまいこちらを向き、正気を取り戻した。
「あ…あぁ、魔法にも得意不得意があるから発現できなくてもおかしくない、さっきも教えた通り、イメージを固めるんだ、大丈夫!君ならできるよ!」
わぁ…地獄だぁ(2回目)
編入生2名が先行ででかいことやらかすからハードル上がったじゃん、この期待の眼差しを直に受けるとスキルの影響で魔法が使えないんですとか言えないんですが。
とりあえず、物は試しとかいうじゃん?まぁつかえないんですけど
「火よ…ファイアーボール」
…
ほら!何も出ないじゃん!知ってたけど!嫌だ!その目を向けないで!かなしくなし恥ずかしいから!
「ほ…ほら何も出ないじゃないですか、私は使えないんですよ!」
すると先生は俺の前にスッときて。
「どうしてそこで諦める!諦めるな立ち向かうんだ!諦めたらそこでそこで終わるんだ!もっと…!もっと熱くなれヨォおおおおおお!君ならできる!やれる!諦めるな!」
やめて!?そのどこぞの熱い人みたいないい文句で迫るのやめてくれないかな!?熱い!うわあっつ!この人の周囲熱すぎる!?
ええこうなったらやけだ!やけくそだああああ!
俺は的の方に目を向け、手を前にかざし、魔力に集中を持っていった、イメージを固めるんだ、炎なんて生温い物でないもっと別な何か!
(グゥ!なんだ魔力が吸われる感じがする!なんか発現しそうなのか!?)
魔力にさらに集中を持っていく、すると俺の手の前に形成させたのはボールだった…でもそのボールの色は紅く大量の魔力を帯びているのがわかる、そして俺はそれを的に目掛けて放った。
すると的に当たるといなや爆発を起こした、それはもう置いてある全部の的を破壊する勢いで。
(おめでとう主よ、スキルの発現じゃな)
頭の中でレーヴァになんか祝われたんですが、スキル発言て何!?ていうか周りのみんなの反応がとても凍りついておる、カレンもマイも驚き、先生に至っては目も口もすごい開いているもう原型とどめているそれ?
(差し詰め、主のスキルは『血晶』じゃな、あのヴァンパイアロードのスキルを継承したみたいじゃな)
なんだそのスキル!?
その日、俺はある意味注目の的になったのであった。
ー読者のみなさまへ
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