第14話 「こわーいお嬢様」
闘技場に少しの沈黙が流れた。なぜなら学年トップの実力の持ち主が新入生に一瞬でボコられたからである。
「あ…えっと…」
何かを言わなきゃと思い必死にしゃべる言葉を探していると…
「「「キャーーー!!!」」」
「プルウィアに勝ったわよ!あの新入生の子!」
「え゛?」
一気に決闘を見ていた10人以上の女子生徒が詰めかけてきた。
「カッコいい!!名前は?」
「あ…え…」
闘技場の奥で白目で気絶しているプルウィアなど誰も目にとめなかった。
「すごーい!どんな魔法を使ったの?」
「え、あ、いや…」
「あのプルウィアって奴超ムカついてたからスッキリしたわ!!」
「は、はぁ…」
(なにこれ唐突なハーレム展開!?ちゃんと異世界じゃん!)
信之がどうすればいいかわからずオドオドしているとアイラが割って入ってきた。
「すみません皆様、私達はお時間が来ておりますので失礼します」
アイラが割って入ってきて腕を掴んで引っ張っていき闘技場の外に出た。
「ちょ、ちょっとアイラ…別にそんなに急がなくても…」
「ル、ルーラが待ってるでしょ!」
アイラの頬が少し赤く染まっているに見えた。アイラには腕をしっかりホールドされていて離れられない。
…そういえばなんか柔らかいものが当たっているような気が…
「ちょといいかな?君たち」
早歩きで帰ろうとしたところに誰か後ろから話しかけてきた。
「あ、えっと…誰だっけ?」
「君たちの担任兼校長のイリスだよ?忘れたの?」
話しかけてきたのは校長のイリスだった。
それにしても可愛らしい。身長は175センチの信之の肩の高さよりも小さい。多分世界で一番可愛い校長じゃないか?
「あーー…スイマセン先生…」
「全く…ホントにバカね、信之って…それで?どうかいたしましたか?校長先生?」
イリスは少し曇った声で信之に聞いた。
「…信之君…君は今どんな魔法を使ったの?」
二人はドキッとした。
「え??イヤ?…えっと…氷魔法デス…」
「たしかに氷魔法でしたが…通常、氷魔法はあんな広範囲を一瞬で凍らせるほど強力な魔法ではなかったはずです…」
「え?あ、えっと…それはですね…」
このままバレると最悪退学になりうる秘密がバレそうになっていた時…
「う゛!…」
突然グラッとめまいのようなものがした。
「ど、どうしたの?大丈夫?信之!」
「だ、大丈夫、た…たぶん一気に魔法を使用した反動…です…」
信之は最初よりは格段に魔力の器も強くはなってきたが、今回のように一気に使用すると反動が来るのだ。
(ジェルアーレはそんなにだけどルビュートは魔力の消費が激しいな…)
「すみません!イリス校長、このお話は後ほど…それでは…」
アイラは信之の腕を掴んで逃げるようにその場を後にした。
「あ、ちょっと…」
2人は足早に校門に向かった。
「あのオーラ…もしかして……」
イリスが何かを呟いた…そんな気がした。
「あの…アイラ?」
信之とアイラの2人はルーラの待っている魔法陣の入り口まで歩いていた。
「あの…ごめんなさいアイラ…」
「………」
「アイラ?」
アイラは急に黙り込んでいた。
「……信之!敬語なのか敬語じゃないのかハッキリしなさい!」
「え?…え?どうしたのですか急に?」
「その…何というか…け、敬語だと、なんだかムズムズするのよ」
「はぁ…」
「へ、変な理由じゃないから!その…こ、言葉が変ってだけ!」
「分かりました…じゃなくて、わかったよ」
少し不思議な理由で怒られたな〜と思った。
「じゃあ敬語外すね?」
「そ、それで良いのよ…」
アイラの頬が少し赤くなっているのは気のせいだろうか…
校門を出て少しのところに各国につながっている魔法陣がある。
「よいしょっと…」
2人は魔法陣に乗りルーラの所に帰った。
「おかえりなさいませ、お二人とも…って、大丈夫ですか?信之君、顔色と目の色が死んだ魚の色をしています!!」
(他の表現方法ないのかよ…)
「コイツ一気に魔力を使いすぎたのよ…でもプルウィアには勝ったから…まぁギリギリ合格点ね」
「なんと!あの魔法戦成績学年1位のプルウィア様に勝ったのですか?」
「は、はい…まぁ、一応は…」
ルーラはかなり喜んでいる様子だった。
「しかし、世界に七人しかいない悪魔の契約者がこんなに弱るものなのね、いま魔族に襲われでもしたら真っ先に信之が襲われるかもね…」
「あ、それフラグ…」
そう言いかけた瞬間
ズドーーーーン!!!!!
馬車の前あたりからに轟音が聞こえた。
(ほーら言わんこっちゃない)
「な、なに?」
「お嬢様!あれ!」
ルーラが指さした先にはいかにも悪いことしてます!的なオーラを出している二匹の魔族がいた。
「ケッケッケ…アレが新しい氷の契約者か…」
「そのようだな、実に500年ぶりか…」
二匹の魔族がこちらに向かってこちらに話しかけてきた。
「おい!そこにいる人間共!私の雷で死にたくなければ、素直に氷の契約者を渡せ。そうすれば他の人間に危害は加えないでやる…」
「そう…マレリス様にお前を渡せば…」
片方の魔族が錫杖?のようなものをこちらに向けて脅してきた。おそらくアレが雷を発生させる装置なのだろうか。
恐らくマレリスと言う奴が魔族のトップなのだろう
(まぁここはあの杖を凍らせちゃえばいっかろ)
信之はさっきのプルウィア戦のせいで頭痛がすごかったのですぐに終わらせたかった。
「ちょっとそこの魔族!急に何なの?!」
アイラが率先して馬車を出た。彼女は魔法学校には珍しい剣の方が得意な生徒なので外出するときにはほぼ毎回腰に剣を常備している。
「剣使いか…お主…魔法学校のものではないのか?」
「おい!ひょっとしてアイツ魔法が使えないんじゃないか?」
(あ、そんなこと言ったら…)
その瞬間、アイラの周りが闘気に満ちあふれていた。
(目が怖いよ…アイラちゃん)
「良くも私を馬鹿にしてくれたわね…」
アイラはゆっくりと剣を抜いた。そして…
「ルーセント…トール!」
「おいおい…そんな細い体で俺達に勝てると思ってんのか?笑わせ…」
その瞬間、直前までアイラの事を嘲笑っていた魔族はバラバラに切り刻まれた。
「は?」
もう片方の魔族はとてつもなく困惑していた。無理もない、急に目の前で仲間がきり刻まれたのだから。
(ほーらいわんこっちゃない)
「まて!話を!…」
何か話そうとしたもう片方の魔族もすぐにバラバラに切り刻まれて2匹の魔族は灰になって空に消えていった。
こんにちわ!あまないです
こうゆうカッコいいお嬢様もいいですよね…
最初は戦闘力皆無のお嬢様にしようと思ったんですけど今考えている物語展開的に
こっちにの方があっているかなと思いこのような感じにしました。
ここで!技紹介!!!
・ルーセント=トール
高速で移動して相手を切り刻む光属性魔法。ある程度の剣の腕前がないと使用不可。アイラは光属性のため、使用可能。




