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宝くじ10億円でアバター救世主を請け負ったら、助けた英雄達が全員ヤンデレになってました。  作者: 無限飛行


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第6話

ザーザーザーザーザーッ


洗面台に湯を落として顔を洗って鏡を見る。

湯気の合間から見える私の顔、目のクマが濃くてタヌ吉君みたいだ。

このままいけば近い将来、タヌ吉君の仲間に成れるかも?

或いはその前に過労死か。

十六で過労死なんてやってらんないよ。


因みにタヌ吉君は三つ子からプレゼントされた狸型のぬいぐるみ。

先日三つ子達が保育園の先生と一緒に作った30センチくらいの抱き枕?になるというヤツ。

もちろん九割先生作だが顔の作りは三つ子作。

元は綿に布を被せた、のっぺらぼう顔。

そこに後から三つ子が顔を描いて完成したのが

タヌ吉。

三人が目と鼻と口を別々に担当。

そのせいか出来上がった顔は鼻と目が離れ過ぎで口が明後日の方に向いている。

とてもピカソで大変シュール。


うん、抱き枕にはどうかと思う。

でも三つ子達からの初めてのプレゼント。

大事に持っているのも悪くない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「「「ママー、あげる!」」」

「ママーじゃない、おねーちゃんだ!くれるの?上手だな。ありがとな」

「「「ほいくえんの、おねーさんとつくったの。えらいでしょ」」」

「へぇ、保育園のお姉さんとね⋯⋯。ふむ、君達?ちょっと聞きたいんだけど、何で私はママーで保育園の先生はお姉さんなの?」

「「「わかいから!」」」

「若いから?!こら、保育園の先生は28だぞ?なんで私が負けるのよ!」

「「「ママーが怒った、逃げろ!」」」

「こらー!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ちょっと納得出来ない展開もあったけど、そうして貰った義弟達からのプレゼントは今後も私の宝物として輝き続けるのだろう。

そして私は義弟達を大事な家族と思ってる。

血の繋がりが無いとしても、今となっては決して離れられない大事な存在だ。

だからたとえ世界の全てを敵に回したとしても、私は義弟達を守るだろう。



ザーザーザーザーッ


「⋯⋯⋯さくら、母さん⋯⋯」




さくら母さんとは私からすると義母であり、三つ子達の大切な母親。

血の繋がりが無かったけど私にも沢山の愛情をくれた、実の母より母親らしい、本当に素晴らしい人だったんだ。








❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇

❇❇❇❇❇❇❇❇❇
















「わあああーん、わあああーん、わあああーん」

「娘を泣かせたまま何処に行く?」

「私には用事があるんだ。アンタが娘の面倒を見ておくれよ」

「今日は外せない仕事があると前から言っていたはずだ」

「うるさいね!娘は飯を用意した。夕方まで部屋に鍵を掛けて閉じ込めておけばいいんだよ。明日には帰るわ」バタンッ

「おい⋯⋯⋯はぁ天音、すまんな⋯⋯⋯」

「うわあぁん、うわあぁん、うわあぁん、うわあぁん、うわあぁん、うわあぁん」















私は家に寄り付かない遊び人の母と、真面目しか取り柄のない仕事人間の父の間に生まれた。

浮気性で放任主義だった元母。

仕事で家庭を顧みない忙しい父。

グレない子供がいたら誰か教えて欲しい。


そんな事で中学に上がるちょっと前には、すっかり誰の言葉も聞かないスレたガキが出来上がっていたんだと思う。



ガタンッ

「帰った」

「お帰り天音。ちょっと話さないか?」

親父(おやじ)?今日は居るんだ、何?」

「父さん今度、再婚する事にしたんだ」

「ふーん、それだけ?勝手にすれば」

「それで新しい母さんに天音も会って貰いたくてね」

「会う必要ある?赤の他人じゃん。関係無いし。まあ血が繋がっていても赤の他人やってる人もいるけどさ」

「天音、母さんとあんな事になって、お前には色々とすまないと思ってはいる。だが一度でいい。さくら母さんに会ってくれないか?」

「私を巻き込まないでくれる?父親は必要なお金だけ置いてくれればいいから」

「天音!」

バタバタバタバタバタンッ

ガシャーンッ



一気に階段を上がり自分の部屋に飛び込んだ。

ドアを強く閉めて黒ランドセルを勉強デスクに叩きつける。

着古した白無地Tシャツにハーフパンツ、そのままベッドに寝ころんだ。


大人はいつも勝手だ。

子供の事情なんか全く気にしてない。

こんな家、いつか必ず出ていってやる!

この頃の私はそんな事ばかり考えていた。

早く独り立ちして親を捨ててやると、ずっと思っていたんだ。








「おぎゃあ、おぎゃあ、おぎゃあ」

「うわわん、うわわん、うわわん」

「わーん、わーん、わーん、わーん」




ある日、家に帰って自分の部屋に籠もっていると、一階から赤ん坊の泣き声が聞こえる?

最初自分の耳を疑ったけど、やっぱり赤ん坊の泣き声だった。

おい、勘弁してくれよ。


それも何故か三人分の赤ちゃんの泣き声。

まさかねと思いつつ、自室のドアを開けて階段上段から様子を伺っていると、何か階段下に生き物の気配?

何だと見たら、それはハイハイしてきた赤ん坊。

ええっ?と驚いて見ていたら、私に気づいた赤ん坊が笑顔で階段を登ってくる?

ヤバい!


そう感じた私は慌てて階段を降りて、その赤ちゃんを抱き上げた。

保護者は何処だ?!

赤ちゃん放って何やってる!

て、その前に何で家に赤ん坊がいるんだ??



キョロキョロッ


ぐいっ「い!?」

「だあっ」ニコッ



その時だった。

私が保護者を捜していたら、抱き上げた赤ん坊が自分の頬を触り、そして笑ったんだ。

やば、マジに天使?!

可愛い過ぎて卒倒しそう。

これが赤ちゃんの破壊力っていうやつか。

そして私は赤ちゃんに釘付けになった。

危ないから離れたくとも離れられない。

参ったなぁ。



「君のお母さんは何処?階段を一人で登るんじゃないよ」

「ぶふぅ?」

「分からないか」

「きゃっきゃっきゃっ」

「わわっ!?暴れないで!」

「ばふぅ」

「やば、マジ可愛い。どうしよう」



私はそれまで可愛いものとか、ペットの類は触ったり近寄る事などしなかった。

だから不可抗力に抱いた、ペットのような赤ちゃん。

接し方なんて分からない。

だけど無性に守りたくなる。

こんな気持ちは初めてだった。



「空、何処にいるの?!」

「!」



大人の女の人の声がする?


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