52/77
夜の調理実習
闇の匂いの濃い第三家庭科室は今晩もすばらしい密集率で彼らは夜の声だけの教師の声だけを待ち望んでいて、そしてこの声だけの夜の教師は前置きなんかはしないし一体いつのタイミングで入室したのかも謎だったけれど何もかもが毎回のこと、今晩も急に彼らに向かって声だけの教師の声が、ラストトレイン鼻から吸ってそれでもまだ一緒にいたいし歩き疲れることにもなりそうな出会い、といい、これに対して挙手は九名。
マカロンみたいな出会い、と声がいうのには三名。
ヘッドフォンなしでやっていきたくなるような出会い、と声がいうのには九名。
「四月物語」
これには二十一名分の手が上がる。
発車する時間には握り潰さなければいけない出会い、カッパ手同士、悪筆同士、実験体との物語。
「市場での出会い」
声がそういったのに対しては二名でこれでようやっと一組目の成立だったが夜の調理実習はどの学年でもそうであるように班分けの時点から混迷が見られ班分けを終えることすらできないまま朝を迎えて、お終い。




