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47話 塔の内部を泳ぐ魚達・・・

遅れてスイマセン  


いまだに仕事場に新しい人が入ってこないで忙しすぎて書く暇がありませんでした><

現在


南の塔の正面入り口の扉の前


改めて目の前に聳え立つ塔を見てみると

この前登った西の塔や遠くから見ただけだけど東の塔や北の塔等は皆レンガを組み合わせて立てられたような造りなのに対して


この南の塔だけは何故か塔の外壁が真っ白に塗られて見た目は灯台のように見える

あと、西の塔と違っているのは窓の大きさ


西の塔はバスケットボールくらいの大きさの丸い窓がぽつぽつある程度だったが

この南の塔の窓はその三倍・・というか、バスケットボールを縦に三つ重ねたような縦に細長い形をしている

そして、西の塔と違って窓ガラスもちゃんとはまっているみたいだ


そんな感じで塔を観察している間に、他の人の準備もできたみたいなので


「皆準備できたか? では皆塔の中に突入するぞーー!」


『おーーーーー!!』


レットさんの掛け声とともに皆一斉に塔の中に突入していく!!


「じゃあ、僕達も行こうか」

「あーそうだな」

僕達も一足遅れて塔の中に入った・・・途端


僕達の目の前に広がった光景は・・・


水色というか青をそのまま薄くしたかのような色の内壁


そして・・・床と階段は白い砂浜を固めたようなつくりになっていて


窓から差し込める光はまるで海の底にいるかのようにゆらゆらと揺れている様に見える


たぶんこれは窓にはまっているガラスの厚さが均等ではなく厚かったり薄かったりして窓から差し込む光をわざと屈折させている為こんな光景になっているのだろう


そんな塔の内部をゆらゆらと自由に泳ぐ色とりどりの魚達


僕達は今、まるで水族館の水槽の内部にいるように感じてしまう


そんな魚達に見ほれていると


「皆気をつけろ!!当を泳ぐ魚たちは全部モンスターだぞ!!」


レットさんを声を聴いて塔の内部を見とれていた全員が我に帰り戦闘準備に入る中


僕は塔の中を泳ぐ魚達と一緒にふわふわと塔の中に浮かんでいるクラゲの姿をしたモンスターに目を奪われてしまった


「うわ~~きれいだな~~」

そうつぶやいた僕にアインが

「お前昔っからそー言うの好きだもんな・・・中学の修学旅行で行った水族館でも自由時間のほとんどクラゲの水槽に張り付いてたし・・・」

「だって水中をあんなに自由にふわふわと浮かんでるのって見てて飽きないと思わない?」

「思わん!!」

「えーー」


そうやってそんなクラゲを眺めていると向こうからふわふわと近寄ってきてゆっくりと触手をこっちに延ばしてくる


「あぶない」


みんなが慌てる中・・・僕は冷静にアイテムボックスの中から塔の外に出て来たアローフィッシュのドロップの小魚をクラゲに向かって投げると


そのクラゲこと[パラライスジェリー Lv12]はその触手で器用に小魚を絡めとるとゆっくり小魚を食べだしたので

「今のうちに・・・」

ゆっくりと傘の部分に触れてみると、ヒンヤリしててそして・・・しっとりとしてて滑らかでなんともいえない触りごこちが・・・

動物の触り心地もいいけど、たまにはこんなしっとりとしてて滑らかなのもいい


「ショタ君あぶなーい」

そんな僕に向かって他の魚達も集まってくるが


もふもふの楽しむ今の僕に敵などいない!!


僕はアイテムボックスから・・・何故か東の牧場で貰った鳥のエサを取り出し差し出すと

周りの魚たちが一斉に鳥のエサに飛びつき


右手はクラゲをもふもふ

左手は鳥のエサで魚達を餌付け


あっ、くらげが魚を食べ終わった

右手でアイテムボックスを操作してまた小魚を取り出してあげて・・


あーーー忙しい!!

もう一本くらい手が欲しい(ぉぃw


そんなことをしていると


「えーっと、ショタ君それ(餌)ってどこで手に入れたの?」

回りで見てた女性が話しかけてきたので

「えっとこれは東の村にある牧場で家畜のコケッコーにあげていた餌をわけてもらったんだ」

「そんなのがって・・・鳥のエサなんだ」

「あははっ魚のエサになりそうなのがコレしかなかったから出してみたんだけど、何か思った以上に喰らいついてくれてる」


そんな僕を見て


「よかったら、私にもそのエサ譲ってもらっていいかな?」

それを聞いたほかの女性達も

「私達も魚に餌付けしたーい」

「わたしも、わたしもーー」

そんな女性達・・・と一部の男性に鳥のエサを少し分けてあげて


魚達の事はその女の子達に任せ・・・


僕はひたすらクラゲをもふもふ




他のモンスターと戦いながらもこっちを見ているほかの男性たちは・・・


「えっと・・・ここのモンスター達って一応アクティブモンスターなんだよな・・」

「なにもいうな・・・ショタ君にはうちらの常識なんて通用しないんだ」

「この塔の内部って・・・他のプレイヤーが何度も挑戦して、今だボスまでたどり着いた人がいないはずでは?」

「そのはずなんだけど・・・この光景を見る限りそんな感じは全然しないよな・・・」


そんなことを言いながら


無数の魚達と戯れる少年と女性達を静かに見守っていた・・・





しばらくエサをあげながらモフモフしていると

クラゲはエサを食べなくなり静かに何かを待ってるようなそぶりを見せだしたので

僕は捕獲石を取り出すと、クラゲ事[パラライスジェリー]がゆっくりと石の中に吸い込まれていった


[パラライスジェリーを捕獲しました、名前を付けてください]


んーー名前どーしよう

「じゃあ君は[水月]で」

クラゲだけに水の月で[水月]そのまんま


回りの魚達もだんだんエサを食べなくなっていき

かといって攻撃もしないでエサを上げた女の子達にスリスリと擦り寄っている


「あっ、皆さんも捕獲石を出すと石の中に入ってくれるかも」

「え?」


それを聞いた女性(一部男性)たちはそれぞれ石を取り出すと

魚たちは一斉に石に飛びつき

エサを上げてた全員か見事空中を泳ぐ魚[フライングフィッシュ]をゲットした


「やったーー、ショタ君ありがとーー」

「この子(魚)達ってフライングフィッシュだったんだ」

「外のと色も形も違うからわからなかったよ」

「この子達って色によって属性が違うみたいだよ」

「ほんとだうちの子は赤かったから火の魔法が使える・・MPは少ないからあまり使えないけど」

「この子はピンク色で可愛いと思ったら回復魔法使える」

「えーーいいなーー」

「こっちは、形が違うと思ったら[ガンフィッシュ]って名前だった・・・口から水の玉を飛ばすらしい、魔法じゃないから使いやすそう」

「おおう、そんなのもいたんだ」




一端のエサやりタイムも無事終了して

エサをあげていた残りの魚達は襲う気もなさそうに回りを泳いでいるので


一旦準備をしなおし


皆それぞれ階段を登っていく


僕も塔の内部の様子から身軽な[パール]と塔の中は明るいので空も飛べる[スカイ]を呼び出し

アインも変わらず[レーヴァ]と[キキーラ]

ライデンさんも[ワルツ]と[スニーク]

この6匹で塔を登っていく


ふと回りを見てみると紅さんとリンさんが不意に目に入ったのだが

西の塔では暗くてよくわからなかったのだがリンさんのパートナーのリーフ・・・一見はうごく草のようで一応短い足で這うように移動しているのだが

あの足でどう階段を登ってるのかと思ってたら、あの短い足をばねの様にしてピョンと跳ねながら階段を登っていた

そしてリンさんも紅さんもフライングフィッシュを手に入れていたみたいで早速連れていた

(リンさんはピンク色のフライングフィッシュ、紅さんは銀色でちょっと細長いフライングフィッシュを連れていた)






ちなみにアインとライデンさんはエサやりに参加していなかったので魚はゲットしていません

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