小さな小さな 大冒険!! 14
筆者の神龍です♪
一つの小説を書いている間に他の小説を書きたくなってしまったので、新しくアップさせて頂きました。
もし面白かったら読んでくださいね♪
毎週月曜日と木曜日の朝7時に更新します。
アキの説明の通り指輪の向きを180度回してから指輪に魔力を注いだ。
「お!おぉぉぉぉぉぉ~~!」
グングンと身長が元に戻ると同時に見えていた景色が変わっていく。
「これで・・・元の大きさに戻ったんだよな・・・いや~凄いな・・・。」
いつもと同じ景色が新鮮に思えた。
「今日は本当にありがとうございました。 このお礼はいずれするからね♪ じゃ~お休みなさい♪」
「「「お休みなさい・・・。」」」
◆◆ ◆ ◆ ◆
SIDE:???
「さっきのアレ・・・間違いないよね?」
「間違いないな・・・。王女様! あのお方のお力があれば・・・」
「そうね・・・しかし、それは、あのお方の生活を脅かす事にも繋がってしまいますわ・・・」
「だけど・・・私達だけじゃ・・・。」
「ハル! 王女様とて辛いんじゃ! しかし・・・あれ程の魔法が使えるものが巨人族に居ったとは・・・」
「そうですわね・・・巨人族だから凄まじいのか・・・それとも・・・。」
「私は、巨人族だからじゃないと思うよ?」
「フム・・・何でそう思うんじゃ?」
「だって! 今日魔法を覚えたばかりの人が、無属性魔法を使いこなすんだよ?」
「クスクスクス♪ そうですわね・・・ハルの言う通り間違いなく龍徳様が凄まじいのでしょうね♪」
「ですよね!まぁ~巨人族だから魔力が多いのは種族の違いかもしれないけど・・・威力だけは絶対にセンスの問題だよ♪」
「何にしても、今は龍徳様にお世話になっているのは私達なのですから・・・」
「そうですな・・・奇妙な縁で、こうやって安心な隠れ家を手に入れる事が出来たのも全て龍徳殿の優しさですからな・・・。」
「う~ん・・・そうだよね・・・正直・・・ぐっすり眠ったの何年ぶりだろう・・・。」
「そうね・・・。一緒に逃げた者達も逸れてしまってからは、アキとハルには辛い思いをさせ続けて申し訳ないですね・・・。」
「何を申されますか!ナツ様!否・・・ナターシャ様。」
「フフフ♪ その名前で呼ばれるのも久しぶりですわね♪ 久しぶり過ぎて・・・自分の名前を忘れそうですね♪」
「何を申されるのですか!ナターシャ・ディナスティー・レインベール様!貴方様が、最後の希望なのですぞ!諦めてはなりません!必ずや!必ずやグラオザームから城を奪還して見せまする!」
「そうですよ!ナターシャ様のお名前を今までは呼べない様な状況だっただけです!・・・名前を忘れそうだなどと申さないで下さいませ!」
「フフフ♪ 私は果報者ですわね・・・ハル・・・否、 ハーレル・ヴェーラ・・・貴方がいてくれなければとっくに私は希望を失っていたに違いありませんわ。」
「ナターシャ様・・・。勿体ないお言葉・・・。」
「それに、アキ・・・貴方達家族がいなければ、私は既に死んでいた事でしょう・・・。もう少しだけ時間を下さい。時期が来たら私から龍徳様に話をしてみます。 それで構いませんね・・・・アナーキン・ヴェーラ。」
「はっ! 王女様に気を使わせてしまうなど騎士の恥・・・。申し訳ございません。」
「良いのです! それに貴方方がいるからこそ今の私がいるのですわ♪ 龍徳様が本当に私達の希望の光となって下さるのか・・・今は時期尚早です!」
「そうですね・・・私も焦ってました・・・。」
「フフフ♪ それも私の事を思っての事・・・レインベール王国を抜け出してから2年。やっと準備が整ったにすぎません。これから、私たちも力を磨き、蓄え、決戦に備えねばなりません。」
「そうですな・・・。確かに、今までは、点々と場所を移し安住できる場所などありませんでしたからな・・・これで漸く自分達の準備が整えられます・・・。」
「私も龍徳様みたいな凄い魔法を練習しようと思います♪」
「そうです! その意気ですわ♪ 2人共期待しておりますよ♪」
「「はっ! 必ずや期待に応えて見せます!」」
◆◆ ◆ ◆ ◆
SIDE:鈴木レイナ
「はぁ~・・・今日も躱されちゃったな~・・・私も随分と成長したんだけどな~・・・鍛えてくれたのが神谷部長だから当然だけど・・・私の事を掌の上で扱えるのは部長位だよ・・・はぁ~部長とデートしたいな~・・・・」
部長の直属の部下になってからもうすぐ3ん年か~色々あったなぁ~・・・
「鈴木さん♪ お疲れ様~! この後、皆で飲みに行くんだけど一緒に行かない?」
声を掛けて来たのは、営業部のホープ本田君だ!
「う~ん・・・ 神谷部長も行くの?」
「いや~部長は、新しいプロジェクトで忙しいから来月は付き合ってくれるって・・・俺達の為に飲み代をカンパしてくれたよ・・・。あの人は、本当にカッコいいよな~」
神谷部長がカッコいいのは当然です!
「そっか~それなら・・・私も新規プロジェクトの仕事を進めないとダメだな~ゴメンね♪ また今度誘って頂けますか?」
「そ・そうだよね・・・残念だけど、仕方がないよね・・・。うん! 皆にも伝えておくよ! 仕事無理しないようにね♪ じゃ~また今度!」
「ありがとうー 皆にも宜しく伝えといて♪」
「了解~」
「はぁ~幸せな人たちだな・・・この間にも仕事のできる神谷部長はさらに成長しているって言うのに・・・その差は開くばかりだね・・・。ダメだ・・・やっぱり・・・他の人には魅力を感じないや・・・。」
それから、新商品の販売プロジェクトに向けてのプレゼン資料の作成をしていると
「先上がるな!鈴木さんもあまり無理しないで早く上がるんだぞ?」
声を掛けてくれたのは、清水課長だ。
「気を使って頂いて有難うございます。もう少ししたら上がりますね♪」
「分かった。じゃ~お先に!」
「お疲れ様でした~♪」
時計を見ると19時30分
「神谷部長・・・息子さんを迎えに行く時間なのに・・・まだ仕事してるのかしら?」
その時、私のほっぺたに冷たい感触が当たった。
「わっ!」
「アハハハ♪ ごめん、ごめん♪ 随分と頑張っているな。差し入れだ。」
冷たいカフェオレとドーナッツを持った神谷部長だった。
「あっ! 部長~♪」
「なんだ!その猫なで声は・・・まだ、残業するのか? そろそろ上がりなさい♪ プロジェクトも順調だしレイナ君のプレゼンも好評だったぞ♪」
「本当ですか♪」
「あぁ! 良い出来だった。が!家に帰っても仕事をしちゃダメだぞ!」
ギクッ!
「えぇ~っと・・・」
「レイナ君の事は手に取るようにわかる・・・あの量を纏めるのに随分と無理させてしまったな・・・。」
「そ・そんな事はないですよ! 好きでやった事なので・・・。」
「ほら見ろ! 寝不足は女性の天敵だぞ! 俺のせいで青春を棒に振らせる訳にはいかんな・・・。誰かと遊びに行ったり、同僚と飲みに行ったりしないと・・・」
「今は、仕事が楽しいんです! だから大丈夫ですよ♪ お酒もあまり好きじゃありませんし♪」
「ん? そうだったか? 先月俺と飲みに行った時には喜んでいた気がするんだが・・・気を使わせたか? じゃ~今度飲みに誘うつもりだったけど止めておくか?」
「ち・違います!お酒嫌いじゃないです! いつ飲みに行きますか? 来週ですか♪ 再来週ですか♪」
「お前は・・・はぁ・・・じゃ、来週の金曜日に時間を空けとけ!偶には美味しい物を食べさせてやるから♪」
「はぁ~い! 絶対ですよ! 接待ですからね!」
「分かった、分かった。クスクスクス♪ だから・・・あまり無理して仕事をするんじゃないぞ?」
「あっ! また・・・部長に言い含められた・・・。」
「アッハッハッハ♪ よしよし♪」
神谷部長が私の頭をポンポンと撫でてくれた。
この手が好き・・・。
凄く安心する。
幸せそうに目をつむって頬を紅潮させていると現実に戻されてしまった。
「ヤバい! 息子を迎えに行かないと・・・レイナ!サッサと帰るんだぞ!」
部長は、慌てると私の事を呼び捨てにしてくれる。これがまた、キュンキュンする♪
「はぁ~い!」
すっごく幸せ♪
慌てた部長が走り去っていくと寂しくなったが、部長の差し入れてくれたドーナツ食べながらカフェオレを飲むと凄くおいしく感じた。
「私・・・完全に部長にぞっこんだな・・・。はぁ~部長からしたら子ども扱いだもんな~・・・」
これでも、私は持てる方だと思っている。
神谷部長が気になり始めてからと言うもの声を掛けてくれる男性は後を絶たないが、既に2年も誰とも付き合っていない。
正確には、神谷部長がお子さんの事で大変だから諦めようと思って何度かは食事に行ったり遊びに行ったりもしたんだけど・・・ハッキリ言って詰まらなかった。
大体の人が、同じような会話だし、私の容姿を褒めてくれるのは嬉しいんだけど・・・下心が透けて見える。
神谷部長とは最低でも週に一回はランチをご一緒させて貰える。
この時の会話が奥深い。それに本当に面白い。 部長といると時間が経つのが物凄く早い。
ランチだけだと本当に一瞬で時間が過ぎちゃう・・・。
いつ頃からだったか・・・部長の事を諦めきれない私が溜息を付いているのを見た神谷部長が仕事に煮詰まっていると感じ概して飲みに連れて行ってくれた。
たかだか23年の人生だけど・・・大げさではなく本当に幸せな時間だった。
それからは、定期的に誘ってくれるようになった。
今では、私の一番大事な時間。
「えへへへへ♪ これで、一週間は幸せだな♪」
早く金曜日にならないかなぁ~♪
そう言えば、仕事も忙しくなってきたからお子さんが小学校に上がったら週に何回かは、ご両親に預かって貰うって言ってたな・・・。
「私だったら龍聖君も一緒で構わないんだけどなぁ~♪ どうせ神谷部長の・・・龍徳さんの・・・きゃぁぁぁ~♪
龍徳さん♪ えへへへへ♪ 奥さんになれば面倒見るのは当たり前なんですから~♪」
おっと!私とした事が・・・妄想で違う世界に行ってしまうところだった・・・。
「はぁ~こんなに人を好きになった事なんてなかったなぁ~・・・一緒にいたいなぁ~・・・」
こんな毎日がず~っと続いていたのだが、数か月後にまさかあんな事が起きるとは思わなかった・・・。
◆◆ ◆ ◆ ◆
俺が、初めて魔法の練習をしてから、10日程経った頃、アキ達に子供を紹介すると伝えた俺は、再び息子に小人の話をしたのだった。
息子の龍聖は、小人に会えることに大いに喜んでいた。
「良いか龍聖! 小人さんは本当に小さいから優しく優しく接するんだぞ!」
「うん♪ エヘヘヘ♪ 小・人・さん♪ 小・人・さん♪」
本当に分かっているんだろうか・・・心配だ・・・。
「パパがダメって言った事は絶対にしない事! もし龍聖君が小人さんの嫌がる事をしたら小人さん達がいなくなっちゃうからね!」
「嫌だ~小人さんいなくなるの嫌~!」
「嫌だろう?だからパパの言った事は守るんだぞ! 先ず!掴んじゃダメ!良いか?」
「あ~い♪」
「次に追いかけてもダメ!」
「あ~い♪」
「大きい声で話しかけてもダメ!」
「あ~い♪」
「最後に誰にも話しちゃダメだ!」
「あ~い♪」
「この約束を守れないと小人さんがいなくなります!」
「いや~ 龍聖君約束守る~!」
「分かった・・・じゃ~今から小人さんに合わせてあげるけど・・・絶対に約束を守る事!」
「あ~い♪」
両手を上げて元気よく返事をしているが・・・分かっているのかな・・・?
取り敢えず信用してみるしかなさそうだな・・・。
そして、子供を連れて一階に降りると客間にいる小人のテントの前で三人に声を掛けた
「約束通り俺の子供を連れて来たんだけど・・・大丈夫かい?」
するとテントがゴソゴソ動き出し中から小人が現れた。
龍聖が、目をキラッキラッさせて興奮しているのが見えた。
「小人さ~ん♪」
「龍聖君!静かにする約束は?」
「あ~い・・・静かにする!」
「これは、これは龍徳殿のご子息ですな! 始めましてワシは、アキと申します。こっちが、娘のハル。そして、隣にいるのがナツですじゃ。」
こちらも良ければ呼んでくださいね♪
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